つらつらとMAZDA

マツダに関する備忘録的ブログ。

マツダヨーロッパCEOの青山さんが今後について語る。

 オランダメディアがマツダヨーロッパCEOの青山さんに取材。

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(画像 NetCarShow.com)

ディーゼル・スポーツモデル・EV etc・・・様々な事の今後について語っているので見ていきます。

 

情報源はオランダ系メディア「AutoRAI.nl」

 

Q1:ディーゼルエンジンの今後について。

ディーゼルはCO2排出量の面で依然として重要。

現代のディーゼルは非常にクリーンで長距離移動をする人々にとっては理想。

現在、新世代のディーゼルエンジンを開発中です。

 

Q2:MX-5(ロードスター)の今後について、電動化の可能性は?

MX-5はマツダのブランドアイコンなので無くならない。

MX-30によってEVでも走る喜びが可能であることを表現出来たが、それは次期MX-5にEVが存在するという意味では無い。

電動化技術の採用自体は可能だがMX-5は軽量でなければならない。

様々な可能性を探っているが、一つ確かなのは「MX-5は今後も残る」という事。

 

Q3:市場ではDセグメントセダン系車種の売り上げが減少しているがMAZDA6の今後はどうなりますか?

市場トレンドはハッチバック・セダン・ステーションワゴンなどからSUV系へシフトしているのでそちらへ重点を置く。
MAZDA6の今後についてまだ決定していませんが、市場動向を見守りつつ将来のポートフォリオを決定する。

 

Q4:MPS(マツダスピード)はマツダのスポーツモデルの象徴ですが現時点で予定は?

正直に言うと無い。マツダ車はパワーに関係なくスポーティでダイナミックでなければならないというのが我々の哲学。CO2排出量・市場動向・開発規模の面もあるので現時点で計画は無い。

 

Q5:ヒュンダイにはNライン、VWにはRライン、トヨタにはGRスポーツがありますがマツダはスポーツラインのような計画はない?

先に説明したマツダの哲学の通りで現時点では無い。

外観をグレードアップさせるデザインパッケージの必要性に関しては調査中。

 

Q6:マツダにとって最も重要なセグメントは?

B・C・Dセグメント

現在の市場トレンドからこれら各セグメントのSUVを強化していきたい。

車名を挙げるとCX-30、CX-3CX-5、MX-30。

 

Q7:レンジエクステンダー以外のロータリーエンジンの今後の動向は?

ロータリーエンジンには非常に広範囲な用途の可能性があるがまだ決まっていない。

水素ロータリーの研究はまだ進行中ですが燃料電池車の計画はまだ無い。

インフラが広がった場合には計画を実行に移す。

 

Q8:MX-30はマツダ初の量産EVですが、今後のEVの計画は?

Sustainable Zoom Zoom 2030アクションプランで発表しましたが将来、電動化技術を採用するマツダ車は増加します。

トヨタと共同でEVプラットフォームを開発する合弁会社EV CA Spirit Co. も設立しました。

今後のロードマップにいくつかのEVの計画はありますがまだ明らかにすることは出来ない。

MX-30はCX-30と共通のプラットフォームでバッテリーはパナソニック製なのでマツダ独自開発。

 

Q9:より大きなバッテリーを搭載したMX-30が出る可能性は?

それはまだ何も決まってない。

MX-30は近距離向けのセカンドカーという位置づけ。

より航続距離を求められた場合に検討することは可能。

 

Q10:MX-30の主な競合車種は?

MGのZS EV、VWのID.3、ホンダe、MINI Electricと考えてください。

 

Q11:MX-30でフリースタイルドアを採用した理由は?

RX-8とのリンクもありますが、乗り降りが容易であるという実用的な面からです。

RX-8ですでに採用経験があるのでボディ剛性に影響を与える事はありません。

 

Q12:MX-30とほぼ同額のプジョーe-208やオペル・コルサSでは航続距離が約300kmとなっていますがマツダがより小型のバッテリーを採用する理由は?

MX-30はセカンドカーとして位置付けてる事を理解する必要があります。

バッテリーに対するマツダの考えは明確で、容量が大きいほどCO2排出量が増える事も考慮して理想のサイズは35.5kWhとしました。

バッテリーが小さいと軽量化によって運動性能も向上します。

 

Q13:同じ価格で50kWhのバッテリーパックも手にはいりますが?

それも可能ですが、MX-30はEVマーケット内で運転が楽しいもう一つの選択肢という位置づけを念頭に置いてます。

 

Q14:MAZDA3のEVバージョンは期待できますか?

技術的には可能だが現行モデルでは現在のところ検討していない。

とりあえずマツダ唯一のEVはMX-30。

次期MAZDA3でその可能性を検討しています。

 

Q15:MAZDA2のEVバージョンはどうですか?プジョーe-208やオペル・コルサSのいい競合車種になる?

トヨタとの合弁会社によってその機会が提供される可能性もありますがまだ計画はありません。

MX-30はMAZDA3・CX-30とプラットフォームを共有していますがMAZDA2には大きすぎる。

新世代のMAZDA2では複数のパワートレインに適したプラットフォームを選択しているので全ての市場に適した答えが得られる。

 

長くなりましたが以上になります♪

 

個人的にはMPS(マツダスピード)関連の計画が現時点でも無い事は残念に思いました・・・。

環境規制などの課題があるのも承知していますが、事あるごとにほぼ欠かさずメディアから質問が飛んでるという事はそれだけ要望の声や待っているユーザーが多いということでもありますからね。

欧州ではMAZDA3のシグネチャースタイルエアロも未導入なので、まずはそれを用意するくらいしてもいいのでは?と思います。

 

今後、直6エンジン等が出てきたら「いいクルマ」だけでは選ばれない領域になってくると思うので水面下で動いてる事を期待したいところです。

ずっと走りへの拘りを謳ってきてるのにトヨタ・GRやスバルのSTIのようなスポーツモデル・ブランドが無いというのはどうしても訴求力弱いと思うので・・・。