以前からこのブログでは日本を中心にマツダの特許情報を取り上げていますが、今回は米国における特許出願に関する記事があったので取り上げてみます。
今回見つけたのは米国の自動車メディア「CARBUZZ」が掲載したこの記事。
リンク先によると・・・・。
・マツダが従来の物理的なキャビンコントロールを仮想ボタン(ホログラフィック)に置き換える事を視野に入れた特許を米国特許商標庁に出願。
・ピラーに備わっているプロジェクターがホログラフィックで再現された操作スイッチをドアトリム上部に表示する内容。
リンク先の記事には特許出願の説明図とそれを元にCARBUZZが独自制作した実施例画像を掲載。
調べてみると、車載されているディスプレイの表示領域が増加していることからバーチャルリアリティに関連する技術「ホログラフィック・ディスプレイ」を自動車に採用しようとする動きが出ているようです。
かなり先進的な内容ですが、実はこの話には続きが・・・・。
CARBUZZの記事には「米国特許商標庁(USPTO)へ出願されている事が明らかになった」と書かれているので、米国特許庁公式HPで調べてみるとCARBUZZが取り上げているような内容の特許出願はマツダの名前では出ていませんでした・・・。
そこで、1枚目の説明図左上に書かれている題名「Vehicle surface deformation identification」で検索。
そうするとCARBUZZの記事で取り上げられた説明図が載っている特許出願を発見。
Patent Images(特許出願No.11,157,114)
おそらくこの特許出願情報が元になってると思いますが、特許出願者(Applicant)の欄を見るとマツダでは無くフォードグループの研究開発専門会社「Ford Global Technologies, LLC」の名が。
もちろん僕の検索方法が間違ってる可能性もありますが、ここまで説明図が一致している事に加えて特許出願で他メーカーが同じ説明図を使う可能性は考えられません・・・。
現時点でCARBUZZの記事は誤報の可能性が高そうです(汗)
最初にこの記事を見た瞬間「MAZDA3から始まった第7世代で各種物理ボタン・スイッチの操作感にまで拘り始めたのに、早くも物理スイッチ自体を排してしまうような特許を出願するだろうか?」という疑問もあったので・・・・。
今後もさらに新たな技術が採用されていくと思いますが、個人的には今後も気持ちいい操作感の物理スイッチをマツダ車に装備して欲しいところです・・・。