今週新たに公開されたマツダが出願中の特許は11件。
その中から気になった内容を取り上げていきます。
まず最初に取り上げるのは、9月12日に米国特許庁で一足先に情報公開されていた「ターボチャージャーを備えた直列6気筒のSKYACTIV-X」と思われる特許出願。
この特許出願が今週日本でも公開されているので改めて取り上げたいと思います。
〇「エンジンの燃焼室構造」
(1件目)https://ipforce.jp/patent-jp-P_A1-2022-136395
(2件目)https://ipforce.jp/patent-jp-P_A1-2022-136396
(3件目)https://ipforce.jp/patent-jp-P_A1-2022-136397
(4件目)https://ipforce.jp/patent-jp-P_A1-2022-136398
(5件目)https://ipforce.jp/patent-jp-P_A1-2022-136399
〇資料に記載されている特許の目的。
(1件目・2件目)
本発明の目的は、ペントルーフ型の天井面を備えた燃焼室において、タンブル流を活用して燃焼速度を速くすることにより、高圧縮比を維持しながら燃費の向上が可能な過給機付きエンジンの燃焼室構造を提供することにある。
(3件目・5件目)
本発明の目的は、ペントルーフ型の天井面を備えた燃焼室において、タンブル流を活用して燃焼速度を速くすることが可能なエンジンの燃焼室構造を提供することにある。
(4件目)
本発明の目的は、ペントルーフ型の天井面を備えた燃焼室において、タンブル流を圧縮行程後半まで維持させつつ、ノッキング等の不具合を抑制することができるエンジンの燃焼室構造を提供することにある。
基本的な内容は米国で公開された資料と同じですが、4気筒版SKYACTIV-Xと同じスーパーチャージャーだけでなく、電動化対応を見据えてなのか"電動スーパーチャージャー"を用いる事も検討されているようです。
ちなみに、既存の4気筒版SKYACTIV-Xに使用されているピストンと比較してみると・・・。
何となくですがSKYACTIV-XとSKYACTIV-G両方の特徴が合わさってるようにも見えますね・・・。
これはターボチャージャーを採用する事も関係してるのでしょうか?
続いては「エンジン」という題名の内容を3件。
(1件目)https://ipforce.jp/patent-jp-P_A1-2022-136514
(2件目)https://ipforce.jp/patent-jp-P_A1-2022-136515
(3件目)https://ipforce.jp/patent-jp-P_A1-2022-136516
〇資料に記載されている特許の目的
(1件目・3件目)
本発明は、燃費性能を高めつつ異常燃焼の発生を抑制できるエンジンを提供することを目的とする。
(2件目)
本発明は、燃費性能を高めつつプリイグニッションの発生を抑制できるエンジンを提供することを目的とする。
資料の説明文に使用燃料は記載されていませんが、点火プラグが備わってる事からこちらも直6ガソリンターボエンジンに関する特許で間違いないと思います。
先に紹介した特許出願と同様にツインスクロールターボなので、こちらもSKYACTIV-Xに関係している可能性が考えられますね・・・・。
前回も触れましたが、CX-60欧州仕様に導入予定となっている直6版のSKYACTIV-X(e-SKYACTIV X)は「過給機無し」の「48Vマイルドハイブリッド」
一方で直6ガソリンターボエンジンは北米向けの「CX-70」「CX-90」に導入する事が公表されているものの、こちらは現時点でエンジンの種類(SKYACTIV-G or SKYACTIV-X)が正式発表されていません。
CX-90に関しては2022年度に生産開始予定と公表されている事に加えて、CX-90と思われるテスト車両もスクープされているのでまもなく正式発表されると思いますが、どのようなエンジンになっているのか気になるところですね・・・・。
今週気になった特許出願は以上となりますが、来週以降も気になった内容を順次紹介していきたいと思います。