ロードスター2021年商品改良モデルで大きなポイントの一つと言える「Kinematic Posture Control(KPC)」
先行情報が出た時点から賛否両論出ているシステムですが、どうやらアフターパーツ交換などのチューニングも考慮して開発されてるようです。
「Kinematic Posture Control(KPC)」を改めて簡単に紹介すると・・・。
ブレーキをかけると車体を引き下げる"アンチリフト力"が発生する構造になっているNDロードスターのリアサスペンション構造を最大限生かすために、強めのG(0.3G以上)がかかるコーナリング時にリア内側のブレーキをわずかに効かせる事でロールを抑制しながら車体を引き下げて姿勢を安定させるシステム。
サスペンションやブレーキなどが関わってくるシステムとなっていますが、こうなると気になるのは「アフターパーツを取り付けるのはOKなのか?」という部分。
これについて触れている記事が2つあったので取り上げます。
〇東洋経済オンライン
〇AutoMesse Web
ロードスター2021年商品改良モデルに関してそれぞれの目線で取り上げている記事ですが、「Kinematic Posture Control(KPC)」に関して気になる内容が・・・・。
〇東洋経済オンライン
おもしろいのは、メディア向けの技術的説明が非常に詳しく丁寧であったこと。しかも「違和感のないこと」「トルクベクタリングではないこと」「モディファイ(タイヤやサスペンション、ブレーキなどを交換するなど)しても大丈夫であること」を繰り返したのだ。
実際にヨーロッパのワインディングをはじめ、ドイツ・ニュルブルクリンクや日本のサーキットなどで、モディファイしたクルマもあわせて走り込んで実証したという。
これはロードスターのユーザーが、ハンドリングに電子制御を介入させる違和感を特に嫌っていることの表れであり、さらにロードスターユーザーの多くは愛車をモディファイしていることが理由だろう。
〇AutoMesse Web
開発にあたってはアンジュレーション(起伏)の強いニュルブルクリンクでテストを繰り返し「KPC」によるブレーキの温度上昇や摩耗促進といったネガ要素がないことを確認済み。
オープンデフ車両はもちろんLSD装着車でも自然に適応し、ブレーキ・タイヤ・サスペンションをアフターパーツに変更しても正常に作動し弊害はないという。
また、「KPC」はあくまでも制御プログラムの進化なので、これによる重量増加は1gもない点をマツダは強調している。
マツダはニュルブルクリンク等の様々な環境でテスト走行を繰り返し行っただけでなく、実際にモディファイした状態の車両でもテスト走行を行ったとの事。
他メーカーでもモディファイした車両で開発してる可能性はあるかもしれませんが、このあたりはロードスターならではのエピソードと言えるかもしれませんね。
ロードスター開発メンバーの皆さんは各地のイベントへ積極的に参加されているのでユーザーの要望を十分理解されてる事もあると思います。
以前このブログで「2018年末頃からニュルブルクリンクで目撃されたテスト車両らしきロードスターはKinematic Posture Control(KPC)の開発車両だったのでは?」という妄想を書きましたが、もしかすると正解だったかも・・・?
改めて動画をチェックすると白色の車両は少し車高が低いようにも見えるのでモディファイされた状態だったのかもしれませんね・・・。
自分好みにチューニングしたいと思っていたユーザーにとってまずは一安心と言える情報でしたが、専用セッティングされた990Sの脚回りや「Kinematic Posture Control(KPC)」の走りも気になるところです。