つらつらとMAZDA

マツダに関する備忘録的ブログ。

ラージ群アーキテクチャーのリアサスペンションはロードスターと同じアンチリフト型ジオメトリーを織り込んで設計されているとの事、KPCが採用される可能性も?

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(画像 MAZDA)

 

先月から販売が本格化したロードスター 2021年商品改良モデルで大きな注目ポイントとなっている「Kinematic Posture Control(KPC)」ですが、このシステムはラージ商品群にも展開される可能性があるようです。

 

「Kinematic Posture Control(KPC)」はロードスター 2021年商品改良モデルで新たに採用された車両姿勢安定化制御。

〇「Kinematic Posture Control(KPC)」とは・・・・?

ブレーキをかけると車体を引き下げる"アンチリフト力"が発生する構造になっているNDロードスターのリアサスペンション構造を最大限生かすために、強めのG(0.3G以上)がかかるコーナリング時にリア内側のブレーキをわずかに効かせる事でロールを抑制しながら車体を引き下げて姿勢を安定させるシステム。

元々装備されているDSC(横滑り防止装置)を活用するので新たなハードウェア追加や重量の増加は一切無いのも大きな特徴。

今月に入ってから解禁されたメディアによる試乗レポートでもかなり高評価を得ていますが、このシステムがまもなく導入開始されるラージ商品群にも展開される可能性について触れてる記事がありました。

 

今回紹介するのは「WEB CG」が掲載したこちらの記事。

注目度の高い特別仕様車「990S」の試乗インプレ記事となっていますが、その中にこのような一文が・・・・。

(KPCの)開発プロセスロードスターにしか使えないというわけではない。

この後に控えるマツダが言うところのラージ商品群、すなわち縦置きFR系車台のリアサスはKPCのロジックが生きるアンチリフト型ジオメトリーを織り込んで設計されているという。

重心が高いSUV系のライドコントロールにもKPCが効果を発揮することは容易に予想できる。

どうやらラージ群アーキテクチャーのリアサスペンションはNDロードスターと同様にKPCの制御が活きるアンチリフト型ジオメトリーを織り込んで設計されているとの事。

マツダの車両制御システムでは「Gベクタリングコントロール・プラス(GVC+)」が定番ですが、こちらはエンジンの出力を制御するシステムでFFベース車向けなので、FRベースとなるラージ商品群にはKPCが採用される可能性も十分考えられます。

ただ、ラージ商品群の場合はFRに加えてAWD仕様も設定されるはずなのでAWDとKPCの組み合わせが成立するのか興味があります。

 

さらにマツダは「FR用のGVC+」と思われる特許を複数出願しているのも気になるところ・・・。

(FR用GVC+と思われる特許出願を取り上げたブログの一例)

〇特許に記載されている制御の違い。

・FFベース車両のGVC+はトルクを"抑える"制御(すでに量産車で採用)

・FRベース車両のGVC+はトルクを"増やす"制御

あくまで特許なのでこの内容が実際にラージ商品群へ採用されるとは限りませんが、ラージ商品群の車両制御に関しては色々想像が膨らみますね・・・。

 

まだまだ謎が多いラージ商品群ですが、来月には第一弾モデル「CX-60」が正式発表される予定なのでどのような車両制御を採用しているのか注目です。