つらつらとMAZDA

マツダに関する備忘録的ブログ。

今週新たに公開されたマツダが出願中の特許(2021.10.11)「前編:北米向け新型SUV"CX-50”関連と思われる内容」

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(画像 ipforce.jp)

 

本日は月曜日ですがマツダが出願中の特許が新たに87件も公開。

件数が多い事に加えてかなり気になる内容もあるので前編と後編に分けて取り上げたいと思います。

 

まず前編で取り上げるのはマツダが先日車名を公表したスモール商品群の北米向け新型SUV「CX-50」に関係する可能性がありそうな内容。

 

まずは「車両の前部車体構造」という題名の内容2件。

(1件目)特開2021-160652 | 知財ポータル「IP Force」

(2件目)特開2021-160654 | 知財ポータル「IP Force」

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(画像 ipforce.jp)

〇資料に記載されている特許の目的。

(1件目)

この発明は、バンパフェースに当たった後に、車両下側から車両上側に向けて流れる走行風を車両前端で剥離し、剥離後の走行風を外装部材の上面に回り込ませ、当該走行風を外装部材上面に沿わせて、空力性能を確保することができる車両の前部車体構造の提供を目的とする。

(2件目)

この発明は、フロントグリル側方を通過する空気により生じる渦の発生位置を、車両前後方向でずらすことにより、車両側方の空気の流れ(車体側面流)が乱れるのを抑制することができる車両の前部車体構造の提供を目的とする。

SUVのフロントデザインに関する説明図が公開されていますが、この雰囲気は今年春に米国でスクープされた「CX-50」と思われるテスト車両とほぼ同じです。

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(画像 TheFastLaneCar.com)

試しにスクープされたテスト車両特許図で比較してみても・・・・。

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「画像左:TheFastLaneCar.com、右:IPforce.jp」
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(画像 NetCarShow.com)

青矢印・・・MX-30と同じ位置にMRCCのフロントレーダー用のスペース。

赤矢印・・・CX-30やMX-30と同じ形状のディミングターンシグナルと思われるパーツ。

CX-50はスモール商品群と公表されているのでこのような部分もCX-30やMX-30と同じ装備が与えられそうです。

シグネチャーウイングは先日発表されたCX-5 商品改良モデル(2022年モデル)とほぼ同じ意匠になっていますが、バンパー全体はかなりデザインが異なりますね・・・。

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(画像左:ipforce.jp、右:MAZDA EUROPE)

これまでの情報だとCX-50はアウトドアやオフロード性能を重視する事が有力視されているのでCX-5商品改良モデルよりかなり力強いデザインになりそうですね。

 

 

続いては「車両の後部車体構造」という題名の内容。

特開2021-160653 | 知財ポータル「IP Force」

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(画像 ipforce.jp)

〇資料に記載されている特許の目的

この発明は、車両側方を流れる空気(すなわち車体側面流)が車両後方に回り込まないように剥離し、車体側面流の車両後方への回り込みを抑制し、空力性能を確保することができる車両の後部車体構造の提供を目的とする。

こちらの特許では車体後方とテールランプの説明図が掲載されていますが、判断材料になりそうな窓枠と給油口の形状を比較すると・・・。

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「左:CX-50と思われるテスト車両、右:特許説明図」

どちらも形状がほぼ一致。

ちなみにCX-5と比較すると給油口はほぼ同じですが窓枠形状が異なり、CX-9と比較すると窓枠形状は比較的似ているものの給油口形状が異なります。

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(画像 MAZDA USA)

さらに、資料に掲載されている説明図を見る限りだとテールランプはCX-5商品改良モデルと似た意匠になるようですが、CX-5 商品改良モデルが「"L"字型」なのに対してこちらは「"U"字型」になりそうな雰囲気・・・。

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(画像左:ipforce.jp、右:MAZDA EUROPE)

CX-50と思われるテスト車両の写真でもテールランプが僅かに見えるものの、形状までは確認出来なかったので正式発表を待ちたいところですね・・・。

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(画像:TheFastLaneCar.com)

 

続いては「車両のバックドア構造」という題名の内容。

特開2021-160562 | 知財ポータル「IP Force」

特開2021160562-車両のバックドア構造 図000003

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(画像 ipforce.jp)

〇資料に記載されている特許の目的。

従来より、ハッチバック型車両のバックドア(リフトゲートとも言う。)は、車体上部に固定されたヒンジを介して上下方向に揺動可能に取り付けられており、車両後部の開口部を開閉可能に構成されている。バックドアは、乗り心地の観点から、車両走行時の路面振動に対して変形せず、また、車体構成部材として形状が変化しないことに加えて、各種装備品を支持するための支持剛性が求められる。それ故、バックドアを構成するバックドア構成部材には、高い剛性が要求されている。

本発明の目的は、デザイン性能と乗り心地感とを両立可能な車両のバックドア構造等を提供することである。

こちらの特許出願はトランクゲートに関する内容ですが、気になるのは真後ろから見た説明図。

一見するとCX-30と似てるように見えますが、よく見るとテールランプの形状や左右を繋ぐパーティングラインが異なります。

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(画像左:ipforce.jp、右:MAZDA USA)

変わってCX-50と思われるテスト車両と比較すると・・・。

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(画像左:ipforce.jp、右:TheFastLaneCar.com)

テールランプのデザインやパーティングラインがほぼ一致するので関係性は高いと思われます。

 

新たに公開されたマツダの特許出願の中で北米向け新型SUV「CX-50」と関係性が深いと思われる内容を前編で取り上げました。

CX-50に関しては来月にも正式発表される見込みなので今後もさらに関連情報が出てくるのか注目ですね。

 

後編ではこれ以外に気になる新しい特許出願を取り上げたいと思います。

(2021.10.12追記:後編も公開しました)