かねてから開発中とされていたマツダの直6エンジンの実物写真がついに公開されましたが・・・。
せっかくなのでこれまでチェックしてきたマツダの特許情報と比較してみたいと思います。
昨日発表された2021年3月期・第2四半期決算のプレゼンテーション資料内でついに直6エンジンの実物写真が公開。
写真には2種類の直6エンジンが写っています。
個人的予測では補器類のサイズの違いから「左がSKYACTIV-X」「右がSKYACTIV-D」と予測。
詳しく分析しているmotor-fanの記事でも同じ予測がされていました。
特許情報をチェックしてきた身としては実物写真が出てくるとやはり資料と比較したくなる・・・・。
という事で簡単に比較してみました。
まずは2017年に出願公開された「SI燃焼とCI燃焼を使い分ける(=SKYACTIV-X)直6ガソリンエンジン」に関する内容。
この時点では3気筒ずつに分けて2つの触媒(図中No.61・71)を採用する事が視野に入れられていましたが、今回発表された実物写真を見ると・・・・。
両方のエンジンとも1つにまとめられてるようです。
元々マツダが直6エンジンを開発する理由に「排ガス浄化装置などの補器類が直6では1つで済む(V6は2つ必要)」という要素が関係者から挙げられているのでこれは必然かもしれません。
その後、2019年には補器類を一つにまとめた直6ディーゼルエンジン関連特許も出てきています。
特開2019-127896 | 知財ポータル「IP Force」
・No.6:ターボ過給機
・No.62:タービン
・No.52:DOP(第2排気浄化装置)
・No.64:VGT アクチュエータ
公開された実物写真と並べてみると・・・・。
見た目がかなり同じに見えますね♪
次に直6エンジンのシリンダーヘッドに関する内容。
図中のNo.7が”点火プラグ穴”と記載されているので直6ガソリンエンジンのシリンダーヘッドになります。
この特許は「エンジンの小型化を目指して各気筒から排出される排気ガスの集合を別体の排気マニホールドを用いずにシリンダヘッド内部で行う」事を目指しているのも注目点。
公開された実物画像と並べてみると・・・。
これはさすがに判断が難しいところですね・・・(笑)
最後は直6ディーゼルハイブリッドに関する内容から。
この特許情報にはこのようなパワートレイン構成図が掲載されているのですが、今回新たに公開されたプラグインHVと向きが同じなので試しに並べてみると・・・。
右画像のプラグインHVは4気筒エンジンなので全長の短さが実感できますが、逆にトランスミッションは特許資料より全長が長いようにも見えます(HV用のモーターは両方共にエンジンとトランスミッションの間に装着)
あと、少し前から一部メディア等で「マツダの次世代ラージ群とトヨタ・レクサスのFR車が共通化されるのでは?」という推測や噂が出ていましたが、つい最近大幅刷新されたレクサスIS用のTHSシステムと比較すると・・・。
トランスミッションの形状・サイズ感、外側に施されている補強リブの付き方も異なる印象。
現時点では全く別物という可能性が高そうですね・・・。
簡単にですが特許図と比べてみました。
現時点ではまだエンジン外観の写真のみなので比較できる部分は限られますが、改めてチェックするといろいろ妄想がさらに膨らみますね。
今後もさらに関連する特許情報が出てくる事や、マツダから続報が発表される可能性も考えられるので今後も注目していきたいと思います。