現行モデルが発売開始されてから今年で7年目になるロードスター(MX-5)ですが、欧州マツダの関係者がロードスターの今後について取材を受けています。
今回取り上げるのは英国の大手自動車雑誌「AUTOCAR」のWEB版に掲載された記事。
マツダはすでに2025年までに多くの電動デバイス採用モデル(HV・PHEV・EV)を合計13車種投入する方針を示していますが、その中でロードスターに関しては特に触れられていない事から、欧州マツダの製品開発責任者であるJoachim Kunz氏へ取材を行っている内容となっています。
リンク先によると・・・・。
・MX-5(ロードスター)は私たちのブランドの象徴であり、常に特別な扱いを受けている。
・今のところMX-5は現状のサイズ感とコンセプト、さらに内燃エンジンを搭載して永遠に存在し続けるように思っている。
もちろんいつかは電動化しなかればなりませんが、この純粋なコンセプトは保ちたい。
・MX-5の場合は日本のマツダ本社が歴代モデルが持っているコンセプトを受け継ぐ事に専念しているので、開発における欧州マツダの影響力は他のモデルに比べて少ない。
(リンク先の記事ではMX-5を “is the baby of headquarters in Japan(日本の本社の赤ちゃん)"と表現)
MX-5は他のモデルよりライフサイクルが長いので1世代を10年販売し続けるのは問題無い。
ロードスターの今後については、昨年6月にマツダが発表した2030年に向けた新たな技術・商品方針で「2030年まで全モデル電動化技術採用というロードマップにロードスターは含まれている」と回答。
この回答から考えると2030年までには何らかの電動化技術を採用した次期型が登場する可能性が高そうですが、ライフサイクルに関する話を聞く限りだと少なくとも2025年頃までに次期型が登場する可能性はやや低そうに感じますね・・・。
ちなみに、先代モデル(NC型)も本来のモデルサイクルは8年程度の予定でしたが、リーマンショックの影響やSKYACTIVテクノロジー開発へリソースを集中させる必要が出た事から、NC3型を投入してほぼ10年間販売されました。
現行モデルは昨年の商品改良で新しい車両姿勢安定化技術「Kinematic Posture Control(KPC)」を採用するなど中々中身の濃い改良が行われたので、個人的にはようやくライフサイクル後半に入ったくらいの印象です。
水面下では次期型の開発に向けて動き始めている可能性もありますが、マツダは今後もラージ商品群を含めた電動デバイス搭載モデルを2025年までに13車種導入する方針を示している事に加えて、2025年以降に導入予定のEV専用アーキテクチャーも開発中との事なので次期型はこれらのモデルが出た後という予感もします。
現行モデルも熟成の域に達しつつありますが、ライトウェイトスポーツというコンセプトをしっかり受け継いだ次期型がこの先登場する事を期待したいと思います。