MX-30の大きなポイントと言えるフリースタイルドア。
これに関する個人的考察と感想をまとめてみました。
欧州に続いて日本でも10月8日から発売開始されたMX-30ですが、大きなポイントとなるフリースタイルドアの使い勝手等について以前から様々な声が出ていました。
フリースタイルドアに関してはTwitterで簡単な印象などをツイートしてましたが、それらも含めてフリースタイルドアに関する個人的考察をまとめてみたいと思います。
※これから書く内容はあくまで個人的妄想に基づく内容なのでご了承ください。
〇MX-30のメインターゲット市場
日本では無く欧州がメインターゲット市場。
さらに掘り下げると、MX-30 EV仕様でマツダの企業平均CO2排出量を下げて欧州のCAFE規制をクリアするというのが最も重要なミッション。
これはマツダヨーロッパ社長兼CEOの青山裕大さんも証言されています。
まずこれを前提にしてフリースタイルドア採用の理由を考えます。
〇MX-30にフリースタイルドアが採用された理由
マツダ公式発表ではフリースタイルドアの主な採用理由に「解放感」「乗降性の良さ」等が挙げられていますが、先に挙げた欧州がメインターゲットという事も加味して頭に浮かんだのが「欧州市場で埋もれないくらいに強い個性が必要」という事。
先に触れた通り、マツダはCAFE規制をクリアするためにMX-30 EV仕様を欧州で一定数販売する必要がありますが、課題は欧州市場全体におけるマツダの販売シェアがおおよそ2%前後という事。
さらに、欧州市場は日本以上に多くのブランド・車種がひしめき合ってるという事を考えると、その中でも埋もれずに認知された上で一定の販売台数を達成するために個性や存在感がより必要という考えからフリースタイルドアが採用されたのでは?と想像します。
SUVクーペのようなタイプになったのは・・・・。
・マーケットトレンドはSUV。
・増え始めているSUVクーペはまだマツダに無いラインナップ。
・EV仕様はフロア下にバッテリーを搭載するのである程度の地上高が必要。
この辺りから今のボディタイプになったのではと想像します。
〇MX-30のメインターゲットユーザー
マツダが公式発表しているターゲットユーザーは欧州と日本ではこのようになっています。
・欧州
「都市部やカンパニーカー制度による通勤用など短距離メインのセカンドカー的ポジション」
・日本
「今までマツダ車を選んでこなかった方やあまり車に興味が無かった人」
これだけ見ると欧州・日本で異なりますが、公式HPやカタログを見ると基本的に2人までの活用シーンが中心。
あと女性が登場しているシーンが多い印象でしょうか。
これらの点からMX-30は独身や子育てを終えたご夫婦・セカンドカー需要がメインという印象で、これは世間一般でイメージされるスポーツカーのメインユーザーとほぼ同じで、車への興味度の違いだけなのでは?と思っています(MXという記号も与えられてますから)
同時にお子様がいらっしゃる家族にはあまりフィットしない車と言えますが。
ただ、最近は車への価値観や生活環境・ライフスタイルも多様化してるので一概に”家族向けではない”とも言い切れないのかな・・・という気持ちも。
マツダも公式HPの商品説明動画でチャイルドシートやお子様の乗り降りに関して動画を出していますが、あくまでSUVなのでこのような使い方をする人もゼロでは無いかもしれないという予測からかもしれません。
ご家族でスポーツカーを所有してる事例もたくさんありますし、MX-30はフリースタイルドアのデメリットを理解した上でも「これが欲しい!」と思わせるくらいの魅力が詰まってる車だと思うので。
〇個人的なフリースタイルドアの印象
自分の使用環境だと特に問題を感じ無さそうである事や癖のある車が好きというのもあってMX-30のフリースタイルドアは好印象。
あと、小さな子供を乗せる場合は必ず僕がドアを開閉するという習慣からなのか、フリースタイルドアのシステムは「後席に載せた子供が勝手にドアを開ける心配がほぼ無い」というメリットの方が強く感じるのもあります。
先に触れた通り、ある意味スポーツカーと似たようなユーザー層という可能性が高そうなので同じように「好き嫌いがはっきり分かれるけど好きな人はトコトンハマる車」になるのではないでしょうか?
ただ、個人的にマツダへの要望もあります。
〇マツダへの要望
①「フリースタイルドアの注意点の周知徹底」
フリースタイルドアで注意すべき点として「閉める順番を間違うとドアにキズがついてしまう可能性が高い」事。
前席2人までの乗車がメインと書きましたがたまに後席へ人を乗せた場合にうっかりという事もゼロではありません。
もちろんマツダも取り扱い説明書に注意点として記載していますし販売店でも周知は行われると思いますが、これまで車に興味が無かった人がターゲットユーザーという事も加味して考えるともう少し念を押した方がトラブル防止になる気がします。
(先に取り上げた商品説明動画ページに取り扱い注意点の動画もUPするとか・・・)
②自分の生活スタイルにフリースタイルドアがマッチするのかじっくり試せる機会を設けて欲しい。
観音開きのドアを採用した車種はこれまでにもいくつか登場してますが実際に体感した人はまだまだ少数で通常のヒンジドアやスライドドアに比べて実際の生活シーンでどのようなメリットがあるのか実車に軽く触れただけではイメージできない人が多数だと思われます。
なのでMX-30は一日試乗モニターのような感じで実際の生活環境で試してもらう機会がより必要な車種なのではないでしょうか?
先に触れた通り、車への価値観や生活環境・ライフスタイルが多様化してる印象なのでこのような機会を設けるとMX-30をしっかり理解してもらえると思いますし、マツダも気づいていないニーズが掘り起こされるかもしれません。
かなり心惹かれる車なので僭越ながら要望も挙げさせていただきました。
これまでマツダや車に興味が無かった人にどれだけ魅力が伝えられるのか気になるところですが、MX-30を通じてマツダや車の良さを体感しつつライフスタイルに色を添える事になればいいなと思っています。
個人的に実車はすでに複数回触れていて残すは試乗のみという状況なので楽しみです。