つらつらとMAZDA

マツダに関する備忘録的ブログ。

今週新たに公開されたマツダが出願中の特許(2021.11.25)

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(画像 ipforce.jp)

今週新たに公開されたマツダが出願中の特許は12件。

なかなか興味深い内容が出願されているので取り上げていきます。

 

今週まず注目なのは「車載用飛行体の制御システム」という題名の内容。

特開2021-181272 | 知財ポータル「IP Force」

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(画像 ipforce.jp)

〇資料に記載されている特許の目的

近年、車両の周囲を撮影する等の目的で飛行体を車両に付属することが提案されている。

例えば、飛行体はワイヤーを介して車両に連結されており、車内のナビゲーション装置からの指示に応じて車両上空を飛行する。飛行した飛行体は、自車両を含む映像をカメラにより撮影し、撮影データをナビゲーション装置に送信する。ナビゲーション装置は、送信された画像を解析し、その解析結果に基づいて所定の走行支援(例えば空いている駐車スペースを探し出して自車両を誘導する等の支援)を行う。

上記のように飛行体による周囲の撮影が、必ず車両上空を飛行する飛行体によって行われるようになっている。これに対し、例えば車両に着陸した飛行体による撮影を追加で行えるようにすれば、より幅広い用途に飛行体を利用できるようになり、飛行体の利便性が高まると考えられる。ただしこの場合は、着陸したときの飛行体の姿勢次第で撮影方向がばらつくことが想定される。撮影方向がばらつくと、乗員が意図する画像が得られないケースが増え、撮影画像を有効に利用することが困難になると考えられる。

本発明は、上記のような事情に鑑みてなされたものであり、着陸後の飛行体により撮影を行う場合の撮影方向がばらつくのを防止することが可能な車載用飛行体の制御システムを提供することを目的とする。

こちらは「ルーフ後方に"ドローン"を搭載して運転支援などに活用する事」を視野に入れた特許出願。

個人的には「説明図通りに発着台が備わるとデザインが損なわれるなぁ・・・」という印象も。

さらに、今週新たに公開されたマツダの特許出願は"車載用ドローン"に関係する内容が他にも多数出ています。

 

 

続いては「車載用飛行体の発着台装置」という題名の内容。

特開2021-181710 | 知財ポータル「IP Force」

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(画像 ipforce.jp)

〇資料に記載されている特許の目的

バックドアを備えた車両のユーザはバックドアを開いたまま開放された荷室からユーザが荷物を出し入れしているところや、荷室にユーザが腰掛けたりしているところを上空から撮影したいと考える可能性がある。バックドアに発着台装置を取り付けた車両においてこのようなニーズに応えるには、バックドアが開いている状態でも飛行体が発着台装置から離陸できるようにすることが好ましい。

しかしながら、例えば単一の発着面を有する発着台装置をバックドアに固定的に取り付けただけでは、バックドアが開いたときに発着面が水平面に対し大きく傾いた状態になり、飛行体を離陸させることが困難になると考えられる。このように、上下方向に回動可能な開閉体であるバックドアに発着台装置を取り付ける場合には、バックドアの開閉にかかわらず飛行体が離着陸できるようにする工夫が望まれる。このことは、バックドア以外の開閉体に発着台装置を取り付ける場合でも同様である。

本発明は、上記のような事情に鑑みてなされたものであり、上下方向に回動可能な開閉体に取り付けられた発着台装置に対する飛行体の離着陸を、開閉体の開閉にかかわらず支障なく行うことが可能な車載用飛行体の発着台装置を提供することを目的とする。

こちらはバックドアを開けた状態でもドローンを使用可能にすることを視野に入れた内容となっています。

 

 

続いては車載用ドローンを駐車場で活用する事を視野に入れている特許出願を2つ(説明図はほぼ共通)

1つ目:「車両の駐車位置報知システム」

特開2021-181937 | 知財ポータル「IP Force」

2つ目:「車両先導システム」

特開2021-181938 | 知財ポータル「IP Force」

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(画像 ipforce.jp)

〇資料に記載されている特許の目的

(1つ目)

本発明は広い駐車場に車両が駐車されている状況において、車両の駐車位置をユーザに確実に報知することが可能な、車両の駐車位置報知システムを得ることを目的とする。

(2つ目)

本発明は広い駐車場に車両が進入した場合に、空車スペースへの車両の先導を正確かつ安全に実行することが可能な、車両先導システムを得ることを目的とする。

こちらは駐車可能なスペースを見つける事に加えて、そのスペースまで先導する事も視野に入れている内容です。

 

 

さらに車載用ドローンを周辺監視に活用する事を視野に入れた特許出願も5つ公開されています(説明図はほぼ共通)

題名は「車両の周辺監視システム」

1つ目:特開2021-182278 | 知財ポータル「IP Force」

2つ目:特開2021-182279 | 知財ポータル「IP Force」

3つ目:特開2021-182280 | 知財ポータル「IP Force」

4つ目:特開2021-182281 | 知財ポータル「IP Force」

5つ目:特開2021-182703 | 知財ポータル「IP Force」

まずは5つ共通している説明図を紹介。

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(画像 ipforce.jp)

続いては資料に記載されている特許の目的を個別専用の説明図と合わせて紹介。

〇1つ目(特開2021-182278 | 知財ポータル「IP Force」)

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(画像 ipforce.jp)

本発明は飛行体の撮影部による撮影画像を運転開始のために駐車中の車両の車室内へ人員が乗り込んだ後の安全確認に活用することが可能な車両の周辺監視システムを得ることを目的とする。

〇2つ目特開2021-182279 | 知財ポータル「IP Force」)

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(画像 ipforce.jp)

本発明は車両に搭載された飛行体を駐車中の車両へ侵入しようとする不審者に対する防犯対策に活用することが可能な車両の周辺監視システムを得ることを目的とする。

〇3つ目 (特開2021-182280 | 知財ポータル「IP Force」

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(画像 ipforce.jp)

本発明は飛行体の撮影部による撮影画像を車両が障害物の近傍を走行する際に障害物との接触回避のための運転支援に活用することが可能な、車両の周辺監視システムを得ることを目的とする。

〇4つ目特開2021-182281 | 知財ポータル「IP Force」

 

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(画像 ipforce.jp)

本発明は飛行体の撮影部による撮影画像を当て逃げ等の加害車両を特定する手掛かりとして活用することが可能な車両の周辺監視システムを得ることを目的とする。

〇5つ目特開2021-182703 | 知財ポータル「IP Force」

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(画像 ipforce.jp)

本発明は飛行体の撮影部による撮影画像を運転開始のために乗員が駐車中の車両に接近してきた時の安全確認に活用することが可能な車両の周辺監視システムを得ることを目的とする。

赤色で示しましたが、こちらの5つは主に車載用ドローンを「運転前の安全確認」「障害物との接触回避」「防犯」「当て逃げ車両の特定」に活用する事を視野に入れています。


ドローンを車体後方へ車載するのもかなりインパクトがありますが、全ての説明図に登場している車が「2ドアクーペ・スポーツカー」なのもなかなか興味深いところ。

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(画像 ipforce.jp)
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(画像 ipforce.jp)

「水面下で次世代ロータリースポーツ開発中という隠れメッセージ?」というのはさすがに想像が飛躍しすぎでしょうか(笑)

さすがに車載用ドローンがすぐに導入される可能性はさすがに低いと思いますが今後の展開が気になる特許出願です。

 

 

今週最後は「エンジンの吸気装置」という内容を紹介。

特開2021-181772 | 知財ポータル「IP Force」

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(画像 ipforce.jp)

〇資料に記載されている特許の目的

EGRガス導入流路が気筒配列方向と直交する方向について前記の吸気導入管の外側に配設されているこのエンジンを縦置き状態で車両に搭載した場合、吸気導入管とEGRガス導入流路とが車幅方向に並ぶことになる。

そのため、前方からの走行風がEGRガス導入管にあたりこれを流れるEGRガスであってEGRクーラーで冷却された後のEGRガスがさらに冷却されることになる。EGRガスには、燃焼により生じた水が含まれているため、EGRガスが過度に冷却されると凝縮水が発生するおそれがある。凝縮水が吸気とともにエンジン本体に導入されると燃焼に悪影響を及ぼすおそれがある。

本発明の目的は、EGRガスの過冷却を抑制できるエンジンの吸気装置を提供することにある。

こちらは「縦置き搭載された直6ガソリンターボエンジン」に関する内容です。

直6エンジンに関するマツダの特許出願では電動過給機の採用を視野に入れた内容も多いですが、今回は従来と同じ吸気ターボのようです。

日本向けのラージ商品群SUVは現時点で直6エンジンがディーゼルのみになるようですが、後からガソリンエンジンも追加されるのか気になるところですね・・・。

 

今週気になった内容は以上となります。

来週以降も気になった特許出願を取り上げていきたいと思います。