先日から正式に発売開始されたCX-30。
今回、CX-30開発者特別トークセッションに参加してきたので簡単に内容を紹介したいと思います♪
イベント会場になったのは「マツダブランドスペース大阪」
梅田スカイビルの1階にあるブランド発信基地で以前からよくお世話になってます😌
今回はCX-30の「デザインと機能性の両立にむけて」という内容。
登壇者はマツダデザイン本部・エクステリアデザイナーの岩内義人さんです。
岩内さんはこれまで主にCX-3、先代CX-5、先代アクセラ(MAZDA3)、現行アテンザワゴン(MAZDA6)のデザインに関わって来たとの事。
2014年からマツダヨーロッパのデザインセンターへ赴任していたそうです。
そしてマツダヨーロッパに在籍中、ある一台のコンセプトカーが欧州で展示するためにコンテナで運ばれてきました。
それが・・・
「RX-VISION」
到着したコンテナから出てきた実車のあまりのカッコよさに衝撃を受けたそうです。
RX-VISIONのカッコよさに影響された結果、CX-30にもこの要素を取り入れたいという個人的な想いが出てきます。
目指したのは「世界一美しいクロス・クーペ」
そしてCX-30の初期アイデアの検討へ。
メンバーから様々な方向性のアイデアが提案され、中にはバギーをイメージさせるオフロード性の強いアイデアも出てきたそうです。
そして初期アイデアから6つのスケッチが候補に上がります。
その中から選ばれたのが赤い星マークがついてる「アダルト・クーペ」でした。
これをベースにCX-30のデザインが進んでいきます。
採用されたスケッチ図の特徴。
スポーツカーのようにボディ部分を薄く見せたいのとSUVらしい力強さを感じさせる点を両立するために太めのクラッディングパネルを採用。
スポーツカーのように天を向いたフェンダーもポイント。
ちなみにこちらはスケッチの車をそのままローダウンした場合の図。
ボディパネルが薄く見えるのでスポーツカーやクーペらしさがより強まります。
ここでCX-3との違いへ。
ルーフの頂点が前席のCX-3に対してCX-30は後席部分。
これによって
・後席の頭上スペースの確保。
・重心が後ろ寄りになると同時にボンネットが長く見えるようになり、スポーツカーのような体型へより近づく。
採用されたスケッチ図を元にクレイモデルも制作しながらデザインモデルをより磨いていきます。
写真に登場している赤川さんと石本さんはマツダヨーロッパが公開したCX-30のクレイモデルを制作していく動画でも登場されてましたね。
よろしければこちらの動画もチェックしてみてください♪
実は開発段階で作られた本物のクレイモデルも持参されてましたがこれだけは撮影NG(^^;
実際に触らせてもらいましたがクレイモデルの段階でもサイドのリフレクションがかなり再現されてて「お~♪」って一人で興奮してました(笑)
スケッチモデルをより磨いていく事で 濃いテーマ表現が可能に。
CX-30発表時に出てきた「留め・払い」や「ボディサイドのS字リフレクション」もかなり出てきています。
1/1スケールモデルを制作しての検証も進められます。
CX-5と比べるとだいぶローアンドワイドになってますね。
サイドのリフレクションもしっかり取り入れられてますがここで問題が・・・・。
デザイン側が理想とするサイドのS字リフレクションを再現するには従来のドアヒンジ位置だとはみ出てしまうという課題が出てきます。
写真に出ている車体はドアヒンジを考慮した場合でサイドのリフレクションが薄くなってます。
ボディ側の担当者にお願いしてヒンジ位置を調整、しっかりとしたS字リフレクションを実現。
ちょっと移動させただけと思われるかもしれませんがかなり頑張ってもらったとの事。
車体側の設計者がデザイン側の要望をある程度理解して聞き入れてくれるのも強みだとも話されてました。
動画でサイドのリフレクションの移ろいを説明中の岩内さん。
「リフレクション一つでもここまでこだわってるのは変態の領域だと思います。ただ、マツダ社内で「変態」という言葉は誉め言葉ですけどね」
やっぱりそうなのかって思いましたけどね・・・(笑)
ここで岩内さんが実車を使っての説明もしてくれました。
デザインチーム内で自分の考えをメンバーに伝える時はこのようにマスキングテープを使って具体的に説明するそうです。
ちなみにこのマスキングテープは普通にホームセンターで売ってる物との事(笑)
CX-30のデザインでキーになるラインをマスキングテープで説明。
少し浅めですが窓枠上部にあるラインが低いルーフラインに思わせるキーなってるそうです。
次にCX-30は荷室容量を最大限確保するためにボディ四隅が四角になってますがそのままだとスケッチ画のような理想のリアビューを実現できないので・・・・
マスキングテープで表したこのラインによって荷室容量とデザイン性の両立を実現させてるとの事。
この部分はチーフデザイナーの柳澤さんもメディアでコメントされてます。
「バックウィンドウの下あたりをできる限り後方に引っ張り出した。こうすると後席のルーフは高いままで、非常に流麗でスポーティなキャビンを造ることができる」
【マツダ CX-30】柳澤チーフデザイナー「世界で最も美しいクロスオーバーを目指した」 | レスポンス(Response.jp)
荷室容量とスポーティな外観を両立させるための工夫という事ですね♪
真後ろからの画像を見てもマスキングテープで表したラインがよく分かりますね。
荷室容量の話が出たタイミングで実際にベビーカーやキャリーケースを使ってのデモも行われました。
身長約180cmの自分でも十分ゆとりある空間を実現。
時間に限りがあるので今日は詳しく話せませんが内装も数年前から格段にレベルアップしたと思ってるので是非触れてみて欲しいとの事。
「例えば家族が出来るとどうしてもデザインや走りを妥協しないといけない場合が多いがCX-30は多くの人にとって妥協しなくてもいい車になっていると思います。
是非一度販売店に行って乗ってみてください♪」
こんな感じでトークセッションは終了しました!
この後フリータイムがあるんですが時間に限りがある事や岩内さんに質問する方がかなり多いので僕も少しだけ質問を・・・
(Q1:外観CX-30のEV試作車がマットブラックカラーでかなりカッコよかったですが市販車で採用するのは厳しいですか?)
マットカラーいいですよね~。いくつかのメーカーが市販車で採用していますがやはり耐久性の低さやお手入れの大変さが課題、その面までマツダがユーザーへ負担を強いるのは正直どうなの?という事から市販車では・・・というところです。
(Q2:となるとポリメタルグレーを開発したのはマットカラーに出来るだけ近い色を出したいという意味も含まれてるのでしょうか?)
先に登場したセラミックメタリックも含めてマットのような素材感はマツダのデザインに合うのでそういう意味合いも含まれてます。
(Q3:CX-30のグレージュやMX-30の内装がここ最近までのマツダと違うカジュアルな内装でかなりいい感じですね♪)
ありがとうございます!グレージュの色使いはすごくオススメですよ。
ちなみにMX-30の内装にコルク材が使われてますが、企画時に今までに無い素材を使おうというだけの考えでいくつかの候補の中にたまたまコルクも含まれてたんです。
しかも提案した若いスタッフはマツダのルーツがコルク製造だという事を知らなかったようで本当に偶然という感じでした(苦笑)
一部うる覚えの部分もありますがこんな感じのイベント内容でした。
やはり実際に開発に携わってる方の話を直接聞くのはいつでも面白いですね~♪
今回は資料に加えて実車を使っての説明もあったのでさらに分かりやすかったです。
つい最近、実際に走ってるCX-30を目撃しましたが、SUVとは思えないくらいスポーティに感じたのと同時にリフレクションの移ろいに見とれてしましました。
あの景色が写りこんでいく様は美しいの一言・・・♪
あまりに見とれて事故らないようにしないといけませんね(笑)
あと、マツダの開発者の方々は様々なイベントによく来られてるのでそれほど違和感ないのですが、冷静に考えたらかなり貴重な機会ですよね(^^;
1~2か月毎にこのようなイベントをする場合が多いブランドスペースが身近にあるのはやはり恵まれてるな~と思います。
以前からよくブランドスペースにお邪魔させていただいてますがかなり遠方から来られる方も多数見かけます。
関西は遠い・・・という方も機会があれば一度行ってみる事をオススメしたいです♪