つらつらとMAZDA

マツダに関する備忘録的ブログ。

今週新たに公開されたマツダが出願中の特許(2024.8.24:直6ガソリンエンジンと組み合わせたストロングハイブリッド)

(画像 IP Force.jp)

今週新たに公開されたマツダが出願中の特許は2件のみですが、その2件が中々興味深いので紹介します。

 

 

知財ポータルサイト

https://ipforce.jp/

〇特許情報プラットフォーム

https://www.j-platpat.inpit.go.jp/

 

 

今週紹介するのはこちらの2件。

①「エンジンの制御装置」

2024-113566 | 知財ポータル「IP Force」

(画像 IP Force.jp)

○資料に記載されている特許の目的

自動停止したエンジンを良好に再始動するには、混合気の着火性を確保する必要がある。例えば、エンジンをクランキングするモータの所要トルクを軽減する等の目的で、膨張行程で停止した停止時膨張行程気筒で最初の燃焼を行う場合があるが、このような場合は混合気の着火性が特に問題になりやすい。すなわち、停止時膨張行程気筒の混合気は常圧に近い状態にあるため、十分な掃気を行って燃焼室内の既燃ガスの量を極力減らさないと、着火性が確保できない可能性がある。

本発明は、上記のような事情に鑑みてなされたものであり、自動停止時の振動を抑制しつつ再始動時の着火性を確保することが可能なエンジンの制御装置を提供することを目的とする。

 

②「車両用駆動装置」

2024-113567 | 知財ポータル「IP Force」

(画像 IP Force.jp)

○資料に記載されている特許の目的

燃式のエンジンと電動式のモータとを動力源として併用する車両、つまりハイブリッド車両が知られている。ハイブリッド車両の一種として、動力の少なくとも一部をエンジンで賄うエンジン走行モードと、動力の全てをモータで賄うモータ走行モードとに切り替え可能な車両が存在する。このようなハイブリッド車両では、走行モードの切り替えに伴い、エンジンを停止させる制御、もしくは停止したエンジンを再始動させる制御が実行される。

混合気の点火、燃焼を行った後にクラッチを締結した場合、混合気の燃焼が開始されてから、クラッチが締結されてエンジンが動力として機能するまでの間に、比較的長い時間を要することになる。このことは、モータ走行モードからエンジン走行モードへの切り替えに要する時間を長期化し、加速応答性を悪化させる要因となり得る。また、これを避けるためにクラッチの締結タイミングをむやみに早めた場合には、回転数差が大きい状況でクラッチが締結される等により、車両に比較的大きなショックが生じるおそれがある。

本発明は、上記のような事情に鑑みてなされたものであり、エンジン走行モードへの切り替え時に車両ショックを軽減しつつ加速応答性を向上させることが可能な車両用駆動装置を提供することを目的とする。

公開された2つはどちらも「直6ガソリンエンジンハイブリッド車に関する内容ですが、モーターのみでも走行可能(=EVモード)と書かれているのでストロングハイブリッドと思われるのがポイント。

現在マツダの直6エンジンのハイブリッドは48Vマイルドハイブリッド(M‐Hybrid Boost)のみなので、既存車種には存在しない仕様です。

今のところ直6ガソリンエンジンのストロングハイブリッド導入の話や計画は出ていませんが、マツダの毛籠社長は次期CX-5へ搭載予定の自社製ストロングハイブリッドをラージ商品群にも搭載する可能性を示唆していたので、今回の特許が関連してくる事も考えられます。

 

今のところ日本市場向けのCX-60・CX-80に直6ガソリンエンジンは用意されていませんが、今回の特許は直6以外の気筒数のエンジンにも対応可能と書かれているのもポイント。

先日初披露されたCX-80日本仕様はSKYACTIV-G 2.5搭載モデルが設定されていない事を紹介しましたが、将来的にストロングハイブリッド化してから追加設定という展開もあるかもしれません。

もちろん素人の妄想なので当たる保証や自信はありませんが(笑)

 

 

現時点では"あくまで特許出願"ですが、ハイブリッド車の必要性がより高まりつつある現状を考えると次期CX-5以外にもストロングハイブリッドが展開されるのはほぼ確実。

今後も電動化技術に関する特許が中心になると思われるので引き続き注目しておきたいと思います。

 

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