今週新たに登録されたマツダの特許は5件。
その中から気になった内容を取り上げます。
まずは「車両制御装置」という内容。
こちらはアダプティブクルーズコントロール(マツダはMRCC)に関する内容です。
資料に書かれている特許の目的は・・・・
近年、車両に搭載された運転支援制御装置による様々な運転支援モードが提供されるようになってきている。
例えば予め設定された設定車速を上限速度として先行車を追従するように車両制御を行う運転支援モードや、カメラにより撮像した速度標識から制限速度(標識速度)を検出し、所定時間(3秒)後に検出した制限速度によって設定車速を置き換えるように構成されている。
これにより、速度標識が検出されるとこの制限速度(標識速度)が設定車速として用いられる。
運転者は、所定時間以内にステアリングホイールに設けられているリジュームスイッチを操作することで設定速度が標識速度へ切り替わるのを無効にすることができる。
しかしながら、従来のシステムでは制限速度(標識速度)が設定速度に単に設定されるだけであり、設定速度を制限速度から変更したい場合だと運転者は設定速度を再設定しなければならなかった。
本発明はこのような問題を解決するためになされたものであり、運転者による運転支援モードで用いられる設定速度の入力操作における操作性と安全性を向上させることが可能な車両制御装置を提供することを目的とする。
続いては「内燃機関の吸気ポート構造」という内容。
こちらは直列4気筒ガソリンエンジンの吸気ポートに関する内容です。
資料に書かれている特許の目的は・・・・
近年、内燃機関の熱効率を向上させるべく混合気の燃焼速度を高めることが要求されている。
そうした要求を満たすために、例えば吸気ポートをタンブルポート形状にする場合がある。
この場合、吸気行程中に燃焼室の中に強いタンブル流が発生するようになるから吸気の乱流強度が高まって燃焼速度を高めることが可能になる。
タンブル流の強度を高めるべく吸気の流入速度を高めてしまうとタンブル流ばかりでなくスワール流の強度も高くなる。
2つの吸気ポートは気筒軸方向視したときに機関出力軸を挟んだ一側において機関出力軸方向に並んで設けられるのが通例である。
そのため、2つの吸気ポートを双方ともタンブルポート形状にすると一方のポートから流入したスワール成分と他方のポートから流入したスワール成分とが機関出力軸を挟んだ他側において衝突する。
2つのスワール成分は互いに逆向きでありかつ吸気ポート形状が略同一であれば、それらの強度も略同等となるのでそうしたスワール成分同士が衝突すると2つの成分が合流した結果前記他側から燃焼室の内方へ向かって流れるような流動が発生する。
こうした流動は、スワール成分の強度が高くなるに従って強くなる傾向にあり、特に正タンブル流を阻害するため好ましくない。
ここに開示する技術はかかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは2つの吸気ポートをタンブルポート形状にしたときにスワール成分同士の衝突に起因したタンブル流の強度低下を抑制することにある。
今週は件数も少ないので以上になります。
明日は出願中の特許が公開される予定なのでそちらも注目しておきたいと思います。