つらつらとMAZDA

マツダに関する備忘録的ブログ。

MX-30開発主査の竹内さんがポーランドメディアの取材に答えています。

マツダ初の量産EVであるMX-30。

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(画像 MAZDA)

この車の開発主査である竹内都美子さんがポーランドメディアの取材に答えています。

 

 

今回見つけたのはポーランド系メディア「dziennik.pl」の記事。

 

 

すでにご存じの方も多いかもしれませんが、竹内都美子さんはマツダの歴史上初の女性主査。

【MAZDA】トップエンジニアインタビュー/主査/竹内 都美子|新卒採用情報

 

電気部品の設計からキャリアをスタートし、その後テストドライバーを10年間担当

そして、現行MAZDA2(登場時はデミオ)では実験統括として主幹を担当。

現行MAZDA2(デミオ)登場時のタイミングで竹内さんの存在を知られた方も多いかもしれません。

その後、2015年2月から現職(商品本部・開発主査)

 

今回、ポーランドメディアが現地でまもなく正式発売開始予定のMX-30について取材を実施しています。

 

 

Q1:マツダではどのような内容を担当してきましたか?

私は1997年4月にマツダ株式会社で働き始めてほぼ23年になります。

私の最初の仕事は電気部品の設計、その後テストドライバーを10年担当し、氷のノルウェーのルートからドイツの高速道路まで、さまざまな条件で車をテストしながら世界中を旅しました。

マツダ車のDNAである人馬一体を完全に体験する貴重な機会であったことは間違いありません。

その後、新しいモデルの開発セクションで働き始め、副プログラムマネージャーとして、現行MAZDA2のプロジェクトに参加しました。

 

 

Q2:MX-30の開発はいつから始まりましたか?アイデアはどこから?

2015年にこのプロジェクトを開始したとき、モデルが販売される未来に目を向けなければなりませんでした。私たちは製品に人々の心を集中させるコンセプトを開発したかったのです。チームとして「特定の目標を念頭に置いて設計された車のコンセプト:あなたの人生」を開発し、このポジションに同意したときにチーム全体が真のブレークスルーを達成したと感じました。

これは、私たちが作成したばかりの車の本当のインスピレーションでした。

 

 

Q3:このような重要なプロジェクトの大変な部分は?

新型車のプログラムを管理することは大きな責任であるということです。

開発は常に真っ白な白紙から始めますがこれは挑戦です。

マツダの素晴らしい点は各プログラムマネージャーが異なっていて私たちの議論が常に新しいアイデアを生み出すユニークな特徴を持っていることです。

私が考えるプログラムマネージャーの最も重要な能力は自分自身と管理するチームの両方に強いメッセージを送ることができる能力だと思いますが、チームとしては複雑なプロジェクトの数年にわたる多くの課題を克服しなければならないため、柔軟に行動する能力も必要だと思います。

 

 

Q4:他の電気自動車と比べてMX-30が際立ってる特徴はどこですか?

マツダ車はデザインと運転の楽しさを両立することを重視していますが、MX-30と同様でした。

これまでにマツダが積み重ねた知見に基づいて私たちはこれを達成したと思います。

試作車を運転した多くの人々は、彼らが慣れ親しんだ内燃エンジン車のように違和感なく運転出来る最高の電気自動車の1つであるとコメントしてくれました。

素晴らしい走りのマツダ車をもう1台作成できたことを嬉しく思います。

さらに私たちがヒューマンモダンと定義するモダンなデザインやインテリアの広々として創造的なインテリア、そして心と身体をよみがえらせるドライブによりお客様は車を離れると同時にこの車を再び運転したいと思うようになります。

 

 

Q5:内燃エンジン車 or 電気自動車どちらを開発するのが魅力的ですか?

私は両方のタイプのドライブに魅了されています。

実際マツダのGVC(G-Vectoring Control)は、ロードスター以外のモデルで利用可能です。

当初は日本でしか提供されなかったデミオEVで開発および採用されていました。

内燃エンジン車にGVCを実装した後に電動MX-30で使用されるe-GVC Plusバージョンに進化しました。このモデルを運転することに関連する自然で心地よい感情はドライバーにとって魅力的であり、これを実現するためにエンジニアと協力することは非常に魅力的だと思います。

同時に内燃エンジン車では加速時にエンジンサウンドを味わう事が大好きです。

私の目標は、両方の動力源の特性を強調する運転の喜びを提供することです。

 

 

Q6:電気自動車のこれからに関してはどう考えてますか?

私たちは車だけでなく車を使用する環境に関する技術についても話しているがこれも進化しなければならない。

個々の国の現在のインフラと経済状況は、多くの燃焼車がしばらく市場に出ることを示しているようです。

その結果、マツダ内燃機関のさらなる進化を続けつつ、包括的なアプローチ戦略の一環として電動デバイスを組み合わせます。

2030年までにすべてのマツダ車にHV等何らかの電動デバイスが搭載されることを公表しています。

 

 

Q7:MX-30の開発はすでに完了していますか?派生モデルは?

工場での量産とお客様への配送に関わる準備がまだあります。

それと同時にレンジエクステンダー仕様のMX-30の生産(開発?)に取り組んでいます。

 

 

インタビューの内容は以上になります。

すでにある程度知られている内容もありますが、MX-30も他のマツダ車と同じくデザインと走りを重視しているというコメントは期待が高まりますね。

 

あと、竹内主査自ら「MX-30のレンジエクステンダー仕様」の生産(開発?)を明言されたのは初めてかもしれません。

東京モーターショー2019で初披露された直後のインタビューではまだ搭載可能というニュアンスだったので・・・

 

 

欧州では発売への動きが本格化していますが、日本での発売やレンジエクステンダーに関する詳細発表がいつになるのか気になるところです。