貴重なマツダ車を多く保有している英国マツダですが、保有しているヘリテージ車両に合成燃料を使用する事が発表されました。
英国マツダと言えば以前からマツダのモータースポーツや企業としての歴史などを積極的に発信している事で有名ですが、貴重なマツダ車を多く保有している事も大きな特徴。
(英国マツダが保有しているスポーツカーコレクションを取り上げた記事はこちら)
日本のマツダミュージアムでも展示されて無いモデルも含まれていますが、これらのヘリテージ車両に関する新たな発表がありました。
リンク先によると・・・・。
・英国マツダはクラシックカーのカーボンニュートラルを促進する取り組みとして、保有しているヘリテージ車両15台に合成燃料を採用する。
・使用するのは英国に拠点を置く次世代燃料専門メーカーCoryton Fuels社が新開発したクラシックカー用の合成燃料「SUSTAIN Classic Super 80」
・「SUSTAIN Classic Super 80」は農業廃棄物(藁や消費されない作物など)を80%使用した合成燃料(オクタン価98)で、従来のガソリンと比較してCO2排出量を少なくとも65%削減。
・すでに英国マツダはBicester Motion(英国にある自動車体験施設)で先週開催されたクラシックカーのイベントにおいて、SUSTAIN Classic Super 80を使用した1973年式RX-3(サバンナ)でデモランに参加済み。


英国マツダは昨年12月にもMX-5(ロードスター)にCoryton Fuels社の100%合成燃料"SUSTAIN"を使用して、サーキット走行を含めた約1,000㎞の実証実験を実施していますが、今回はさらに保有しているヘリテージ車両にも合成燃料を採用。
(昨年12月の実証実験を取り上げたブログ記事はこちら)
そして、今回の発表で注目なのはヘリテージ車両に使用される合成燃料が"クラシックカー用"という事。
Coryton Fuels社公式HPによると「SUSTAIN Classic Super 80」は古いメカニズムを持つクラシックカーに最適化された合成燃料で、従来のガソリンで走っている車なら一切改造せずにそのまま使用可能。
英国ではすでに一部の提携代理店やクラシックカーのイベントで実際に販売されているようですが、自動車メーカーとして提携したのはマツダが初のようです。
英国マツダはすでに先週開催されたクラシックカーのイベントにおいて、SUSTAIN Classic Super 80を使用したRX-3(サバンナ)をデモランを実施しており、対象車種15台は今後もメディアなどへ貸出する時も含めてSUSTAIN Classic Super 80を使用すると発表されています。


ちなみに、このブログの前半に掲載した公式写真には8台のヘリテージ車両が登場していますが、英国マツダはこれ以外にも「FC型 RX-7カブリオレ」「MX-5 "LE MANS"」「MX-3(ユーノス・プレッソ)」を保有している事が明らかになっています。
今回SUSTAIN Classic Super 80を使用するヘリテージ車両は"15台"と公表されたので、まだまだ秘蔵コレクションがある事になりますね・・・・(笑)



合成燃料を積極的に推進している英国マツダですが、日本でもスーパー耐久シリーズへ挑戦している"MAZDA SPIRIT RACING”が今年後半にカーボンニュートラル燃料を使用したロードスター(2.0Lのソフトトップ車)を投入予定と予告されているので、バイオディーゼルと合わせて次世代燃料の普及に向けた動きがグローバルで加速していくと思われます。
日本ではすでにNAロードスターのレストアプログラムが用意されているので、これに続く形としてクラシックカー用の合成燃料を普及させるのも面白いかもしれませんね。