つらつらとMAZDA

マツダに関する備忘録的ブログ。

今週新たに公開されたマツダが出願中の特許(2020.11.12)

今週新たに公開されたマツダが出願中の特許は13件。

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(画像 ipforce.jp)

その中から気になった内容を取り上げます。

 

まずは「パワーユニット懸架構造」という題名の内容。

特開2020-183144 | 知財ポータル「IP Force」

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(画像 ipforce.jp)

こちらは電気自動車のパワーユニット懸架構造に関する内容となっていますが、注目すべきはこの特許の”出願人”の部分。

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(画像 ipforce.jp)

マツダを含む多くの国内自動車メーカーが共同で出願していますが、よく見るとEV車両用の基盤技術を開発するために設立された会社「EV C.A. Spirit」に参画していたメーカーです。

EV用基盤技術が完成した事によって今年6月末で業務が終了しましたが、ついに特許出願情報で開発の成果が見えてきた感じです。

資料に記載されている特許の目的は・・・・

従来からあるパワーユニット懸架構造の多くは内燃機関を搭載した車両をベースとして開発された車体を電気自動車用のものとして採用し、この車体に対してパワーユニットを懸架しようとするものである。

そのため、例えばデファレンシャルギアが車両幅方向略中央部(センターライン)から外れた位置に配置される等した場合にはトルクステアを解消すべく中間シャフト等の他部材が必要になる場合があった。

また、従来からあるパワーユニット懸架構造においてはサイドメンバとの兼ね合いで配置スペースに制約が生じる等の問題が生じる場合があった。

そのため、従来技術においては、パワーユニットを懸架するために車両前後方向に大きなスペースが必要となってしまう等の問題があった。

 

また、従来技術のパワーユニット懸架構造においてはユニットの慣性主軸が車両幅方向軸等に対して傾いているため、車両幅方向に略平行なユニットロール方向の慣性軸をバランスさせることが困難である。

そのため、駆動反力が入力された場合にパワーユニットのバランスが悪く、大きな振動や騒音の発生原因となったり耐久性を低下させる可能性がある等の問題があった。

 

そこで本発明は、パワーユニットの懸架に要するスペースを車両前後方向にコンパクト化しつつ、パワーユニットをバランス良く懸架可能なパワーユニット懸架構造の提供を目的とした。

パワーユニット搭載スペースを最小にすることで、室内スペース向上や衝突による衝撃を受けても潰れずに残る部分(衝突時デッドストローク)の最小化という効果を見込んでいるようです。

これから「EV C.A. Spirit」で開発された内容が特許情報で公開されていくと思われるので注目ですね。

 

 

続いては「車両用計器パネル及びそれを備えた車両」という題名の内容

特開2020-184860 | 知財ポータル「IP Force」

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(画像 ipforce.jp)

こちらは電気自動車用をメインとしたメーターパネルに関する内容です(ハイブリッド車も対象)

マツダのEVと言えばすでにMX-30がありますが試しに比べてみると・・・

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(画像上:NetCarShow.com、下:ipforce.jp)

かなり似ているのでMX-30でも取り入れられてる内容かもしれません。

資料に記載されている特許の目的は・・・・

ハイブリッド自動車において、スピードメータータコメーター、バッテリの充電量などのパラメータからエンジンの始動タイミングをドライバに通知する表示部とを備えた計器パネルがすでに提案されている。

この計器パネルは、表示部を中央に、スピード・メータを表示部の右側に、タコ・メータを表示部の左側に有する。

 

一方、ドライバーにとって車両の走行速度などの車両全体の情報はドライバの中心視野領域、すなわち計器パネルの略中央部に表示されることが好ましい。

車両全体の情報がドライバーにとって見やすい領域に表示されることにより車両の状態を把握しやすくなる。

また、バッテリの充電量やバッテリの実際の出力に関わる温度、及びバッテリが出力している電力などが一度に表示される場合、情報量が非常に多いためにドライバーはそれらの情報が互いに関連していることを認識できないおそれがある。

 

そこで、本発明はバッテリ以外の車両に関する情報を中央部に表示し、中央部を基準として対称な位置にバッテリの状態及び充電量をそれぞれ表示することでバッテリの状態と充電量は互いに関連するものであることをドライバに認識させ、また表示される情報をドライバに容易に把握させる計器パネルを提供することを目的とする。

 

今週気になった内容は以上となります。

来週以降も気になった内容があれば取り上げていきたいと思います。