つらつらとMAZDA

マツダに関する備忘録的ブログ。

マツダが「2023年3月期 第3四半期決算」を発表したので内容をチェック、通期の経常利益と純利益の見通しを上方修正。

「MX-30 R-EV ”EDITION R”(画像 ドイツマツダ)」

2023年2月10日、マツダが2023年3月期 第3四半期決算を発表しました。

いつも通りプレゼンテーション資料が公開されているので中身をチェックしていきたいと思います。

 

 

マツダ公式HP 決算資料・プレゼンテーション資料専用ページ。

〇2023年3月期 第2四半期決算のプレゼンテーション資料(PDF形式)

https://www.mazda.com/globalassets/ja/assets/investors/library/result/files/presentation20230210_j.pdf

(画像 MAZDA)

 

まずは「2023年3月期 第3四半期(2022年10月~12月)のハイライト」から。

(画像 MAZDA)

2022年3月期 第3四半期と比較すると北米を中心に販売台数が大きく増加している事に加えて、為替が円安へ振れた効果もあって営業利益も2倍以上の増加。

前年は半導体や部品不足が今以上に深刻だった事もあると思いますが、売上高営業利益率も5.1%へUPしているので値引きを抑制しながら販売台数を増やした流れだと思われます。

 

続いて「2023年3月期 第1~第3四半期(2022年4月~2022年12月)の累計」

(画像 MAZDA)

上期(第1・第2四半期)に上海のロックダウンによる大幅な減産があったので、9か月累計ではグローバル販売台数が前年比減。

ただ、最初に触れたように出荷台数が安定してきた第3四半期ではグローバル販売台数が大幅に増加しているので、通期でどこまで巻き返せるのか注目。

 

続いて「2023年3月期 通期の見通し」について。

(画像 MAZDA)

第3四半期で大幅に台数実績が回復しているものの、通期での連結出荷台数とグローバル販売台数は昨年11月に公表した数値から下方修正。

メディアの記事によると半導体や部品不足だけでなく海外輸出に利用する輸送船が不足している事も影響しているようです。

ただ、単価改善や販売費用(主に値引き)の抑制といった取り組みの効果もあって経常利益と純利益は上方修正する事も合わせて発表。

これは以前からマツダが注力している単価改善や販売費用の抑制(主に値引きの抑制)といった取り組みの効果が出ていると言えそうです。

(画像 MAZDA)

 

 

続いて「地域別の2023年3月期 第1~3四半期(2022年4月~12月)販売状況」

〇日本

(画像 MAZDA)

CX-5ロードスターが引き続き高い人気を集めている事に加えて、昨年9月にCX-60が発売開始された事もあって累計でも販売台数が増加。

CX-60はXD系と25S系グレードの工場出荷も始まったので、ようやくラインアップが揃う事になります。

さらにCX-8やMAZDA2の大幅商品改良モデルも販売が本格化するのでさらなる躍進に期待ですね。

(画像 MAZDA)

 

〇北米

(画像 MAZDA)

半導体や部品不足に加えて輸送船が不足している影響もあって累計では前年比減となっていますが、最初で触れたように第3四半期単体では対前年比で大幅に販売台数を増やしています。

CX-50は従業員不足の影響を受けつつも徐々に生産台数を増やしているようですが、既存のCX-5・CX-30・CX-9も引きつづき高い人気を獲得。

第4四半期に入った1月も好調な販売台数を記録した北米ですが、先日ワールドプレミアされたCX-90も春から販売開始予定なのでさらなる躍進に期待です。

 

〇欧州

(画像 MAZDA)

北米と同じ理由から累計では前年比減となっていますが、第3四半期単体では前年比増の販売台数を達成。

昨年9月頃から販売開始された「CX-60 PHEV」に加えて、欧州市場限定で販売されているヤリスハイブリッドのOEM「MAZDA2 Hybrid」も人気を集めているようです。

ちなみに、欧州ではCX-60の直6ディーゼル(e-SKYACTIV D 3.3)搭載車がまもなく販売開始される予定で、現地ではメディア向けの試乗会も開催中。

日本と同様に燃費性能がかなり高く評価されてるようなので、こちらも販売に好影響を与える事に期待ですね。

 

〇中国

(画像 MAZDA)

ここ最近の決算発表でウィークポイントとして挙がる中国市場ですが、今期も目立った新型車や商品改良モデルの発売が無かったので対前年比で販売台数を減らしています。

ただ、昨年末にCX-50中国仕様が正式発表されたのに加えて今年後半にCX-90も導入する報道が出てます。

さらに現地では上海モーターショーで新しい中国市場専用EVに関する発表を行う噂も出ているので、今後の巻き返しに注目です。

 

〇その他の地域

(画像 MAZDA)

マツダにとって特に重要なマーケットの一つであるオーストラリアに関しては、北米や欧州と同様の理由から累計では前年比減となっていますが、第2四半期から第3四半期にかけて前年比プラスの販売台数を記録。

逆にASEANに関しては前年がロックダウンの影響を大きく受けた事もあって、累計でも販売台数を増加させています。

オーストラリアやASEANはこれからCX-60の販売が開始されるタイミングなので、どこまで躍進できるのか注目ですね。

 

 

今回発表された2023年3月期 第3四半期決算の主な内容は以上となりますが、2023年内に発表が有力視されている「CX-70」「CX-80」に関しては特に情報が公開されませんでした。

これに加えて先月欧州で発表された「MX-30 R-EV」の日本導入時期も発表されるのでは?という期待もあったのですが、こちらも特に情報は無し・・・。

これらの内容に関しては5月頃に発表されるはずの通期決算で何らかの情報が公開されるのか気になるところです。

まだまだ半導体や部品不足の影響は残っていますが、以前から進められている販売改革を継続しつつCX-90などの新型車でさらに躍進してくれる事を期待したいですね。