つらつらとMAZDA

マツダに関する備忘録的ブログ。

今週新たに公開されたマツダが出願中の特許(2025.1.19:既存車種とはバッテリー搭載位置が異なる車両構造)

(画像 IP Force.jp)

今週新たに公開されたマツダが出願中の特許7件の中に気になる内容がありました。

 

 

今週は今月初めに中国で公開されていた「既存車種とは異なる構造のプラグインハイブリッド車」に関する特許出願が日本でも公開されたので改めてチェックしたいと思います。

 

 

知財ポータルサイト

https://ipforce.jp/

〇特許情報プラットフォーム

https://www.j-platpat.inpit.go.jp/

 

 

「車室構造」

①:2025-7721 | 知財ポータル「IP Force」

②:2025-7722 | 知財ポータル「IP Force」

③:2025-7723 | 知財ポータル「IP Force」

(画像 IP Force.jp)

☆資料に記載されている特許の目的

ハイブリッド車や電気自動車等の車両において、フロアパネルの上方に駆動用バッテリを搭載する車室構成としては荷室のリヤフロアの上方にレイアウト(配置)したものが知られている。

しかし、駆動用バッテリを、バッテリ容量を確保しつつ荷室のリヤフロアの上方に搭載しようとすると荷室床面が高くなるため、荷室内空間の実質的な高さが不足するという課題を有し、特にルーフ高が低い、スタイル重視の車両においては、このような課題が顕著になる。

また、フロアパネルの上方に配置された後席座部の下方領域に、駆動用バッテリ、すなわち該駆動用バッテリに備えられた駆動用バッテリケースをレイアウトするものも提案されているが、後席座部の高さが高くなり、後席乗員の頭上空間が不足するという課題を有する。

さらにまた、後席背もたれ部を前倒して、荷室床面を、車室床面における後席が設置される領域まで拡大したフラットな拡大荷室床面を形成しようとした場合においても、上述したように、フロアパネルの上方に搭載した駆動用バッテリケースが嵩張るため、フラットな拡大荷室床面を形成することが困難となる。

本発明はこのような課題に鑑みてなされたもので、フロアパネルの上方に駆動用バッテリケースを搭載する構成において、バッテリ容量を損なうことなく、荷室の高さと車室内の後席配置領域の高さを確保し、後席背もたれ部を前倒した状態のフラットな荷室床面の面積を拡大することができる車室構造の提供を目的とする。

本発明は後席用吹出口を後席乗員への対向に適した高さ位置に安定して設置できることと、バッテリ容量を損なうことなく、フロアパネルの上方における、駆動用バッテリケースの設置箇所の床面高さの抑制とを両立できる車室構造の提供を目的とする。

本発明は駆動用バッテリケースのバッテリ容量を確保しつつ、後部座席の足元周辺の開放感を高めるなど優れた外観意匠性を得ることができるとともに、左右の後部座席の足元空間の空気の流通性を高めることができる車室構造の提供を目的とする。

 

④:2025-7724 | 知財ポータル「IP Force」

(画像 IP Force.jp)

☆資料に記載されている特許の目的

昨今、ガソリンなどを燃料とする内燃機関に替えて、回転電機の出力を駆動力とする電動車両が増加している。このような電動車両では、回転電機に電力を供給するバッテリの容量を確保して、航続距離の延長による商品価値の向上を図りたいというニーズがある。

さらに、プラグインハイブリッドなどの電動車両には、内燃機関の出力を駆動力とするグレードの車体を使用したものがある。この場合、電動車両専用の車体ではないため、バッテリをまとめて搭載するスペースが限られ、所望されるバッテリ容量を確保し難いという問題があった。

車両の走行安定性や乗り心地を改善する際、補強部材を車体に追加して車体剛性を向上することが考えられるが、例えば駆動源の異なる他のグレードと車体を使用するような電動車両では、車体を共用するために補強部材を容易に追加できないおそれがある。

本発明は、上述の問題に鑑み、バッテリ容量の確保と車体剛性の向上とを両立できる車室構造を提供することを目的とする。

基本的には中国で公開された内容と同じですが、最初3つがPHEVのみにフォーカスしているのに対して、4つ目は同じ車体でBEVとPHEV両方を成立させる事も意識していました。

ただ、駆動用バッテリーを「ラゲッジルーム下部」「リアシートの真ん中」の2か所に分けて搭載するのは共通しており、これは現在マツダが市販している「MX-30 Rotary-EV」「ラージ商品群SUV」「EZ-6」とは異なる構造です。

4ついずれも駆動用バッテリーをT字型に搭載 (画像 IP Force.jp)

そして、①②③の特許出願では車体中央前後方向にハイブリッド用バッテリーが搭載されている事からリアシートは左右が完全独立されていて、ハイブリッド用バッテリーを覆うようにセンターコンソールが設けられていますが、このセンターコンソールにはスマホなどの置くトレイだけでなくエアコンやオーディオを操作する液晶ディスプレイやUSB端子なども搭載。

そして中国で公開された時にも触れましたが、フロントのセンターコンソールやインパネの一部がラージ商品群SUVと同じデザインに見えるのも気になるところですね・・・。

左:今回の特許説明図、右:CX-80のインパネ (画像  IP Force.jp、MAZDA)

 

 

今回の特許資料ではボディタイプに関してハッチバックとしか記載されていませんが、ルーフの低さやスタイル重視の車両を意識した説明があるのに加えて、リアシートも左右完全独立構造(=4人乗り)になっているので、セダン系や4ドアクーペに近いモデルを意識してそうに思います。

SUVならわざわざ新しいバッテリー構造やウォークスルーも出来ないリアシートを検討するとは思えないので)

フロントのセンターコンソールやインパネがラージ商品群SUVと同じデザインで描かれているので、以前から要望の声が大きいMAZDA6の次期型/後継モデルを意識した特許出願だと嬉しいのですが・・・。

ちなみに、センターコンソール(センタートンネル)内部にバッテリーを搭載する車体構造は、これまで複数回取り上げた「インホイールモーターとトランスアクスルを採用したFRベースのハイブリッド車」の特許出願でも採用されていたので、こちらも合わせて今後量産車へ採用されるのか気になるところ・・・・。

 

 

いつも通り現時点ではあくまで特許ですが、マツダが現在開発を公表している新型車は「次期CX-5」「日本やアジア向けの新型コンパクトSUV」なので、そろそろ自社開発でSUV以外の新型車を期待したいところ・・・。

今後さらに関連する別の特許出願が公開される可能性もあるので引き続き注目しておきたいと思います。

 

令和6年能登半島地震災害・9月21日豪雨被害の義援金受付関連。

◎石川県公式HP

地震災害用リンク(令和7年12月26日まで受付)

令和6年(2024年)能登半島地震に係る災害義援金の受付について | 石川県

・豪雨被害用リンク(令和7年3月31日まで受付)

令和6年(2024年)能登豪雨に係る災害義援金の受付について | 石川県

富山県公式HP(令和7年3月31日まで受付予定)

富山県/「令和6年能登半島地震災害義援金(富山県被災者支援分)」の受付について

新潟県公式HP(令和7年12月26日まで受付予定)

令和6年能登半島地震で被災された方々(新潟県の被災者)への義援金の受付について - 新潟県ホームページ