9月から一部モデルの販売がスタートするマツダのラージ商品群第一弾モデル「CX-60」ですが、今回先行内見会で実車に触れてきました。
国内向けのCX-60に関しては先月22日にグレード構成や価格などの詳細情報が公開。
まずは9月に直6 e-SKYACTIV-D 3.3搭載モデルから発売開始予定である事も発表されましたが、これに先立って各地のマツダ販売店主催で先行内見会が開始。
Twitter等でお世話になっているtogariさんが第一弾となる広島で行われた模様を早速ブログにまとめられてますが、今回第2弾となる大阪会場へ行く機会に恵まれました。
(togariさんのレポートはこちら)
大阪のCX-60先行内見会が実施されたのは、昨年秋にCX-5 2021年大幅改良モデルの先行展示会も行われた「堂島リバーフォーラム」
会場に入るとベールに包まれたCX-60が3台、比較用としてCX-5とCX-8が1台ずつ展示されているのを確認。
さらに内装素材のサンプルも展示されていした。
内見会はまず初めにマツダ本社から来られた国内営業・広報担当の方から挨拶があり、その後すぐにCX-60のベールが剥がされました。
座っているテーブルから見た第一印象は「思ったよりルーフが低く見える・・・」
CX-60は今回展示されてる車両の中で最も全高が低い車なのである意味当然ではあるのですが、ラージ商品群という事もあってもっと全高が高いイメージでした。
〇全高
・CX-60・・・・1,685㎜
・CX-5・・・・1,690㎜
・CX-8・・・・1,730㎜
そしていよいよ実車チェックの時間ですが、今回は「見学時間は1時間半」「感染予防対策で車両への乗り込みが一組ずつで5分以内」という決まりがあったのに加えて、来場者もかなり多かったので実車をチェックしながら写真を撮るのは困難をきわめました・・・。
チェックできなかった部分もありますが、まずは1台ずつ紹介したうえで最後にCX-60全体の印象をまとめるという流れで行きたいと思います。
「Premium Sports」
〇エクステリア
〇展示車の仕様
・グレード・・・・XD-HYBRID Premium Sports
・ボディカラー・・・・ソウルレッドクリスタルメタリック
・パワートレイン・・・・直6 e-SKYACTIV D 3.3(8速AT/AWD)
ソウルレッドクリスタルメタリックの"Premium Sports"は4月の国内初披露から画像や動画で度々取り上げられてるのである程度馴染みがありますが、やはり実車で見るとかなり精悍でカッコイイ・・・。
エクステリアであえて気になるところを挙げるならリアスポイラー左右にある空力パーツがブラックの未塗装樹脂のままという事くらいでしょうか・・・。
同じ目線の高さにあるドアミラーやピラーがグロスブラックなのでここだけ未塗装樹脂なのが目立ってしまう印象も受けました。
CX-60全体で言えることですが、CX-30のようにここもグロスブラックになるとより質感が高まる気もしますね・・・。
〇インテリア
・内装色・・・タンカラー(ナッパレザー×レガーヌ)
・ドアトリム/シフトパネル・・・マットブラックヘアライン
"Premium Sports"が高い人気を集めている理由として挙げられるのがこのタンカラー内装ですが、実際の質感や世界観は想像以上にスゴかったです・・・。
一言で表すなら「圧倒的な重厚感」という感じでしょうか。
このように感じる理由としてはやはりステアリングの一部までタンカラーになってるのが大きいと思いますが、センターコンソールを中心にブラック/グレー系カラーも適度に配されている事から不思議と派手すぎる印象はありません。
これは元々タンカラーが大好きという事もあると思いますが(笑)
今回最初に室内へ乗り込んだ車両なので、個人的に内装で特に重要視しているドアグリップの感触も体感しましたが、第7世代スモール群モデルのドアグリップより太くなってることに加えてグリップ自体の剛性感も向上しているように感じたのでより安心して握ることが出来ると思います。
続いてはセンターコンソール。
CX-60ではL パッケージ以上でTypeCのUSB端子が標準装備。
CX-5ではリア用のUSB端子とシートヒータースイッチがアームレストに装備されていましたが、CX-60ではコンソール側に集約されているのでこの辺りは賛否が出るかもしれませんね・・・・。
あと、パノラマサンルーフはやはり開放感があっていいです♪
これは屋外だとより開放感があるでしょうね・・・。
続いてはラゲッジルーム。
広い荷室はもちろんですが、CX-5に続いてリアシートが「4:2:4分割可倒式」なのも嬉しいポイント(XD/25S Sパッケージのみ6:4分割可倒式が標準装備)
長尺物を載せつつ複数人数で移動するときは特に重宝します。
「Premium Modern」
"Premium Modern"は時間の都合上エクステリアの写真がほとんど撮れなかったのでインテリアも合わせて一気に紹介。
〇展示車の仕様
・グレード・・・・XD-HYBRID Premium Modern
・ボディカラー・・・・ロジウムホワイトプレミアムメタリック
・パワートレイン・・・・直6 e-SKYACTIV D 3.3(8速AT/AWD)
・内装色・・・・ピュアホワイト(ナッパレザー×ルーセントクロス)
・ドアトリム/シフトパネル・・・・本杢目パネル(メープル)
まず注目の新しいボディカラー「ロジウムホワイトプレミアムメタリック」は一見すると普通の白色に見えるものの、近くで見てみると金属的な輝きと少しマットな質感が入り混じる不思議な色。
色味自体は変化しませんが、系統的には「セラミックメタリック」に近い色という印象でした。
これに関しては屋外で見るとまた印象も変わると思うので機会があれば改めてチェックしたいところ・・・。
次に内装ですが、先に紹介したPremium Sportsが「圧倒的な重厚感」なのに対してこちらは「スッキリと爽やか」な印象。
ピュアホワイト内装であることはもちろんですが、明るい色の本杢目パネルや家具を思わせるファブリック素材もこのような印象を持つ理由かと思います。
そしてPremium Modernの内装で大きなポイントは日本の伝統的な縫製技術である"かけ縫い"がインパネに採用されてる事ですが、実際に見ると「よくコレを自動車の内装に採用したなぁ・・・」というくらいに繊細な仕立て。
ただ、実際に触ってみると縫製はかなりしっかりしてました(当たり前ですね(笑))
次に注目したのはCX-60で初登場した純正アクセサリーオプションの「フロアマット(プレミアムプラス)」
従来のマツダ車に用意されてる上級版のフロアマットは「プレミアム」or「ラグジュアリー(MAZDA2/CX-3)」でしたが、CX-60ではさらに上級の"プレミアムプラス"が用意されており今回の展示車両3台にもこのフロアマットが装着されてました。
(一例)
・CX-5用フロアマット(プレミアム)・・・・47,080円
・CX-60用フロアマット(プレミアムプラス)・・・・88,880円
光の当たり方次第で表情が変わるデザインとの事ですが、今回の内見会ではさすがにそこまで体感できず・・・。
質感はかなり高そうですが、個人的にはホワイトやタンカラーのステッチ/アクセントがあるとより嬉しい気もしますね。
とりあえずいいお値段がするフロアマットをしっかり踏みしめてきました(笑)
「Exclusive Mode(シグネチャースタイル装着車)」
〇エクステリア
〇展示車の仕様
・グレード・・・・XD Exclusive Mode
・ボディカラー・・・・プラチナクォーツメタリック
・パワートレイン・・・・直6 SKYACTIV-D 3.3(8速AT/AWD)
※本来XD Exclusive Modeはパノラマサンルーフが標準装備ですが、今回の展示車はプロトタイプなので未装着となっています。
マツダの公式画像や各メディアで取り上げられてる車両は先に紹介した2台が中心ですが、今回は純エンジン搭載モデルの最上級グレード「Exclusive Mode」の実車も展示。
しかもエアロパッケージ「シグネチャースタイル」を中心に多くの純正アクセサリーオプションが装着された仕様となっています。
この仕様の実車は広島の内見会だけでなくメディア向けの説明会でも展示されて無かったようなので、おそらく日本初披露。
個人的にもかなり気になっていた仕様ですが、実車を見るとさらに好印象でした。
好印象の理由は以前にもブログで触れていますが、フェンダーアーチやボディ下部がブラックになる事でボディ部分が薄くなってよりFR車らしい伸びやかさが増してるように見える事。
個人的にはスポーツカーやセダンのような薄いサイドビューが好きなのもあると思いますが(笑)
さらにシグネチャースタイルはフェンダーアーチやボディ下部がツヤありのブラック(ジェットブラック)なので、より質感も高まります。
一方、この車両でエクステリアであえて気になる点を挙げるとすればフロントフェンダーに装着されてるサイドシグネチャーエンブレムでしょうか・・・。
純エンジン搭載モデル「25S/XD」用のサイドシグネチャーエンブレムはつや消し(材着)なのですが、今回の車両はつや有りのシグネチャースタイルやドアミラーガーニッシュが装着された状態。
さらにグレードもドアピラーがグロスブラックのExclusive Modeなので、ここだけツヤ無しになってるのがより目立つ印象でした。
オプションでグロスブラック仕様のサイドシグネチャーエンブレムも選べるようになるといい気もしますね。
〇インテリア
・内装色・・・・ピュアホワイト(ナッパレザー×合成皮革)
・ドアトリム/シフトパネル・・・インレイメタルウッド
今回の内見会で一番の驚きだったのがこの内装。
マツダ公式HPの画像である程度雰囲気は実感していたつもりでしたが、実車を見ると想像以上に質感が高く先に紹介した2台にも負けない世界観を感じました。
正直Premium Modernとの差が少なすぎる気も・・・(笑)
ドアトリムやシフト周辺に採用されてるパネルはさすがに本杢目ではありませんが、Premium Modernより木目の模様が分かりやすいので、ドアを開けた瞬間はExclusive Modeの方が華やかに感じるかもしれません。
一方、Premium Modernは光の当たり具合や見る角度で模様の表情が変わる事に加えて、本杢目パネルらしく模様もそれぞれ異なるので表情の変化や触感を味わえる仕様と言えそうです。
続いてはこの車両に装着されてる純正アクセサリーを一部紹介。
〇アルパイン製CD/DVDプレーヤー+リアシートモニターセット
※本来XD Exclusive Modeはパノラマサンルーフが標準装備なので装着不可ですが、今回の展示車はプロトタイプなので装着されています。
・ETC・・・・パナソニック製ETC2.0(光ビーコン付き)
・ドライブレコーダー・・・・ケンウッド製2カメラドライブレコーダー
〇ラゲッジトレイ(ハードタイプ)&カーゴステッププロテクション
そして、この後ちょっとした嬉しい偶然が・・・・。
Exclusive Modeのラゲッジルームをチェックしてるときに横にいらっしゃったスタッフさんが声を掛けてくださったのですが、その方は何とマツダ本社の社員で「CX-60の公式写真の一部を撮影したご本人」との事!
(お話しした社員さんが撮影された公式写真の一例)
CX-60が色づいたもみじと青もみじに囲まれてるこの写真はマツダが公開したCX-60の公式写真で特に好きな写真なのでかなり嬉しい偶然でした♪
正直なところあまりにキレイな風景なので「CGや合成なのでは?」という気持ちもあったのですが、この写真は広島県福山市の山奥で撮影したリアルな紅葉だそうです。
さらに海岸沿いを走行するCX-60の写真や動画の撮影にも帯同されたとの事。
このような公式写真はプロカメラマンに撮ってもらうのが一般的ですが、マツダの場合は条件次第で担当領域外の業務に関わることもあるようです。
これ以外にも使ってるカメラやレンズのメーカーなど話がかなり弾んでしまいました(笑)
最後にこれまで紹介した3台の内装をおさらい。
〇Premium Sports
〇Premium Modern
〇Exclusive Mode
一つの車種でこのレベルの内装が複数用意されてる例はかなり稀なのではないでしょうか・・・?
「内見会の総評」
CX-60に関しては正式発表された時からボディパネルがやや分厚すぎるように見える点などいくつか気になる点があったのですが、実車を見るとそこまで気になりませんでした。
最近のマツダ車は写真と実車のギャップがより大きくなってるのでやはり実車を見てから判断するのが正解かと思います。
ただ、先日ブログで触れたようにフェンダーアーチやボディ下部がボディ同色になってる「Premium Sports」「Premium Modern」は濃色系、ブラックの未塗装樹脂になってる純エンジンモデルは淡色系を合わせたくなりますね・・・・。
このあたりは今後さらに別のボディカラーや仕様の実車が出てくると思うので改めてチェックしたいところです。
そして内装に関してはずっと見たかったPremium Sportsのタン内装がやはり凄かった・・・。
ここ最近のマツダ車の内装は基本的にホワイトや渋めの茶色が多かった印象なので、タン内装好きとしては待望の内装という感じです。
一方、3つ目に紹介したExclusive Modeの内装が想像以上に質感高かったのも大きな発見。
先に触れてますがPremium Modernの内装と差が少なすぎる気がしますね・・・(笑)
これまでの取り上げられ方を見ると「CX-60の上級グレード=電動化技術採用モデル」というイメージが強いかもしれませんが、純エンジン搭載モデルでも満足度はかなり高いと思います。
今回は展示されていませんが、おそらくL Packageのグレージュ内装もかなり質感高そうな予感(シートベンチレーションはありませんが)
あと、実際に運転席に座った感じだといい意味でSUVっぽい高いところから見下ろす感覚は少なかったように思います。
室外からみた印象と同様に、大きいことに違いはありませんが「手に負えない大きさではない」という感じでしょうか・・・・。
これ以外にも掘り下げたいポイントはあるのですが、時間に限りがあった点からチェックできなかった部分も複数あるのが正直なところ・・・・。
これに関してはまた実車を見れる次の機会で改めてチェックしたいと思います。
今後別の地域で行われる内見会へ参加される方は計画的に実車をチェックすることをオススメします(笑)