先日、マツダ次世代ラージ群モデル第一弾に関する情報が出た事を取り上げました。
そこで改めて今後の展開がどうなるのか想像してみたいと思います。
次世代ラージ群モデルを中心とするマツダの今後に関してはこのブログでも個人的予想を数回書いてきました。
予想の的中率はとりあえず置いといて・・・(笑)
今回改めて個人的予想を書こうと思ったきっかけは10月22日に中国新聞が掲載したこの内容。
要約すると・・・・
・FRベースで直6エンジンも搭載。
・直6エンジンはSKYACTIV-XとSKYACTIV-Dを用意。
・2022年初頭にも防府工場で生産開始へ。
・販売状況次第で宇品工場でも生産検討。
マツダと同じお膝元である中国新聞が報じた内容なのでかなり信憑性が高いと思われます。
これまで次世代ラージ群第一弾は「CX-5 or MAZDA6のどちらか」と報じるメディアが多かったのでそれを元に想像していました。
ただ、より信憑性が高い中国新聞の記事で ”CX-5に近いサイズのSUV”という表現がされているので次期CX-5では無いという可能性も・・・・。
そこで新たな情報を踏まえた上で改めて想像してみたいと思います。
※これより書く内容は完全に個人的妄想で当たる保証も無いのでそこはご了承ください。
まずは予想する上でのポイントを。
ポイント①:次世代ラージ群モデルの「FR+直6エンジン」採用は北米を特に重要視しているのが理由。
マツダの藤原副社長は次世代ラージ群導入の理由として「北米市場の重要性」を証言。
そうなると次世代ラージ群モデル第一弾も北米市場を特に重要視するモデルになる可能性が高い?
ポイント②:現在建設中の米国新工場では2021年から北米向け専用新型SUVが生産開始予定。
マツダが重要視する北米で建設中の新工場で生産開始予定の新型SUVに関する内容を中国新聞が昨年12月に報じたのですが、その中身が・・・・
・CX-5級のサイズ。
・スモール商品群の車両構造を採用。
・アウトドア活動が盛んな土地柄を踏まえてキャンプ道具を出し入れしやすい荷室に。
次世代ラージ群第一弾モデルと同じくCX-5級のサイズと報じられていました。
記事内では北米マツダ会長兼CEOの毛籠勝弘さんの証言も掲載されているのでほぼ確実。
となると北米市場はCX-5級サイズのSUVが3つラインナップされる可能性も。
・現行CX-5(定番モデル)
・北米向け新型SUV(アウトドア重視)
・次世代ラージ群モデル第一弾(???)
北米以外の地域でも現行CX-5やCX-8と同時に販売される可能性もあるので今までに無いタイプのSUVである必要性が高そう・・・?
ポイント③:現行CX-5・CX-8・CX-9は今年の商品改良で見た目以上に大規模な改良を実施(予定含む)
次世代ラージ群モデル採用対象と見られるこの3車種は直近の商品改良で「新世代マツダコネクト+大型モニター採用」を中心とする改良を実施(予定含む)
マツダコネクトはオーディオ・ナビだけでなく車両制御全体とも大きく関係しているので上記3車種へ新世代マツダコネクトを搭載するのはほぼ一から新開発するレベルでコストもかなり掛かっている可能性が高いです。
そしてここ最近のマツダ車で大幅改良を実施したモデルは約2~3年程度販売されているので上記3車種もほぼ同じ期間は少なくとも販売されると予測。
ただ、次世代ラージ群モデル第一弾生産開始と言われている2022年初頭まではあと1年半程度、さらに生産開始前に実車が世界初披露される事も考えるとあと1年程度しか期間がありません。
中国新聞の”CX-5に近いサイズのSUV”という表現も合わせて次世代ラージ群モデル第一弾は上記3車種の次期型では無い予感が・・・。
ポイント④:マツダが発表した資料を見るとラージ群車種の販売台数はしばらく限定的と推測。
これはラージ群モデル導入が1年程度遅れる事が発表された昨年11月の決算資料ですが、ラージ群モデル導入開始となる2023年3月期(2022年度)は台数がかなり少なめ。
次の年度から2倍以上に増加していますが2025年3月期(2024年度)でもラージ群モデルの割合はマツダ全体の約4分の1程度でしょうか。
ラージ群モデルの具体的な予定台数がどれくらいなのかマツダの資料を元に割り出してみると・・・。
2018年4月に発表された時点(左の資料)では2024年3月期(2023年度)に「年間80万台レベル」を予定。
計画変更が発表された昨年11月のグラフ(右の資料)を元に数字を読み解くと・・・
・2022年度は「年間約15~20万台レベル」
・2023・2024年度は「年間約30~40万台レベル(残り約40万台は現行世代のまま)」
おおよそこれくらいになると推測されます。
ちなみに現在の車種別年間販売台数(2019年度)を見ると・・・・。
(※CX-30は2019年秋から発売なので参考外、通年だMAZDA3に近い台数と予測)
年間約15万~20万台に比較的近い規模なのは「MAZDA6・MAZDA2・CX-3」
CX-5は約40万台規模でラージモデル第一弾の可能性がほぼゼロというだけでなく、2025年3月期(2024年度)でも現行世代のままという可能性も考えられるレベル。
なのでラージ群第一弾モデルSUVは「主力車種に近いレベルの販売台数が見込めるうえに現行のSUVと被らないキャラクター」が有力でしょうか・・・?
やや可能性は低そうですが、2022年度内にラージ群モデル第二弾も出た場合は1車種当たりの販売台数はさらに少なくなります。
主にこれらの要素から妄想を広げて導き出した個人的予想は・・・・
次世代ラージ群モデル第一弾は「SUVクーペ」と予想。
理由①:SUVクーペは市場で増加傾向。
ここ最近、ドイツのプレミアムブランドを中心にSUVクーペが増えてきていますが、この動きはマツダと価格帯やポジションが近そうなブランドでも導入への動きが出てきています(下はあくまで一例)
日本メーカーでSUVクーペに近い車種と言えそうな新型ハリアー(ヴェンザ)が米国でも販売されるのはSUVクーペ人気からかもしれません。
車種が増えているという事はある程度需要があるからと言えます。
理由②:SUVクーペはマツダのラインナップにまだ無いタイプ(SUVクーペと言えそうなCX-4も中国市場専用モデル)
世界中で車種が増えているSUVクーペですが、マツダで該当しそうなのは中国市場専用のCX-4のみ(上画像)
なので、グローバル向けのSUVラインアップで唯一空いているポジションと言えます。
最も重要視されている北米市場に当てはめた場合も・・・・
・現行CX-5(オールマイティ)
・北米向け専用新型SUV(アウトドア重視)
・次世代ラージ群第一弾モデル(SUVクーペ)
このようにキャラクターの違いが明確になります。
理由③:ラージ群モデル全体に付加価値を生むために第一弾モデルにはある程度スペシャリティ感も必要と思う。
先に触れた資料でも次世代ラージ群の目的欄には「ブランド価値上昇」と書かれているので、特に注目が集まる第一弾モデルで次世代ラージ群の走りやデザインの方向性を明確に示すためにある程度のスペシャリティ感が必要と考えます。
個人的には「FRベース+直6エンジン搭載でRX-VISION or VISION COUPEのデザインエッセンスを取り入れたSUVクーペ」で最初にラージ群の方向性・付加価値を提示した上で段階的に他の車種を導入していく方が、ある程度の車両価格になったとしても技術や付加価値が認められやすい気がしています。
そして次世代ラージ群モデルの登場する順番も予想すると・・・・
〇第1弾:新型SUVクーペ(2022年春頃に発売開始?)
・理由は先に触れた通り。
・クーペである事とマツダにとって大きな挑戦の第一歩なので車名は「CX」ではなく「MX」かも?
・中国市場では実質CX-4後継扱いとして販売されるかも?
〇第2弾:次期MAZDA6(2023年春頃に発売開始?)
・現行モデルはアテンザ時代も含めて登場からすでに約8年経過。
・直近の商品改良でもラージ群対象の現行車種で唯一新世代マツダコネクトと大型モニター未採用。
・セダン系需要が低下しているとはいえマツダのフラッグシップ車をこれ以上放置するはさすがにマズイ。
・ボディタイプは4ドアクーペに近いセダンのみになりそうな予感も。
・ワゴンが無い場合は第一弾のSUVクーペが後継車的ポジションを担うかも?
〇第3弾:次期CX-9(2023冬~2024年春頃に販売開始?)
・次世代ラージ群の室内スペース重視系フラッグシップ
・販売地域は引き続き北米中心だが需要次第では日本でも?
・個人的に大型ガラスルーフがあれば嬉しいところ・・・。
〇第4弾:次期CX-8(2024年後半に発売開始?)
・現行モデルと同じくCX-9の性能はそのままにサイズを日本市場などへ適正化。
・直6エンジンモデルも設定されるが日本での売れ筋は直4エンジン。
・状況次第では欧州でも販売されるかも?
〇第5弾:次期CX-5(2025年春に発売開始?)
・先に触れたグラフの台数割合から次世代ラージ群採用は2025年度以降と予想。
・マツダにとって最重要車種なので第1弾~第4弾の反響を徹底的に見極めながらラージ群モデルベースへ慎重にモデルチェンジ
・予想通りの場合だとラージ群採用まで間が空くので現行世代はもう一度大幅改良を実施?
先に挙げた理由から付加価値が高めのクーペ・セダン系を優先、その後サイスが大きい車種から順番にトップダウンでモデルチェンジしていく流れで予想しました。
池田直渡さんによる藤原副社長への取材記事でも「ラージ群導入開始が遅れる代わりに最新世代の技術を現行世代へ導入する」という証言が出ているのはすでにご存じの方も多いと思います。
CX-5・CX-8・CX-9は新世代マツダコネクトと大型モニターが直近の改良で導入されたものの、車体構造やオーディオはそのまま現行世代のまま。
(MAZDA6は逆にマツダコネクトやモニターサイズがそのままで、代わりに最新世代の車体構造やタイヤは導入済み)
特にCX-5は上記の予想通りだった場合、現行モデルをもう一度大幅改良して最新世代の車体構造の考え方やオーディオまで採用されるかもしれません。
かなり長くなりましたが個人的な予想は以上となります。
重ねて言っておきますが、完全に個人的妄想で当たる保証も無りません。
今後新たな情報が出たらまたあっさりと予想を変える可能性も十分あるので(笑)
ただ、冷静に考えると次世代ラージ群第一弾のモデルは1年以内に披露される可能性が高いので、これからさらに詳しい情報やテスト車両がスクープされた情報も出てくるかと思います。
あらゆる面で目が離せないモデルなので今後の情報にも注目しておきたいと思います。