日本より一足早くSKYACTIV-Xが市場導入されてる欧州市場。
MAZDA3では欧州市場全体の初期受注の6割を占めるとの事なので、少しその事を自分なりにつらつらと考えてみたいと思います。
まずこの情報を発信したのは「Motor-Fan」
リンク先の記事の後半にその事が触れられています。
日本では価格面からいろいろ言われていますが、欧州では購入者の半数以上がSKY-Xを選択しています。
考えられる理由をいくつか挙げていきたいと思います。
①価格面やグレード設定
日本では他のエンジン搭載車に比べてかなりいいお値段ですが、欧州では基本的に価格差がそれほどありません。
一例として日本仕様一覧とフランス仕様の中間グレードの価格表を・・・
エンジンなどの仕様が微妙に異なりますが日本では
SKY-G 2.0との価格差は約70万
SKY-D 1.8との価格差は約40万
対してフランスでは
SKY-G 2.0 M-HV仕様とは2100ユーロ(約25万)
SKY-D 1.8仕様とはわずか100ユーロ(約1.2万)
日本と比べるとかなり価格差が小さいことが分かります。
他の欧州各国でも価格差はほぼ同基準です。
あと欧州ではSKY-XのみAWDが選択可能という地域も多いのでそれも一つ売れるポイントかもしれません。
②SKY-D 1.8仕様が設定無しの地域がある点
新型ではSKY-D 1.8仕様の設定自体が無い地域もあります。
特にノルウェー仕様はベースグレード以外すべてSKY-X仕様という徹底ぶり😅
SKY-D 2.2が無い事はすでにご存じの方が多いと思いますがSKY-D 1.8もあまり設定が充実していません。
③マツダ側もSKY-DよりSKY-Xが売れると見込んでいる。
グレード設定などを見ても想像がつくと思いますがマツダもこのような見込みを立てています。
これは今年1月にMAZDA3に関してツイートした内容ですが・・・
2月末にポルトガルのリスボンで新型MAZDA3ヨーロッパ向けプレゼンテーションが行われるらしい。(メディア向け試乗会の意味かも。)
— taku2 (@taku2_4885) January 22, 2019
スペインでの販売割合見込みは
・5ドア 75%:セダン25%
・SKY-G M-HV 70%:SKY-X 25%:SKY-D 5%https://t.co/st7iuORc9A pic.twitter.com/NGsWdb80RD
スペインではSKY-Dがわずか5%しか売れないという予測が立てられてました。
さらにこちら9月にツイートした兄弟車種であるCX-30に関する内容ですが・・・
スペイン系メディアによるマツダCX-30の記事
— taku2 (@taku2_4885) September 10, 2019
・CX-30は今後最も台数が出る主要車種に。
・欧州でのエンジン別販売割合予測は「SKY-G 50%、SKY-X 45% SKY-D 5%」
・ATを選ぶ割合は5人に1人と予測https://t.co/jUVRZn3hzf
欧州での販売割合は「SKY-D 5%、SKY-X 45%の予測」という情報が出ていました。
恐らくMAZDA3でSKY-Xの受注が予測より多く入ったので、CX-30ではMAZDA3より高い数字が出されたものと考えられます。
④SKY-DとSKY-XのCO2排出量がそれほど変わらない。
"ガソリンとディーゼルをイイとこ取り"という表現をよくされるSKY-X。
欧州市場で環境性能基準として重要視されるCO2排出量も優れています。
FF・MT仕様で比較するとガソリンエンジンなのにSKY-D 1.8よりわずかに少ないという数値♪
これまでCO2排出量はディーゼルが有利という事で欧州でクリーンディーゼルが普及してきましたが、一部メーカーの不正問題で小型車向けディーゼルを中心に販売が落ち込んでいます。
マツダ車も上記のMAZDA3・CX-30での設定縮小に加えてMAZDA2では欧州全地域でSKY-Dの設定が無くなりました。
ただ、不正問題前はかなり普及していた点から、ディーゼルの長所である長距離での燃費性能や力強いトルクに慣れきったユーザーさんもかなり多いと思われます。
マツダ側としても命運を握るエンジンですし、上記の理由からSKY-D 1.8の需要が少ない状況で欧州の平均CO2排出量を減らさないといけないので、出来るだけSKY-Xを普及させたいという考えからあの価格設定なのだと思われます。
ディーゼルに近い性能を求めるユーザーと普及を進めたいマツダ側の意図が一致した結果、初期受注の約6割を占める結果となったのでは?と予想します。
もちろん、初期受注なので新しい物好きの割合が通常より高い可能性もありますが(笑)
さらに一例ですがスペインだとこのような恩恵も・・・
スペインではMAZDA3 SKY-X搭載車がECOラベルに認定。
— taku2 (@taku2_4885) September 28, 2019
・登録税50%割引
・規制駐車場や企業の個人所得税20%割引
・交通税75%割引
・一部の有料道路最大30%割引
これらの恩恵が受けられるようです。https://t.co/6YuTh9nBEU
日本のエコカー減税を凌駕するくらいの恩恵ですが(笑)、このような要素も販売を後押ししてるのかもしれません。
スペイン以外の地域にも様々な施策がありそうですから・・・。
欧州でも販売開始されたばかりですがCX-30にも設定されるので今後もある程度普及すると思われます。
普及すると市場からのフィードバックも増えて今後の改良・進化もより進むのではないでしょうか?
日本でもハイオク推奨仕様へ変更によってほぼ欧州仕様と同じ走りを味わえるので楽しみですね~😉