つらつらとMAZDA

マツダに関する備忘録的ブログ。

今週新たに公開されたマツダが出願中の特許(2022.10.7)

(画像 IP Force.jp)

今週新たに公開されたマツダが出願中の特許は41件。

その中から気になった内容を取り上げます。

 

 

知財ポータルサイト

https://ipforce.jp/

 

 

まず最初に取り上げるのは「電動車両の下部構造」という題名の内容。

https://ipforce.jp/patent-jp-P_A1-2022-150183

(画像 IP Force.jp)

〇資料に記載されている特許の目的。

エンジンが縦置きに配設された車両においては、前突時に、トランスミッション支持メンバーによる支持からトランスミッションを離脱させて、トランスミッションを後退させるように構成される。このトランスミッションの後退時に、前述したハーネスが、トランスミッション又はトランスミッション支持メンバーとバッテリユニットとの間に挟まれる懸念がある。

ここに開示する技術は、電動車両において、前突時のハーネスの干渉を抑制する。

こちらは縦置きFRベースのAWD車両に関する特許出願ですが、バッテリーのサイズや搭載位置を見るとラージ商品群のマイルドハイブリッド仕様に関係する可能性が高そうです。

「CX-60 XD-HYBRIDのスケルトン画像(MAZDA、IP Force.jp)」

現時点でラージ商品群用のトランスミッショントルクコンバーターレスの8速ATですが、今回の資料ではトランスミッションは自動変速機に限定されない」と書かれているので、あくまで特許とはいえMTを組み合わせる事も視野に入ってるのかもしれませんね・・・。

 

 

続いてもう一件「電動車両の下部構造」という題名の内容を。

https://ipforce.jp/patent-jp-P_A1-2022-150715

(画像 IP Force.jp)

〇資料に記載されている特許の目的。

開示する技術では、フロアパネルにおけるトンネル部の側方の領域に、高電圧部品を配置した電動車両において、その側方から強い衝撃を受けた場合でも、高電圧部品を効果的に保護できるようにする。

1件目と同様に縦置きFRベースのAWD車両に関する特許出願ですが、こちらはストロングハイブリッドとなっている事にバッテリーがフロア左右に搭載されているのでラージ商品群のプラグインハイブリッド仕様に関係する可能性が高そうです。

「CX-60 PHEVのプラットフォーム(MAZDA、IP Force.jp)」

 

 

最後は「音質分析方法、音質分析プログラム、および該音質分析プログラムを記憶したコンピュータ読取可能な記憶媒体という題名の内容。

https://ipforce.jp/patent-jp-P_A1-2022-144927

(画像 IP Force.jp)

〇資料に記載されている特許の目的

従来、音質の良否を判定する際には、例えばゴールデンイヤーと呼ばれる熟達者の力を借りていた。しかしながら、人間による評価は、聴覚、感性等に基づいた主観的なものとならざるを得ない。

その一方で、音質の良否の判定には、種々の音響特性が影響を及ぼすものと考えられる。しかしながら、人間による主観的な評価では、そうした音響特性のうち、どの特性がどの程度影響を及ぼしているのかを把握するのは容易ではない。

本開示は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、種々の音響特性のうち、人間等による音質の評価に寄与する音響特性を、客観的にかつ定量的に明らかにすることにある。

こちらはオーディオの音質を客観的に評価するシステムや方法に関する内容ですが、この特許はマツダだけでなく「パイオニア」「広島市立大学」との共同出願になってるのが特徴。

(画像 IP Force.jp)

マツダの第7世代商品群から導入された純正オーディオ「MAZDA HARMONIC ACOUSTICS」がパイオニア製なので、このシステムの開発を通じてこのような特許を出願した可能性が考えられます。

ちなみに、先日から発売開始されたCX-60の純正オーディオはスピーカー位置をより最適化したりより高品質なパーツを採用するなどかなり進化しているとの事なので、機会があれば試乗と合わせて体感してみてください。

 

 

今週気になった特許出願は以上となります。

来週以降も気になった特許・商標・意匠情報を随時取り上げていきたいと思います。