本日、マツダの2020年3月期第3四半期決算が発表されました。
プレゼンテーション資料も公開されてるので簡単にですがチェックしてみます。
2020年3月期第3四半期決算プレゼンテーション資料。
https://www.mazda.com/globalassets/ja/assets/investors/library/presentation/files/pre200205_j.pdf
まずは総括から。
販売費用の抑制、単価改善などは計画通り進歩しているものの、総括でみると販売台数、営業利益共に厳しい数字が出ています。
ただ、さらに詳しい中身を見ると・・・
「販売費用の抑制、単価改善などは計画通り進歩」と書かれている通り、販売台数を減らしているにも関わらず利益を意味する「台数・構成」部分は282億円増加。
営業利益が減っている原因は「為替」
この点に関しては池田直人さんが藤原副社長へ取材した記事でも触れられてます。
為替は「北米に工場を造っても、ほとんど変わらない」 マツダ藤原副社長インタビュー(2) (7/8) - ITmedia ビジネスオンライン
マツダはヨーロッパやオーストラリアでの販売比率やシェアが高い点からユーロ・豪ドルの影響を特に受けやすい状況。
マツダとしては当分日本や北米でどれだけ埋め合わせしていけるかが鍵でしょうか。
次に主要地域別の販売実績。
〇日本
日本は増税の影響もあって台数減。
ただ、CX-5とCX-8の販売減はちょうど商品改良モデルへの変更時期だった事によって登録台数が限られていた事も考慮しなければいけないと個人的に考えます。
そのへんも資料に記載すればちゃんと台数減の原因が理解されると思うのですが・・・。
〇北米
北米も台数を減らしていますがSUV系は販売台数を増やしています。
11月からCX-5とCX-9の商品改良車、年明け頃からCX-30を本格的に発売開始。
課題はセダン系需要が減っている中、MAZDA3・MAZDA6をどう訴求していくか。
〇欧州
欧州は相変わらず順調に推移しています。
ただ、2020年は新たなCO2規制への対応で車種によってはグレード構成の整理や販売台数に制限をかける事例も出てきています。
前年並みの台数を維持しつつ、MX-30をどれだけ訴求して販売に繋げるかが鍵でしょうか?
〇中国
中国も市場の冷え込みもあって台数を減らしています。
ただ、昨年秋から新型MAZDA3やMAZDA6・CX-4商品改良車発売と巻き返しへ動いています。
さらにMAZDA3は「中国カーオブザイヤー2020」も受賞で今後注目度も高まっていくと思うのでどれだけ販売台数を増やせるかが鍵でしょうか。
ただ、コロナウイルスによる影響が心配ですね・・・。
〇その他の地域
こちらもマーケットの冷え込みもあってほぼ減少傾向。
特に市場シェアが高かったオーストラリアの減少が気になるところ。
第4四半期からCX-30が導入されるのでどれだけ巻き返せるか。
最後にこんな資料も・・・
SUV需要の増え方が一目で分かりますね・・・😅
2020年3月期ではついに半数越えになる見込み。
従来の実用車ポジションはSUVに任せてMAZDA2、MAZDA3、MAZDA6はよりスポーティな走りの方向性にするとかしてもいいと思うんですけどね・・・。
主な内容は以上になります。
様々な要素(特に為替)が原因で厳しい数字が並んでいますが、販売費用の抑制・単価改善が着実に進んでいる点は注目していいのではないでしょうか?
為替やマーケット状況がまだ安定している北米市場でどれだけ実績をあげる事が出来るかが重要になりそうですね。