今週新たに公開されたマツダが出願中の特許は10件。
その中から気になった内容を取り上げます。
今週取り上げるのは「ロードスター用と思われるカーボン製(CFRP)製タワーバー」に関する内容。
この特許出願は一足先に欧州特許庁のデータベースで公開されていましたが、日本でも今週公開されたので改めて紹介したいと思います。
まずは「車両の前部車体構造」という題名の内容を2件。
(1件目)https://ipforce.jp/patent-jp-P_A1-2022-131228
(2件目)https://ipforce.jp/patent-jp-P_A1-2022-131229












〇資料に記載されている特許の目的
(1件目)
本発明の目的は、車体重量増加を招くことなく、サスペンションタワー頂部の上下変位の低減及びサスペンションタワー頂部とダッシュ部材間の捩れ方向の振動減衰が可能な車両の前部車体構造等を提供することである。
(2件目)
本発明の目的は、連結部材の曲げ剛性と振動減衰性能を両立可能な車両の前部車体構造等を提供することである。
もう一件は「車両の車体構造」という題名の内容。
https://ipforce.jp/patent-jp-P_A1-2022-131230












〇資料に記載されている特許の目的
本発明の目的は、入力場に拘りなく振動減衰機能を発揮可能な車両の車体構造等を提供することである。
説明文や特許の目的も欧州で公開されていた資料と同じです。
カーボン素材を使用する事で、車両重量を増やすことなく剛性や振動特性を進化させることを目的としています。
サスペンションタワーへの取り付け部とタワーバー部の接続にはアルミ材の使用が視野に入っているので軽量化にもかなり配慮されていますね。
説明に書かれている仕様素材の違いを色で表すとこのような感じに・・・。


・赤・・・・カーボン材(CFRP)
・青・・・・アルミ材
現行のNDロードスターでは「RS(ソフトトップ・RF)」と「NR-A」でタワーバーが純正採用されていますが、マツダが発表しているアルミ材仕様部位にタワーバーは含まれていないので現在もスチール製のはず。


カーボンを採用するにはコスト等が課題になってきそうですが、今後は安全性や電動化対応によって車両重量が増えやすい傾向にあると思われるので、商品改良や次期型で採用するという可能性があるかもしれませんね・・・。
ロードスターはまだしばらく現行モデルの販売が続くと思われますが動向に注目です。
今週気になった内容は以上となります。
来週以降も気になった特許・商標・意匠を随時取り上げていきたいと思います。