今週新たに公開されたマツダが出願中の特許は29件。
その中から気になった内容を取り上げます。
まずは「運転支援装置、該方法および該システム」という内容。
https://ipforce.jp/patent-jp-A-2020-101421
運転支援装置を使ってETCレーンを通過する場面に関する内容です。
資料に書かれている特許の目的は・・・・
近年、車両の運転操作を支援する技術や車両の運転操作を自動化する技術が、研究・開発されている。
このような技術の1つとして、例えば自車の行先(目的地)や他車の動向等の状況に応じて車速の変更や車線の変更等が要求されることの多い料金所付近における技術が開示されている。
開示された車載装置は、ETC路上機との間で送受信を行い、料金所の接近および通過を認識するETC車載器と、衛星からの電波を受信して車両の位置を認識し、前記車両の位置を表示情報または音声情報により運転者に報知するナビゲーションシステムと、前記ETC車載器およびナビゲーションシステムを接続して一体的に機能させるためのデータバスとを備え、前記ETC車載器および前記ナビゲーションシステムは、前記データバスを介して各々のデータを相互に送受信することにより、前記各々のデータを共有する。
また、出口料金所の利用後の残高に応じて一般レーンまたはETCレーンに誘導するための報知を行うので、残高不足車両のETCレーンへの進入を防止して、ETCレーンでの車両停止による渋滞または追突事故などの発生を防止することができる。
しかしながら、開示された車載装置では単に出口料金所の利用後の残高に応じて誘導の報知を行うので、ゲート前における交通の状況に応じて誘導することができない。
本発明は上述の事情に鑑みた発明であり、その目的はゲート前における交通の状況に応じて誘導することにより、よりスムーズにゲートを通過できる運転支援装置、運転支援方法および運転支援システムを提供することである。
運転支援装置を使用中、あらかじめETCカードの情報を取得してよりスムースに料金所を通過できるようにすることを目指しているようです。
これに関係する特許内容をもう一つ・・・
「運転支援装置および該方法」という内容。
https://ipforce.jp/patent-jp-A-2020-101422
資料に書かれている特許の目的は・・・
ゲートの通過後、道路は行き先別に分岐していることが多い。
このためゲートから前記分岐に至るまでの走行区間で車両は自車の行き先に対応する道路に向かって走行するので、交通が交錯し易い。したがって、このような交通が交錯し易いゲートの通過後における安全な走行を支援することが望まれる。
すでに開示されている内容はゲート通過前の運転支援に関する技術であり、ゲート通過後の運転支援に適用することが難しい。
本発明は、上述の事情に鑑みて為された発明であり、その目的はゲート通過後の走行を支援できる運転支援装置および運転支援方法を提供することである。
こちらは料金所を通過した後の道路分岐をあらかじめ予測した上で最適なゲートへ誘導することを目指しているようです。
さらに関係性がある内容を一つ。
「運転支援装置および該方法」
https://ipforce.jp/patent-jp-A-2020-101957
資料に書かれている特許の目的は・・・・
料金所等のゲート付近では、車両の運転者が自車の行先(目的地)や他車の動向等の状況に応じて自ら選択した目標ゲートに向かって操舵したい場合がある。ただ、すでに開示されている技術では、走行経路を車両側で自動的に決定するためこのような場合に対応することが難しい。
本発明は、上述の事情に鑑みて為された発明であり、その目的は運転者の操舵意図に合わせて運転操作を支援できる運転支援装置および運転支援方法を提供することである。
運転支援装置を使用中でもドライバーの意思をくみ取りつつ支援を行うことを目指しているようです。
いくら事前にデータを取得しても実際の場面は状況が異なる事もあるのでそのあたりもしっかりと考慮されています。
最後は「自動変速機」という内容。
https://ipforce.jp/patent-jp-A-2020-101270
マツダの特許関連では定番になっている「縦置きFR用の8速AT」に関する内容。
これまでに出てきた8速AT関連の特許と同じ「トルクコンバーター無しの8速AT」となっています。
資料に書かれている特許の目的は・・・・
本発明は、ハブ部材とドラム部材との間に複数の摩擦板が配置されると共にピストンを付勢する付勢部材と締結用油圧室と解放用油圧室とを有するブレーキを備えた自動変速機において、コンパクトに構成しつつ、摩擦板がスプライン係合されるハブ部材の回り止めを行うと共にバルブボディから摩擦板に潤滑用の作動油を効率良く供給することを課題とする。
今週の出願公開は以上になります。
昨日は2020年折り返しの時点で登録された特許件数を挙げましたが、公開された出願中の特許件数(出願公開)は現時点で「359件」
ここ数年の件数を挙げると・・・・
・2019年・・・1010件
・2018年・・・939件
・2017年・・・1002件
・2016年・・・815件
・2015年・・・677件
出願公開も今のペースで進むと2015年とほぼ同等の少ない件数になりそうです。
2020年後半でどれだけ件数が増えるのか気になるところ・・・・。
来週以降もどのような内容が出てくるのか注目していきたいと思います。