MX-30の発売が近づいている事でマツダヨーロッパの開発責任者が現地メディアの取材に答えています。
いくつか内容を取り上げてみたいと思います。
取材に答えたのはマツダモーターヨーロッパの開発責任者であるChristian Schultze氏
MX-30のプロモーション動画でも概要説明で登場されてるこの方です。
そして取材記事を掲載したのはスイス系メディア「nzz.ch」
記事は質問形式で展開されています。
Q1:合成燃料について。
・液体燃料はガスや電気の20~40倍という非常に高いエネルギー密度を持つ利点がある。
・特にEUがユーロ7基準でさらに低いCO2排出量を要求することがわかっているので、CO2中性液体燃料は優れたソリューションになります。
確かに他メーカーの不正問題でディーゼルエンジンの需要は落ち込んでいます。
ただ、最新世代のディーゼルエンジンは大幅にクリーンになる。
環境要件を満たしている事を示せれば存在価値は生み出せると思っている。
Q3:マツダ初の量産EVであるMX-30は注目を集めていますが、数年前に「マツダはEVに消極的」という報道もありました。
MX-30は私たちの環境戦略の一部です。
すでに回生エネルギーを回収する機能(i-ELOOP)やマイルドハイブリッドを導入済みですし、2030年までに何らかの形で電動デバイスが全モデルに搭載されると発表済みです。
Q4:MX-30には発電用ロータリーエンジンを搭載したレンジエクステンダーもあると言われています。
このモデルはいつ発売されますか?
私たちの計画は新型コロナウイルス騒動の影響を受けませんでした。
MX-30の開発はすでに完了、生産も開始されていて最初のプロトタイプはすでにヨーロッパにあります。
レンジエクステンダーは少し後に続きます。
Q5:ロータリーエンジンはレンジエクステンダー向けでも用途が見つかりましたが、多くの人が期待している駆動用として再び登場しますか?
軽量でコンパクトなロータリーエンジンは一定回転数で運用するレンジエクステンダー用として最適です。
駆動用を含めた方向性はまだ検討段階ですが、私たちはスポーツエンジンとしてもロータリーエンジンを愛していてマツダヨーロッパの研究開発センターでRX-7を走らせることを楽しんでいます。
水素を燃焼させる事にも最適なエンジンなので水素インフラが整った場合でも復活する事がイメージできます。
主な内容は以上になります。
すでに公表されている内容もいくつかありますが、開発面では新型コロナウイルス騒動による影響を受けていないというのは朗報ですね。
MX-30はピュアEV仕様がまもなく発売開始されますが、多くの人が注目している発電用ロータリーエンジンを搭載したレンジエクステンダーも予定通り「少し後」に登場するようです。
日本ではまずガソリンエンジン搭載モデルが年内に発売予定のMX-30ですが、ピュアEVのフィーリングを求める人向けにレンジエクステンダーが後々追加される可能性もありそうですね。
今後の情報にも注目していきたいと思います。