今週公開された出願中であるマツダの特許は22件。
その中で今週はなかなか注目すべき内容があるので取り上げます。
今週取り上げるのは「荷室がオープンデッキ構造の車両」に関係する特許出願。
まずは1つ目の「車両の後部車体構造」という題名の内容。
特開2020-40486 | 知財ポータル「IP Force」
テールゲートが横開きする車両の後部車体構造に関する内容。
オープンデッキだけでもなかなかインパクトがあるのにさらにフリースタイルドアを採用。
ドアの開閉可能角度もかなりスゴイことになっています。
記載されている特許の目的は・・・
後突荷重の伝達性能を確保しつつ、テールゲートにリヤバンパフェースを取込んだ状態で、当該テールゲートの横開き開閉が可能となる車両の後部車体構造の提供を目的とする。
続いて2つ目の「車両の後部車体構造」という題名の内容。
特開2020-40484 | 知財ポータル「IP Force」
記載されてるこの特許の目的は・・・
車体後部に設けられた荷台に搭載した搭載物と干渉することなく、該車体後部の剛性を高めることができる補強部材を備えた車両の後部車体構造の提供を目的とする。
続いて3つ目の「車両の後部車体構造」という題名の内容。
特開2020-40485 | 知財ポータル「IP Force」
記載されてるこの特許の目的は・・・
リヤサイドフレーム間に有する、車体後部のフロアを、該リヤサイドフレームの下面部より段下げ形成するとともに、該段下げ形成された窪み部の後方が開放された所謂掃出しフロアとして構成しつつ、車体後部の剛性を維持できる車両の後部車体構造の提供を目的とする。
さらにこのオープンデッキの具体的な活用方法に踏み込んだ内容も公開されてます。
それが「車両の自転車搭載構造」という内容。
特開2020-40483 | 知財ポータル「IP Force」
この積載方法は確かにオープンデッキでないと出来ない方法ですね(笑)
記載されてる特許の目的は・・・
自転車の搭載容易化と、自転車の車両からの突出量低減との両立を図ることができる車両の自転車搭載構造の提供を目的とする
これまではルーフや車両後部にサイクルキャリアを装着して自転車を載せるのが一般的でしたが、それだと車両からかなりはみ出る状態になるので新たな積載方法を提案する形ですね。
以上が今週公開されていたオープンデッキ車両に関する特許出願内容になります。
オープンデッキを採用してる車はピックアップトラックやが主に浮かびますが、乗用車ベースではトヨタBb・オープンデッキが有名でしょうか?
何気にこの車も助手席側のみ観音開きでした(笑)
今回取り上げたオープンデッキ車の特許を採用しそうなマツダ車で思いつくのは、トヨタと共同で2021年に完成予定のアメリカ新工場で量産開始予定の北米向け専用新型SUV。
このブログで取り上げた中国新聞に書かれている新型SUVの内容をおさらいすると
・CX-5級のサイズ。
・スモール商品群の車両構造を採用。
・アウトドア活動が盛んな土地柄を踏まえてキャンプ道具を出し入れしやすい荷室に。
・開発は「CX-X」という仮称で進んでいて、最終段階に入っている。
特許内で採用されている「横開きするテールゲート+オープンデッキ構造」はキャンプ道具も出し入れしやすい荷室と言えるのではないでしょうか?
さらにフリースタイルドアも採用した場合、北米専用新型SUVはスゴイ事になりそうですが(笑)
あと一つ思いついたのはフリースタイルドアが採用されてる点から「MX-30の特装車」
EVを発売する必要性が特に高く、グローバルでMX-30が最初に販売される欧州では「ツール・ド・フランス」などの自転車競技が盛んという話を聞いたことがあります。
そしてこの競技では自転車や機材を積載して走行中の選手に付いていく「サポートカー」という車が活躍。
(MAZDA6も採用されてる事例があるようです)
電動デバイス搭載車の需要が高まっている欧州でピュアEVに加えてレンジエクステンダーも登場予定のMX-30をベースに自転車を積載可能なサポートカーを出すという事も面白いのでは?と思いました。
ただ、サポートカーは積載量なども重視する点からステーションワゴンが主流のようなのでやや可能性は低いでしょうかね・・・😅
いろいろ想像が膨らみますがどのような形で量産車に反映されてくるのか注目したいと思います♪