つらつらとMAZDA

マツダに関する備忘録的ブログ。

2023年のマツダを振り返ってみました(マツダ全体編)

2023年もまもなく終わりますが、今年ブログで取り上げた内容を中心に振り返ってみたいと思います。

 

 

2023年もまもなく終わるという事で昨日は「特許・商標・意匠関連」を振り返りました。

晦日となる今日はマツダ全体の動向や情報で特に注目度の高かった内容を振り返ります。

 

 

〇1月

2023年のマツダは早速1月13日のブリュッセルモーターショーで「MX-30 R-EV(Rotary-EV)」、1月31には北米で「CX-90」と新型車を2台ワールドプレミア。

特にMX-30 R-EVはロータリーエンジン搭載の量産車が11年ぶりに復活した事もあって大きな反響でしたね・・・。

さらに日本では「MAZDA2 大幅商品改良モデル」を1月27日に正式発表。

現行モデルで2回目のフェイスリフトに加えて、ここ最近のマツダ車には無かったポップな雰囲気も備わりました。

あと、東京オートサロンで参考展示されてからすぐに発売された「RX-VISIONのモデルカー(1/18スケール)」もかなり話題を集めましたね・・・(笑)

 

〇2月

1月に大きな発表が集中した事もあって2月は比較的おとなしい月でしたが、その中でも「MX-5(ロードスター)」はドイツの大手自動車雑誌”auto motor und sport”が毎年実施している読者投票で5年連続部門TOPに選出。

国内では公式スマートフォンアプリ「MyMazda」がバージョンアップされて、新機能追加とAppleWatchとの連携も可能になりました。

 

〇3月

3月はマツダミュージアムの土曜日特別開館へ行って「CX-90」「CX-50」「CO-PILOT CONCEPT技術試作車」などをチェック。

特にCX-90は3月時点でも北米で実車が一般公開されてなかったので、販売予定の無い日本で実車が一般向けに世界初披露されたのが驚きでした。

北米向けの車両ですが、屋内で見る限りだと「日本でもギリギリ扱えるかも?」と一瞬思わせてくれるサイズ感でしたね・・・。

あと、個人的にはミュージアムから帰るときに偶然遭遇したカモフラージュ柄のテスト車両の真相が今も気になっています(笑)

あと、3月17日に毛籠勝弘さんが新社長に就任する事が発表されたのは2023年のマツダにとって特に大きなニュースの一つだったと言えます。

毛籠社長は元々マーケティングや広報領域担当で、2016年~2021年には北米マツダの社長・会長を歴任された事からマツダが最も重要視する北米市場に精通されていますが、クルマ好き目線で見るとスポーツカーやモータースポーツにもかなり理解があるイメージなので、これに関する今後の展開も楽しみですね。

 

〇4月

4月は「MAZDA3 商品改良モデル」が6日に国内発表されてマツダコネクト用ディスプレイが10.25インチにサイズUP(一部グレードはメーカーオプション)

一方、中国では長安マツダ「CX-50 ハイブリッド」を世界初披露したのと同時に新たな商品戦略とブランドビジョンを発表。

その中で長安汽車と共同開発の新型EV/PHEVを2025年末までに2車種投入する」計画が発表されました。

現在のところ共同開発車の詳細は発表されていませんが、現地メディアが10月に報じた記事によると車両タイプはどちらもセダンの可能性が高いとの事。

第一弾は2024年末に発表される予定なので注目ですね。

 

〇5月

5月は何といっても月末に開催された軽井沢ミーティングでロードスター990Sの販売終了」だけでなく「2023年内の大幅商品改良」も同時に予告されたのが大きなポイント。

これまでも各地のミーティングで改良などを匂わせる発言はありましたが、この時はマツダコネクトの刷新やデザイン変更まで予告されたので、かなり大きな騒ぎになりました。

さらに、軽井沢ミーティング終了直後にはニュルブルクリンクで大幅商品改良モデルと思われるテスト車両が"スッピン"でスクープされて、ヘッドライトとテールランプのデザインが変わる事も判明。

あまりに偶然過ぎる気もしたので「軽井沢ミーティングに合わせて意図的に走らせたのでは?」なんて思ったりもしましたね・・・(笑)

 

〇6月

6月で最も大きな動きは22日に「MX-30 R-EV(Rotary-EV)」の量産開始が正式発表された事。

ロータリーエンジン搭載車の量産が再び始まったのも嬉しかったですが、6月22日はちょうど11年前にRX-8の生産が終了した日でもあるので尚更感慨深く思いました。

さらに、30日には日本でロードスターの注文受付が終了した事に加えて、北米マツダからはCX-9の生産終了も発表。

特にロードスターは当初7月頃まで注文受付を行う可能性が高かったのですが、軽井沢ミーティングで990Sの販売終了が発表された事もあって駆け込み注文がかなり多かったようです・・・。

一方、経営関係では27日開催の株主総会における承認を経て毛籠社長による新体制が正式にスタート。

株主総会では全個体電池の研究を進める発言も出たようですが、株主総会直前の21日はパナソニックエナジー社とリチウムイオン電池に関するパートナーシップ構築に関する協議開始が発表されたので、今後さらに電動化対応に関する動きが活発化するでしょうね・・・。

あと、6月9日(現地時間)には「787B」がフランス・サルトサーキットで開催されたルマン24時間レース100周年記念の優勝車パレードに参加。

1991年の優勝から30年以上経ってもACOから招待されるのを見ると、改めてル・マン24時間レース優勝の凄さを実感すると同時に、これに次ぐマシンが早く登場するのを願うのみです。

 

〇7月

7月はまず海外メディアが「CX-80」と思われるテスト車両の画像を公開。

6月に国内の雑誌でも写真が一部掲載されていましたが、このタイミングでさらに多くの写真がスクープされました。

写真を見る限りだとCX-60をそのまま3列シートSUV化した雰囲気ですが、全長に関しては同じ3列シートSUVの「CX-90」より短くなる気がしますね・・・。

そしてモータースポーツ関連ではMAZDA SPIRIT RACINGがスーパー耐久シリーズ用の新マシンMAZDA SPIRIT RACING ROADSTER CNF concept」を21日に正式発表。

ガソリン代替カーボンニュートラル燃料の実証実験を目的とした車両ですが、国内向けの量産車に設定されていない"ソフトトップの2.0Lモデル"がベースなのも特徴です。

昨年頃からソフトトップの2.0Lモデルを国内導入する事を検討している話が度々出ているので、来年以降の商品改良も見据えているかも・・・・?

一方、毛籠社長は就任後初のメディア取材で電動化戦略の強化に加えてモータースポーツ活動やイベント強化を目的とした新会社を設立する方針を表明。

電動化と並行してブランド強化に向けた計画が早くも進み始めました。

 

〇8月

8月で大きな話題になったのはCX-8の生産終了」が正式発表された事。

昨年大幅商品改良が実施されたばかりなので当初は信憑性の無い噂程度に思っていたので、かなり驚きでした。

これに関してはCX-80が実質的後継車種である事だけでなく生産工場も関係してる可能性が考えられますね・・・。

そして8月1日には「CX-60」の価格改定やグレード・装備体系の一部見直しが正式発表。

これまで発表されたMAZDA2・MAZDA3の商品改良でもある程度値上げが実施されていましたが、CX-60の場合は商品改良無しで20万前後値上げされたので中々インパクト大きかったですね・・・。

 

〇9月

9月はまず「CX-30」「CX-5の商品改良とMAZDA3を含めた新しい特別仕様車「Retro Sports Edition」が4日に正式発表。

テラコッタ内装を採用したRetro Sports Editionはかなり注目を集めましたが、その一方でCX-30とCX-5はこのタイミングでパワートレインラインアップが整理されたのに加えてMT車が全て廃止になりました。

続いて14日には「MX-30 Rotary-EV」の予約受注が開始。

23日に開催された神戸マツダファンフェスタではついに実車ロータリーエンジンの主要部品もチェックする事が出来ました。

そして21日には「MAZDA2」「CX-3の商品改良が正式発表。

以前から待望の声が多かった新世代マツダコネクトがついに採用されましたが、その一方でこれまでの車種と同様に車両価格の値上げが実施されて、CX-3MT車が廃止。

これによって国内で販売されてるマツダSUVでMTは選べなくなってしまいました・・・・。

一方、欧州では2022年春から欧州限定で販売されている「MAZDA2 Hybrid」の2024年モデルが正式発表。

これまではエンブレム以外ヤリスハイブリッドのままでしたが、2024年モデルでマツダ独自デザインのバンパーやガーニッシュを採用。

今のところ2024年以降も"マツダオリジナルのMAZDA2"と併売されるようです。

 

〇10月

10月はまずロードスター 2023年大幅商品改良モデル」が5日に正式発表。

軽井沢ミーティングで"現行モデル最大の変更"と予告されていた通りほぼフルモデルチェンジ級の改良内容ですが、マツダ車初のAmazonAlexaとオンラインナビ採用もなかなか大きなポイント。

この2つは事前にほとんど噂が無かった事に加えて、この種の機能がロードスターで初採用されるイメージが無かったので個人的には驚きでした。

その一方でMRCC用レーダーの取り付け位置や車両重量が増えた事はやや気になるところです・・・。

そして10月最大の出来事と言えばジャパンモビリティショー2023で新しいコンセプトカーMAZDA ICONIC SP」がワールドプレミアされた事。

昨年画像だけ公開されていたビジョンスタディモデルがついに実車として登場しただけでなく、2ローター化した発電用ロータリーエンジンを縦置き搭載する前提と発表されたのもかなり大きなインパクトでした。

デザインの素晴らしさは言うまでもありませんが、何より感じたのは「RX-VISIONよりコンセプトカーらしさをあまり感じない(もちろんいい意味で)」

これはコンセプトカーにも関わらず車体サイズに加えて車両重量まで公表されたのも関係してると思われます。

さらにマツダはジャパンモビリティショーに合わせて新しいブランドメッセージ「心よ走れ。」を発表、これらのビジョンを実現させるための技術の総称を「ActivSync」と発表しました。

これまでのBe a driverも引き続き使われるようですが、これらのメッセージによって今後のマツダ車は新たな方向性へ進むかもしれません。

一方、量産車関連では30日にロータリーエンジン搭載車の累計生産台数200万台達成」が正式発表。

MX-30 Rotary-EVが量産開始してすぐに達成しましたが、200万台目の車両はとある販売会社がイベントで展示しており、いずれマツダミュージアムへ戻る可能性もあるとの噂・・・。

 

〇11月

11月は昨年に続いて岡山国際サーキットで開催されたMAZDA FAN FESTA 2023 IN OKAYAMA」へ行って、787BとMX-R01の同時展示を堪能。

MX-R01は一般公開で展示される機会がめったに無かったので、ようやく実車を見る事が出来ました。

ル・マン24時間を優勝した787Bに比べるとやや地味な存在かもしれませんが、マツダル・マン参戦マシンで唯一のレシプロエンジン搭載車である事に加えて、"現時点でマツダ本体がル・マンへ挑戦した最後のマシンでもあるのでかなり重要な車両でもあります。

さらにこのイベントではロードスター大幅商品改良モデルの先行展示も実施されていましたが、展示されていた2台どちらもジャパンモビリティショーとは違う仕様だったので、非常に参考になりました。

MAZDA FAN FESTA 2023 IN OKAYAMA開催直後の7日には「787Bが2023日本自動車殿堂 歴史遺産車に選定」された事も発表。

マツダ車が歴史遺産車に選定されたのは「コスモスポーツ(2003年選定)」「NAロードスター(2019年選定)」に続く3台目という快挙でした。

一方、中国では4月に初披露されていた「CX-50 ハイブリッド」の販売が開始されて、ハイブリッドシステムだけでなくエンジンもトヨタ製を搭載している事が正式発表。

CX-50 ハイブリッドは北米でも来年に販売されるはずですが、おそらく中国仕様と同様のパワートレインになりそうですね・・・・。

 

〇12月

12月は以前からお世話になっているマツダオートザム紫竹さんで「MX-30 Rotary-EVの試乗」がようやく実現。

EVモデルも走りがかなり高評価だったので楽しみにしていたのですが、期待を上回る完成度の高さから第7世代商品群で内外装と走りの世界観が一致しているモデルがようやく出てきた印象を持ちました。

ロータリーエンジン復活に話題が集中し過ぎてる気もしますが、純粋にPHEVとしてもかなり優れた性能を持っていると思うので、これは是非一度試乗して欲しいと思います。

そして、次に注目なのは中国新聞「12月上旬から防府工場でCX-70の生産が開始」と報じた事。

現在のところマツダから生産開始のニュースリリースや発表に向けたティザー広告は出ていませんが、マツダに関する情報に関しては信憑性が高い中国新聞なのでほぼ間違いないと思われます。

一方で、27日には事前予告通りCX-8の生産を年内で終了した事が正式発表。

これによって購入可能な新車はいよいよ在庫車のみとなりますが、空白期間を出来る限り避ける意味合いでも実質的な後継車種「CX-80」の発表が待たれますね・・・。

ただ、マレーシアで行われてきたCX-8の現地組み立て生産(ノックダウン生産)は2026年頃まで継続されるようなので、あと2年程度はASEAN専用モデルとして引き続き販売されそうです。

あと、メキシコマツダからは「2.0Lエンジンを搭載したMAZDA2」が23日頃に正式発表。

歴代のMAZDA2/デミオで最も排気量が大きいモデルになりますが、専用のリアアンダースポイラーと2本出しマフラーも装備されるようなので、かなりスポーティなモデルなのは間違いありません。

今のところメキシコとコロンビアで販売する事が明らかになっていますが、久しぶりのホットハッチとして日本導入も期待したくなります・・・(笑)

 

 

簡単に2023年を振り返ってみましたが、今年のマツダで最も大きな出来事・イベントはやはり10月に開催されたジャパンモビリティショー2023で「ICONIC SP」が発表された事でしょうか・・・。

MX-30がワールドプレミアされた2019年(当時は東京モーターショー)以来の開催で一般公開初日の会場で実車を見る事が出来ましたが、おそらくジャパンモビリティショーで一番注目度は高かったように思います。

2015年のRX-VISION発表から中々量産モデルが実現しない状況が続いていますが、ブログで取り上げたマツダの特許出願にもICONIC SPと関係性がありそうな内容が多くあったので、さすがにそろそろ量産を達成して欲しいところ・・・。

そしてMX-30 Rotary-EVによってロータリーエンジン搭載の量産車が11年ぶりに復活した事も嬉しい出来事でしたが、現状はエンジンの生産規模に限りがある事から生産・販売台数はまだ当分限られた数字になると思われます。

マツダもこのシステムをMX-30以外の車種へ搭載する事を検討はしてそうなので、来年以降に第2弾が登場することを期待・・・。

一方で、今年は商品改良でパワートレインの種類やMT車の設定が削減される車種が多く出た事に加えて、年末にはついに「CX-8」の生産も終了。

マツダ執行役員の廣瀬さんもエンジンの機種数を少し絞り込む方針を明言されているので、来年もこの傾向は続く可能性も考えられます。

あと、モータースポーツ関連では毛籠社長が活動強化の方針を明言されていましたが、11月1日付の組織改革で「ファクトリーモータースポーツ推進部」が新設。

北米マツダモータースポーツ関連活動をほぼ任せっきりだった少し前の状況を考えると、マツダ本体の方針が大きく変わった事を実感します。

年明けの東京オートサロン2024でも毛籠社長と前田さんによるプレスカンファレンスが実施されるので、今後の活動に関する新たな発表があるのか注目ですね。

特設サイトの画像に映っているスケルトンのMAZDA3とロードスターも気になるので・・・・(笑)

 

 

色々好き勝手に感想を書きましたが、2024年も前半に「CX-70」や「CX-80」が正式発表される可能性があるので楽しみにしたいと思います。

まずは毎年恒例となった年明けすぐの中国新聞に注目ですね・・・・。

 

今年も1年このブログをチェックしてくださった皆様ありがとうございました!

良い年をお迎えくださいませ🙇