つらつらとMAZDA

マツダに関する備忘録的ブログ。

マツダの新たな先進安全技術「Mazda Co-Pilot Concept」の情報が解禁、2022年導入開始予定のラージ商品群から展開へ。

 

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(画像 CarWatch)

 

本日11月4日、マツダの新たな先進安全技術「Mazda Co-Pilot Concept(マツダ・コ・パイロット・コンセプト)」の情報が国内の各自動車メディアを通じて解禁されました。

出来る限り詳しく内容をチェックしていきます。

 

〇国内自動車メディアで取り上げられてる一例。

今日の情報解禁に先立ってメディアやジャーナリストを三次試験場に招いてMAZDA3ファストバックをベースにしたプロトタイプを試乗するイベントも実施されています。

 

ポイント①:そもそも「Mazda Co-Pilot Concept」とは?

Mazda Co-Pilot Concept」は2017年に初めて公表されたマツダ独自の"人間を中心とする自動運転のコンセプト"

(Co-Pilotとは飛行機の副操縦士を表す言葉)

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(画像 MAZDA)

自動運転と言えばハンドルから手を放しても車が勝手に操作してくれるような場面をイメージする方が多いと思いますが、Mazda Co-Pilot Conceptは「あくまで人が運転するのが基本で副操縦士(=Co-Pilot)がドライバーの状態を見守る」というのが基本コンセプト。

Mazda Co-Pilot Conceptは大きく分けて3つのコア技術で構成されています。

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(画像 MAZDA)

かなり専門的な内容ですが"Co-Pilot"という名称が与えられているのでドライバー検知技術は特に重要度が高そうですね。

先に紹介した動画などでも一例が紹介されていますがおおまかにはこのような機能になっています。

STEP①:ドライバーの居眠り・体調異変などを検知すると警報を発する。

STEP②:反応が無い場合はドライバーに異常が出たと判断して自動運転に切り替え。

STEP③:自動で検索した路肩や非常停止帯まで自動で退避※Ver.1.0は路肩退避のみ。

STEP④:退避後にヘルプネットを通じて自動で緊急通報を行う。

これら一連の動きは同乗者が車内に備えられたSOSボタンを押す事でも実施可能。

今後のロードマップとしては2022年から「Ver.1.0」が導入開始。

路肩や非常停止帯まで自動で退避する機能や自動車線変更、体調に異変が起こる予兆の段階で検知する機能は2025年からの「Ver.2.0」で投入開始と発表されています。

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(画像 MAZDA)


ポイント②:「Mazda Co-Pilot Concept」のプロトタイプ車両が公開。

【試乗インプレ】マツダの“人間中心の自動運転コンセプト”「コ・パイロット・コンセプト」とは何か 進化版2.0を体験してきた / - Car Watch

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(画像 CarWatch)

MAZDA3ファストバックをベースにしたプロトタイプですが、各メディアの記事によると市販車のセンサー類に加えて「カメラ12個、高精度地図、ロケーターECU」を搭載。

東洋経済オンラインの記事によると高精度地図は国が産学連携で開発した高精度3次元地図「ダイナミックマップ」の要件にあった地図情報との事)

それでもマツダが「自動運転レベル0」と表する訳 | 安全 | 東洋経済オンライン | 社会をよくする経済ニュース

12個のカメラの内の3つは、LOVECARS!TV!の中でチラッと話に出ていた"3眼"フォワードセンシングカメラ(FSC)も含まれています。

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(画像 CarWatch)

内装ではドライバーモニタリングシステム用のカメラが量産車で採用されているディスプレイ横に加えてステアリンクコラムにも搭載。

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(画像 CarWatch)

今回のプロトタイプはVer.2.0に相当する技術を搭載した仕様となっていますが、各メディアの記事によると「Ver.2.0を実現するために追加するカメラの個数は12個と決まったわけでは無い」との事。

この一文から想像するとカメラの個数は「Ver.1.0では既存車種と同じ個数」で「Ver.2.0は12個前後に増える」という流れでしょうか・・・?

カメラの進化や市場で要求される性能の変化もあると思いますが、マツダは何より多くのユーザーに使える価格帯で完成させる事が重要と考えてるようなので2025年まで様々な可能性が出てくるでしょうね。

 

ポイント③:「Mazda Co-Pilot Concept」の搭載車種はどうなる?

マツダが今年6月に公開した「2030年に向けての新たな技術・商品の開発方針」にも記載されていましたが、Mazda Co-Pilot Conceptはまず"Ver.1.0"を2022年に導入開始するラージ商品群から展開すると公表。

日本向けのラージ商品群第一弾は標準ボディの2列シートSUV「CX-60」の予定です。

Car Watchの記事ではオンライン説明会における質疑応答の内容が掲載されています。

マツダが最新安全技術「マツダ・コ・パイロット・コンセプト」を解説、2022年投入のラージ商品群から搭載 - Car Watch

・Ver.1.0は従来のセンサーを進化させたもので実現する。

・2022年のラージ商品群から展開するが標準装備なのかオプションなのかは検討中、多くの人に利用できるように量産したい。

・2022年に発売予定の車両に搭載するカメラやセンサーの個数は決まっている。

・既存モデルへのアップデート(レトロフィット)は最大限努力するが詳細は適切なタイミングに公表する。

既存オーナーの方にとってはレトロフィットが実施されるのか気になるところですが、Ver.1.0でも進化版のセンサーやアーキテクチャーが採用される事から従来よりややハードルは高いかもしれませんね・・・。

 

今回は出てきた主な情報は以上となります。

Mazda Co-Pilot Concept」がドライバー主体の運転支援・自動運転システムになる事は当初から予告されていましたが、公開された情報をチェックしても「緊急時の自動運転でもスムーズな走りを実現」や「同乗者が不安を抱かないよう躍度を前後左右そろえた自動運転を実現している」というフレーズが出てくるところにマツダらしさを感じました。

ただ、プロトタイプのボディ各部に装着された12個のカメラが量産車ではどのようにインストールされるのか気になるところ・・・・。

マツダの事なのでデザインを損なわずに両立してくると思いますが・・・。

そのあたりがラージ商品群の実車やプロトタイプでチェックしてみたいところですね。