つらつらとMAZDA

マツダに関する備忘録的ブログ。

MAZDA FAN FESTA 2023 IN OKAYAMAへ行ってきました! ル・マン参戦マシンだけでなくロードスター大幅商品改良モデルも紹介。

週末に開催された「MAZDA FAN FESTA 2023 IN OKAYAMA」ですが、気になる展示がいくつかあったので行ってきました!

 

 

今年は9月に富士スピードウェイでも開催されたMAZDA FAN FESTA(マツダファンフェスタ)ですが、岡山でも例年通り開催。

今年も気になる展示やコンテンツがいくつかあったので土曜日に行ってきました。

様々な展示やコンテンツがありましたが特に注目した内容を順番に紹介・・・。

 

 

 

①「787B」と「MX-R01」の共演が実現。

マツダル・マン参戦車両展示と言えば真っ先に1991年優勝マシン「787B」が思い浮かびますが、今年は1992年参戦の「MX-R01」との同時展示が実現。

「787B」

今や説明不要の1991年ル・マン24時間レース優勝車ですが、岡山開催のマツダファンフェスタで展示・デモランが行われるのは4年ぶり。

リニューアル後のマツダミュージアムで見ていたものの屋外では久しぶりに見ます。

今年は富士スピードウェイ開催のマツダファンフェスタだけでなくル・マンやグッドウッドにも参加していましたが、今回が2023年を締めくくる場と思われますね。


「MX-R01」

MX-R01はマツダが総合優勝を果たした翌年の1992年ル・マン24時間レースに参戦したマシンで、一般公開イベントで展示されるのはおそらく2014年のWEC富士6時間レース以来約9年ぶり(保存されてる横浜のR&Dセンターでイベント開催された場合も見れるチャンスあるみたいですが)

元々787Bに比べて公開される機会が非常に少ないので今回最も見てみたかったマシンですが、787Bと並んで展示されてるのは本当に眼福です(笑)

このマシンの特徴はマツダル・マンに投入した中で唯一の"レシプロエンジン搭載"である事ですが、これはル・マン24時間レースが含まれるSWC(スポーツカー世界選手権)の規定が1992年から3.5L自然吸気エンジンのみ参戦可能に変わった事が理由で、それまでロータリーエンジンのみでル・マンへ参戦してきたマツダは開発期間などの関係からシャシー・エンジンを社外から購入する形でMX-R01を開発しました。

シャシーは同時期にル・マンへ参戦していたジャガー XJR-14がベースで、XJR-14を開発・製造したTWRトム・ウォーキンショー・レーシング)とマツダによる共同開発。

エンジンは英国・エンジンデベロップメント社(ジャッド)がF1向けに開発したV10エンジン"ジャッド・GV"をベースに、マツダの解析技術や1991年優勝時の走行データも活用して耐久レース向けに大幅改良された「MAZDA MV10」を搭載。

ちなみにMV10の開発に関しては1993年マツダ技報でも紹介されており、開発者の中には現在マツダ執行役員でSKYACTIV系エンジンなどのパワートレイン開発も指揮された中井英二さんが含まれています。

(CX-60発表時に公開された中井英二さんへのインタビュー記事)

1993年マツダ技報 (画像 MAZDA)

そんなマツダマツダスピード)初のレシプロエンジン搭載ル・マンマシンであるMX-R01は1992年のル・マン24時間レースでも雨の中一時はトップに立つほどの走りで5号車が4位入賞、1993年以降に向けた開発も進められていたようですがマツダ本体が1992年でモータースポーツ活動を終了。

マツダスピード単独では1993年以降も数回ル・マン24時間へ参戦していましたが、MX-R01は"現時点でマツダ本体がル・マンへ挑戦した最後のマシン"になります。

787Bの栄冠があまりに大きすぎる事からあまり知名度が無いマシンかもしれませんが、搭載エンジンも合わせてマツダにとってかなり重要なマシンに違いはありません。

 

今回展示されたのはおそらくル・マンで4位入賞した個体だと思われますが、ボディカウルやフェンダーの汚れなどはおそらく現役当時のまま。

そして787Bに比べてボディ全体がかなり薄いのも特徴ですが、これはベースになったXJR-14が"スポーツカーの皮を被ったF1"と形容されたくらいにスプリント重視で開発された事が関係してるのかもしれません。

『ジャガーXJR-14』新生グループCを席巻したカウルを纏う"フォーミュラカー"【忘れがたき銘車たち】 | レーシングオン | autosport web

ちなみに787Bはシート後方にマツダのお膝元(広島県府中町)にある多家神社のお札が貼られているのが有名ですが、MX-R01は箱根神社のお守りが貼られていました。

おそらく神奈川県足柄にある箱根神社(九頭龍神社)の事だと思われますが、いつ頃貼られたお守りなのか気になる・・・・。

今回見る事が出来なかったコクピット内部などもいつかチェックしてみたいですが、YouTubeで現役当時の映像を見ても787Bに負けないくらいに素晴らしいエンジンサウンドなので走ってるところも見てみたいですね。

おそらく現状は実走不可でレストアのハードルもかなり高いとは思いますが・・・。

(MX-R01の走行シーンが映ってる動画)

 

 

②「ロードスター大幅商品改良モデル」で初披露の仕様が展示。

ロードスター大幅商品改良モデル」はジャパンモビリティショー2023で「S Leather Package "V Selection"(ジェットブラックマイカ)」「RF RS(エアログレーメタリック)」実車が初披露されており、このブログでも東京へ行って展示車両をチェックしてきました。

今回のマツダファンフェスタでも実車展示が予告されていましたが、ジャパンモビリティショーとは違う仕様が展示されていたので順番に紹介したいと思います。

「ソフトトップのRS(エアログレーメタリック)」

エアログレーメタリックのRSはジャパンモビリティショー2023で展示されていたRFの仕様ですが、今回はソフトトップモデル。

今回は屋外で天候も良かった事から以前設定されていたセラミックメタリックに近い雰囲気ですが、光が当たらない部分や夕方になるとセラミックメタリックよりグレーの色味が強まっているように見えます。

RFの時も触れましたがエアログレーメタリックはブラック系のアルミホイールとの相性がかなりいいですね。

 

そして今回のイベント会場ではもう一台大幅商品改良モデルの実車がありました。

「S Special Package(ソウルレッドクリスタルメタリック)」

(エクステリア)

(インテリア)

これまでチェックした大幅改良モデルのボディカラーは「エアログレーメタリック」と「ジェットブラックマイカ」でしたが、今回は「ソウルレッドクリスタルメタリック」

さらにグレードもこれまで展示されて無かった"S Special Package"

この車両はメインスタンド裏のミニコース脇で実施されていたドライビングクリニックの会場にされていたのですが、ここに大幅商品改良モデルを展示する案内は一切無かったので気づかなかった人も多いかもしれません。

僕もエアログレーメタリックのRSが展示されてる場所でマツダの社員さんから教えてもらって初めて知りました(笑)

ボディカラーがソウルレッドになるとヘッドライトがより精悍に見えるのでかなりカッコいいですね・・・。

そしてS Special Packageの最も大きな変更点はシート座面にレガーヌ素材が採用された事ですが、実際に座ってみると以前のクロス素材より滑りにくくなっている事から走行時のサポート性も向上してると思われます。

ただ、これによってインテリアへ使用されてる素材が増えたので、統一感を考えるならドアトリムの合成皮革部分にもレガーヌ素材を採用して欲しかった気持ちもあるのが正直なところ・・・

風合いが比較的近いアルカンターラを追加するとより統一感が増すかもしれませんね。

(右画像 MAZDA)

ちなみにマツダの方によると大幅改良モデルで新採用されたレザー仕様のセンターコンソールやフレームレスミラーを改良前に後付け可能なのかチェックされてるようですが、フレームレスミラーはフォワードセンシングカメラが一新されたのに合わせてミラーの土台部分も形状が変わった事から後付け不可能との事でした(センターコンソールはまだ確認中との事)

ソウルレッドとS Special Packageはおそらく改良前から最も販売台数が多い組み合わせだと思いますが、大幅商品改良モデルの販売はもうしばらく先なので少しでも参考になれば幸いです。

 

 

マツダファンフェスタでは他にもMAZDA SPIRIT RACINGのS耐参戦車両展示や787Bを中心とするロータリーレジェンドマシンのデモランなど多くのコンテンツが開催されたのでいくつか写真で紹介・・・。

MAZDA SPIRIT RACINGのS耐参戦車両

☆MAZDA3 Bio Concept

ROADSTER CNF concept

 

MAZDA COLLECTIONの新グッズ

 

〇787B・レジェンドカーデモラン

今年も様々なコンテンツがありましたがやはり最も盛り上がったのは787Bを中心としたレジェンドロータリーマシンのデモラン。

今回はピットロードから見学する事が出来たので久しぶりの4ローターサウンドを思う存分味わいましたが、サバンナやファミリアロータリークーペ等ここまで多種多様なロータリーマシンのサウンドを同時に味わえるのはマツダファンフェスタならでは。

特にレストアによって復活した「RX-7 254」「737C」が「787B」と同時に走ってるのは感動・・・。

やはり年一回はレーシングロータリーサウンドを聞くべきだと思います(笑)

 

 

今年はジャパンモビリティショー(旧:東京モーターショー)も4年ぶりに開催された事から先月下旬からイベントラッシュでしたが、今回のマツダファンフェスタでとりあえず一段落でしょうか・・・。

ただ、年末~年始にかけて名古屋・大阪・福岡・札幌でモビリティショーが開催予定なので加えて年明けすぐには東京オートサロンもあるので、これからも新たな展開や発表があるのか注目ですね。

マツダファンフェスタで撮った写真は他にもたくさんあるのでまた改めてInstagramなどに投稿していきます。