つらつらとMAZDA

マツダに関する備忘録的ブログ。

マツダヨーロッパCEOの青山さんが現地メディアの取材に答える。

常務執行役員マツダヨーロッパCEOの青山裕大さんが現地メディアの取材に答えてました。

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(画像 MAZDA)

これまでの情報と重複する部分もありますが詳しく見ていきます。

 

 

情報源は欧州系メディア「Automotive News Europe」

 

(Q1:マツダはヨーロッパで利益を上げていますか?)

現在ヨーロッパで利益を上げていますが収益性の維持は主に為替に依存します。

2020年はCO2ペナルティの可能性に直面しますが、マツダはSKYACTIV第2世代への移行期にあります。

製品ポートフォリオの電動化も含めて移行させるとCO2ペナルティを支払う事は無くなります。

そこからヨーロッパでの営業利益と売上高利益の増加を開始させたいという長期的な戦略です。

 

(Q2:CO2排出制限がさらに厳しくなる2021年に再びCO2ペナルティを支払う問題にさらされていますか?)

規制だけでなく様々な要素を考慮する必要があるので2021年の予測を行うことは困難であると共に販売ボリュームと利益率も考慮する必要があります。

2021年以降、最新のテクノロジーが完全に展開される予定です。

したがって、今後数年間にわたって利益と量を慎重に管理する必要があります。

 

(Q3:マツダは量産初のEVであるMX-30を発表しましたが、ヨーロッパではどのような役割を果たしますか?)

CO2ペナルティを回避する面でEVはエンジンの効率改善と共にマツダの戦略に不可欠です。

 

(Q4:2020年はMX-30を何台販売する予定ですか?)

まだ2020年の計画(2020年4月から2021年3月まで)に取り組んでいるので具体的な数値は決めていません。

CO2ペナルティに直面する可能性を減らすために出来るだけ多くのEVを販売する必要があります。

 

(Q5:MX-30のターゲットユーザーは?)

運転が好きな若いユーザー向けの都市型通勤車両と考えています。

既存のマツダ車と同じく運転して楽しい性格をEVにもたらしたい。

 

(Q6:MX-30は35,000ユーロ~の価格ですが、セカンドカーと定義している車両としては少し高価ではありませんか?)

より多くの競合他社が新しいモデルを投入する事によってEVの価格が変わると見ています。

したがって、提供するパッケージに応じて比較的高い価格で比較的小型の車両が必要になると考えていますがMX-30はそのサブセグメントに配置しています。

現在の価格は、デビューエディションモデルです。

市場の反応を注意深く監視しつつ必要に応じて戦略を迅速に修正していきたいと思います。

 

(Q7:MX-30に比較的小さなバッテリーを装備したのはなぜですか?)

サイズは都市部の若いターゲットユーザーのニーズに基づいています。

2番目の要因は、運転中に発生する排出物だけでなく、バ​​ッテリーの生産からの排出物を考慮したライフサイクル評価を行ったときに、35.5キロワット時のバッテリーがディーゼルと同様のCO2排出をもたらすことを発見したことが理由です。

ただし、一部のお客様はより長い距離を提供できる車を必要としていることも理解しているので、第2段階としてロータリーエンジンを活用したレンジエクステンダー展開します。

また、バッテリー性能の進捗状況を注意深く監視する必要もあるので、大幅に改善される場合、将来的にはより大きなバッテリーを検討する可能性もあります。

 

(Q8:ヨーロッパでのディーゼル販売は減少していますが来年のディーゼルの予測は?)

ディーゼルシェアがどうなるのかを正確に予測することは非常に困難というのもマルチソリューション戦略を採用している理由です。

SKYACTIV-Xは、減少するディーゼル需要に対抗するための非常に優れたソリューションです。

ただ、ドイツのアウトバーンを運転するたびにヨーロッパでの長距離移動に最適なパワートレインはディーゼルであるという事も再確認します。

 

(Q9:SKYACTIV-Xは今年販売開始されましたが、2020年ではどのような役割と売り上げを期待しますか?)

これまで販売された中で「MAZDA3では約60%、CX-30では約45%」がSKYACTIV-X搭載車です。

この勢いが2020年のCO2排出レベルの低下に役立つことを願っています。

Skyactiv-Xへの関心は予想よりもはるかに高くなっています。

 

Q10:2020年のマツダ車ベストセラーは何になるでしょうか?)

現在、私たちのベストセラーはCX-5ですが、発売以来の販売の勢いを考えるとCX-30が来年のベストセラーモデルになると考えています。

 

(Q11:MAZDA2が含まれる小型車セグメントは、中期的にもヨーロッパで最も大きくて競争力のあるセグメントであり続けるのでしょうか?それとも小型クロスオーバーが上回るのでしょうか?)

すべてのセグメントでハッチバックやセダンからクロスオーバーへの移行が見られます。

小型ハッチバックやセダンはヨーロッパのほとんどの顧客の生活においてエントリーカーの役割を果たし続けていますが、これは日本およびその他のアジア市場にも当てはまります。

したがって、グローバルな観点からマツダは間違いなく小型車セグメントにとどまる必要があります。

 

(Q12:MX-30はヨーロッパでのみ販売されますか?それとも日本、米国、中国でも販売しますか?)

CO2ペナルティを最小限に抑えることの重要性を考えるとヨーロッパでの販売を優先して開始します。他の国に関してはまだ検討段階です。

 

(Q13:MX-30のバッテリーを供給する企業はどこですか?)

パナソニックです。

 

(Q14:マツダトヨタとEV技術についても協力しています。将来のマツダEVはトヨタとの共同開発になりますか?)

ご存じのようにMX-30はマツダ独自開発です。

しかし、トヨタとの合弁会社である「EV CA Spirit 」では最も効率的なEVプラットフォームを開発するための研究を行っています。

将来的には、多くの企業がこのプラットフォームからEVを開発できるようになるでしょう。

マツダはMBDによる開発に貢献しています。

共同開発されたプラットフォームを将来活用するかもしれませんが、現時点で発表出来る内容はまだありません。

 

(Q15:マツダの次のEVモデルはいつ頃出てきますか?)

現時点で公式発表出来る内容はまだありません。

2025年に施行される厳しいCO2規制を考慮して、様々な可能性を検討しています。

 

内容は以上になります。

気になる部分を赤字にしました。

 

2021年以降に最新技術が完全に展開されるという事なので、EVだけで無くスモール群向けを含む新型ディーゼルや気筒数違いのSKYACTIV-X(6気筒 or 3気筒)もそれ以降のタイミングになる可能性が高そうですね・・・。

 

あと、SUV全盛の中でもMAZDA2のような小型車の必要性は視野に入ってるようなので次期型でSUVになるという可能性は低そうです。

フェイスリフトを含む大幅改良が今年実施されたのであと数年は現行型のままだと思われますが、次期型は欧州でのCO2規制などを考慮してEV仕様も出てくる気が個人的にしています。

文中で触れてるトヨタと共同開発しているEV用プラットフォームを使用して次期MAZDA2、さらにCX-3が登場するなんて事もあるかもしれません。

 

今後の情報にも注目していきたいと思います♪