つらつらとMAZDA

マツダに関する備忘録的ブログ。

今週新たに公開されたマツダが出願中の特許(2020.8.13)

今週新たに公開されたマツダが出願中の特許は14件。

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(画像 ipforce.jp)

その中から気になった内容を取り上げます。

 

まずは「車両のブレーキ制御装置」という内容。

特開2020-121623 | 知財ポータル「IP Force」

 

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(画像 ipforce.jp)

こちらはマイルドハイブリッド搭載(ISG)のMT車回生ブレーキに関する内容です。

資料に書かれている特許の目的は・・・・

車両の減速走行時に、断接機構の状態に関係なく発電機を作動させるようにすると、断接機構が接続状態にあれば問題は生じないが、断接機構が遮断状態にあるときには発電機と連結されたエンジンの回転速度が発電機の作動により必要以上に低下し、次に断接機構が接続されるときにショックが発生し易くなる。

一方、エンジンの回転速度の過度な低下を抑制するためにエンジンの燃料噴射量を増量してエンジントルクを増大させることが考えられるが、このようにすると燃費が悪化してしまう。

本発明は、斯かる点に鑑みてなされたものであり、互いに連結された発電機及びエンジンと駆動輪との間に断接機構が設けられた車両の減速走行時に発電機の発電作動によるエンジンの回転速度の過度な低下を抑制可能でかつ燃費の悪化を抑制可能な車両のブレーキ装置を提供することを目的とする。

日本におけるマツダのマイルドハイブリッド(M-HYBRYD)ではSKYACTIV-Xが真っ先に思い浮かびますが、MT車ではシフトアップ時のギクシャク感を無くすためにISGを活用して回転合わせを行ってくれる「MT変速アシスト制御」が備わっています。

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(画像 MAZDA)

今回の特許出願はこれに関係する内容である可能性が高そうです。

 

 

次は「車両システム」という内容。

特開2020-121626 | 知財ポータル「IP Force」

 

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(画像 ipforce.jp)

こちらはFFベースのAWD車両に関する内容です。

資料に書かれている特許の目的は・・・・

人間は車両のばね上でのピッチングの変化により車両の荷重状態から旋回運動を認知すると考えられる。

したがって、旋回時のピッチング変化がドライバによるステアリングホイールの操作に対して影響を与えるものと考えられる。

例えば、ドライバによるステアリングホイールの切り込み操作時に(車両のターンイン時)、車両において前傾方向にピッチングが発生すると、旋回時にドライバに与える応答感が向上するものと考えられる。

このことから、ステアリングホイールの切り込み操作時に前傾方向のピッチングを車両に生成できると良いと言える。

従来から四輪駆動車においては車両に発生するピッチングを抑制すべく前輪と後輪とのトルク配分比を制御する技術が存在する。

しかしながら、前輪と後輪とのトルク配分比を制御することで車両に発生するピッチングを積極的に制御することは行われていなかった。例えば、車両の旋回時において上述したような前傾方向のピッチングを車両に積極的に生成させるようにする制御は行われていなかった。

本発明は上述した従来技術の問題点を解決するためになされたものであり、ステアリングホイールの切り込み操作時において、前輪と後輪とのトルク配分比を制御して所望のピッチングを車両に適切に生成することができる車両システムを提供することを目的とする。

マツダ車でステアリング操作時のピッチング制御と言えば「Gベクタリングコントロール(GVC)」が思い浮かびます。

GVCはマツダ初の量産EVであるMX-30でも「e-GVC PLUS」として搭載されただけでなく、FR車両用の特許情報も出ているので今後ロードスターや次世代ラージ群モデルにも採用される可能性があります。

マツダ車には欠かせないシステムになっているので今後の進化も気になるところです。

 

今週の内容は以上になります。

来週も気になる特許・出願内容があれば取り上げたいと思います。