つらつらとMAZDA

マツダに関する備忘録的ブログ。

マツダが2022年3月期 第3四半期決算を発表したので中身をチェック、CX-60は今期内に生産開始と明記。

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(画像 MAZDA)


本日2月10日、マツダが2022年3月期 第3四半期決算を発表しました。

いつも通りプレゼンテーション資料が公開されているので中身をチェックしていきたいと思います。

 

マツダ公式HP 決算資料・プレゼンテーション資料専用ページ。

2022年3月期 第3四半期決算の資料(PDF形式)

https://www.mazda.com/globalassets/ja/assets/investors/library/result/files/presentation20220210_j.pdf

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(画像 MAZDA)

 

まずは2022年3月期 第3四半期の総括から。

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(画像 MAZDA)

半導体や部品不足の影響で工場の生産調整や稼働休止日が発生した事もあって販売台数は減少。

ただし、左下の資料(悪化要因と改善要因)を見ると「為替」「販売改善(値引き抑制など)」「コスト改善」「固定費他(広告宣伝費など)」が着実に進歩した事で黒字を達成。

変動販促費と台当たり売上高の改善に関する資料も掲載されています。

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(画像 MAZDA)

コロナ禍前から課題だった販売改善や為替変動も大きいと思いますが、固定費関連の改善もかなり大きいですね。

マツダはコロナ禍に入ってから宣伝広告をテレビでは無くWEB中心へ移行している事に加えて、モーターショーにも出展していないのでそのあたりの効果もありそうです。

今回の資料にはコロナ禍直前にあたる2020年3月期との比較データも掲載されていますが、先に触れた4つの要素によって収益基盤が大幅に強化された事がよく分かりますね。

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(画像 MAZDA)

これらの内容からマツダは2022年3月期 通期連結業績予想の上方修正を発表しています(PDF形式)

https://www.mazda.com/globalassets/ja/assets/investors/library/result/files/notice20220210_j.pdf

 

続いて地域別の第3四半期(2021年10月~12月)販売状況について。

〇日本

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(画像 MAZDA)

多くの車種で商品改良モデルが発表されたものの、いずれも発売開始時期が11月以降~年明けだった事に加えて、生産車両が北米やオーストラリアへ優先的に供給された関係で販売台数は減少。

12月は前年比プラスの販売実績を達成したようなのでCX-5やCX-30の商品改良モデルを中心に巻き返しを期待。

ちなみに、ロードスターは990Sの反響がかなり大きい事もあって1月の登録台数が1000台を越えています。

 

〇北米

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(画像 MAZDA)

北米も例にもれず半導体不足の影響で在庫が過去最少レベルになったものの、生産車両が優先的に供給された事もあって95年以降で過去最高の販売台数・シェアを達成。

すでにアラバマ州の新工場では北米向け新型SUV「CX-50」が生産開始されているのでさらにラインナップが充実していく事になります。

マツダにとって北米市場は今後より重要度が増していくのでこの調子で行って欲しいところです。

 

〇欧州

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(画像 MAZDA)

第2四半期から販売が回復傾向だった欧州は今期も前年比プラスの実績を達成。

すでに日本で発売されているCX-5やCX-30の商品改良モデルが欧州ではようやく販売開始するのでさらなる回復も見込めます。

さらに欧州ではラージ商品群第一弾「CX-60」を3月8日(現地時間)に発表すると予告開始されているのでこちらも楽しみですね。

 

〇中国

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(画像 MAZDA)

中国市場は特に大きな動きが無かった事もあって前年比減の販売実績となっています。

ただ、現地ではまだ正式発表されてないCX-5 2022年モデルの実車がすでに販売店へ届き始めているのでまもなく販売も本格化すると思われます。

 

〇その他の地域

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(画像 MAZDA)

オーストラリアは新車在庫を優先的に供給した事もあって好調な販売を継続。

需要が高いBT-50は新グレードを追加した事でさらに人気が高まりそうです。

一方ASEAN地域はロックダウンの影響が続いていて販売台数が減少。

ASEAN地域のロックダウンは部品供給不足による生産台数減にも繋がっているので早い感染収束が望まれますね・・・。

 

そして今回の決算発表では今後の登場する新型車に関する情報も期待していましたが、プレゼンテーション資料を見る限りだとほとんどすでに周知されてる内容のみでした。

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(画像 MAZDA)

CX-60に関しては中国新聞が「1月末にも生産開始」と報じていましたが、今回の資料では「今期内に(来月末までに)生産開始」と書かれているのでまだ生産開始されてない可能性もあります。

今後に関する具体的な情報が中々出てこないMAZDA6やMAZDA2に関しても今回の資料では特に触れられていませんでした。

VISION COUPEが発表された時からラージ商品群であのエッセンスが加えられたセダン系モデルの登場を期待してる人は"かなり多い"と思うので何らかの新情報を期待していたのですが・・・。

ただ、マツダファンブック最新号では「2022年春までにアップデートした中期経営計画の公表を行う」という話も書かれているので追って情報が出てくる事を願いたいです。

 

2022年3月期 第3四半期決算の主な中身は以上となります。

コロナ禍や半導体・部品不足の影響が続いている中、収益基盤の強化によって黒字を達成できたのは以前から度々挙げられている「ブランド価値経営(高級ブランドになるという意味では無い)」が少しずつでも進んでいると見て良さそうです。

ただ、欧州やオーストラリアですでにティザー広告解禁や発表日の予告が行われている「CX-60」の日本発表に関して一切話が出てこなかったのはやや寂しいところ。

何らかの秘策があるのかもしれませんが、CX-5 2022年モデル(2021年商品改良モデル)の時も含めて何となく海外と日本で温度差が生じてしまう気がするので日本でも早めにティザー広告や発表日が公開されるのを期待したいですね。