マツダは今年6月に2030年に向けての新たな技術・商品の開発方針を発表しましたが、英国マツダも現地メディアを対象とする記者会見を実施したようです。
今回取り上げるのは自動車メーカーの公式動画を専門に取り上げているYouTubeチャンネル「The Wheel Network」が8月23日に公開したこの動画。
「
(6月に日本で開催された説明会の模様はこちら)
今回、英国マツダが開催したオンライン記者会見の内容は基本的に6月に日本で発表された内容と同じですがいくつか注目すべきポイントがありました。
まずは動画の11:11頃から映っているプレゼン資料をよく見るとこのようなキーワードが・・・・。
上段には”8AT + MHEV I6 GE/DE”と書かれていますが、これは「8速AT+直6マイルドハイブリッド ガソリン/ディーゼル」という意味で間違いないと思います。
(直6エンジンはINLINE 6を略して”I6”と呼ばれる事が多い)
下段には”8AT + PY PHEV”と書かれていますが、”PY”という記号はおそらくSKYACTIV-G 2.5のエンジン形式の頭文字。
(SKYACTIV-G 2.5=PY-VPS・PY-VPR)(SKYACTIV-G 2.5ターボ=PY-VPTS)
これらの点から「8速AT+SKYACTIV-G 2.5採用のプラグインハイブリッド」という意味だと思われます。
これまで取り上げてきたマツダの特許情報でも縦置きエンジン用ATは8速を前提にした内容が大半だったのである程度予想は出来てましたが、ATの段数が正式に公表されたのは初めてのはず。
(一例)
プラグインハイブリッドに関してもサイズが大きめになるラージ群モデルという点からSKYACTIV-G 2.5が有力と思っていましたがこちらもほぼ予想通り。
SKYACTIV-G 2.5にはNAとターボがありますが、車両価格やコスト、欧米市場の環境規制対応が主目的と思われる点からNAエンジンが有力でしょうか?
あと、個人的には上で紹介したプレゼン資料の一番右側にある”OTHERS”が気になります・・・(笑)
さらに今回の動画では14:40頃からロータリーマルチxEVに関して気になる説明がありました。
(YouTubeの自動翻訳による字幕)
”for the small car group which includes MAZDA3 CX-30 and MX-30 we'll develop mild hybrids evs hybrids using rotary engine as a generater and plug-in hybrid.”
MAZDA3 CX-30, MX-30を含む小型車グループ(スモール群)では、ロータリーエンジンを発電機として使用するマイルドハイブリッド、EVハイブリッド、プラグインハイブリッドを開発します。
ロータリーマルチxEVに関しては2020年10月に行われたMX-30日本仕様発表の場で丸本社長が「MX-30以外のスモール群車種への展開も含める」と公表していましたが、今回の英国マツダはMAZDA3とCX-30という具体的な車種名を挙げてロータリーマルチxEVを開発していると公表。
これによってMX-30に加えてMAZDA3・CX-30でもロータリーエンジンを使ったマルチxEVモデルが出てくる可能性がより高まったと言えそうです。
ただし、ロータリーマルチxEVで生み出せる電動車両は当初「レンジエクステンダー・プラグインハイブリッド・シリーズハイブリッド」と公表されてきましたが、今回の会見ではマイルドハイブリッドとEVハイブリッドというフレーズが出てきたのは気になるところ。
あくまで自動翻訳なので間違ってる可能性もありますが・・・。
今年の春頃からロータリーマルチxEVはプラグインハイブリッドとシリーズハイブリッドに集中するという可能性も浮上しているので続報が気になるところですね。
今回の英国マツダ記者会見で気になった部分は以上となります。
これまで特許やメディアを通じた情報からラージ群モデルやロータリーマルチxEvに関する大まかな内容は想像出来ましたが、今回の記者会見でさらに概要が明らかになってきました。
個人的にはラージ群モデル用の”MT”は用意されるのか?という点が気になりますがこれも後々明らかになってくると思います・・・。
あとはプロトタイプなどの実車がいつ公開されるのか楽しみですね。