つらつらとMAZDA

マツダに関する備忘録的ブログ。

英国マツダがフルノーマルのMX-5(ロードスター)で100%合成燃料の実証実験を実施、サーキットも含めて約1,000マイルを走行。

(画像 MAZDA UK)

電動化と合わせて合成燃料の可能性も追及しているマツダですが、英国マツダがMX-5(ロードスター)で100%合成燃料の実証実験を行った事を発表しました。

 

マツダはすでに日本国内の公道やスーパー耐久シリーズ参戦を通じて次世代バイオディーゼルユーグレナ サステオ)の実証実験を実施。

今年のマツダファンフェスタでは「CX-60 バイオディーゼル仕様」と「MAZDA3 Bio concept」が新たに発表された事でさらに活動範囲が拡大していますが、英国マツダでも合成燃料の実証実験が実施されました。

 

 

〇英国マツダ公式ニュースリリース

英国マツダは一切改造を行っていない「MX-5(ロードスター)SKYACTIV-G 2.0搭載モデル」で合成燃料の実証実験を実施。

そして、今回使用された合成燃料は英国に拠点を置く次世代燃料専門メーカーCoryton Fuels社の"SUSTAIN(第2世代)"

(画像 MAZDA UK)

日本の実証実験で使用されてるユーグレナ社のサステオは使用済みの食用油と微細藻類が原料になっていますが、今回英国マツダが使用した"SUSTAIN"は農業廃棄物(藁や消費されない作物など)を100%使用した合成燃料との事です。

 

英国マツダは合成燃料を搭載したMX-5でウェールズスコットランド北アイルランドも含めた約1,000マイルの実証実験を行ったようですが、今回は一般公道だけでなく英国のモータースポーツ運営組織の協力でサーキット走行も実施。

(画像 MAZDA UK)

最初にも触れたように今回の車両は一切改造を施していない状態で合成燃料が使用されましたが、走行性能・燃費・エンジン特性に変化は無く従来通り走る事が出来たようです。

Coryton Fuels社のディレクターDavid Richardson氏によると・・・

・現在英国だけでも約3,600万台の内燃機関搭載車が走っているので、合成燃料は"今すぐに"CO2排出量を削減できる方法。

・運用を段階的に拡大するには支援も必要だが、合成燃料とそれに関係する技術はすでに準備万端である。

支援というのはおそらく政府機関からの事だと思われますが、関係する技術も含めてすでに準備は出来ているとの事。

サーキットまで含めた実証実験でも性能が変わらないという事はかなり現実的なところまできているのかもしれませんね。

 

 

マツダは先月発表した中期経営計画のアップデートで2030年におけるEV生産比率は最大40%と公表しましたが、逆に最低でも残り6割は何らかの形でエンジンが搭載される意味でもあるので、内燃機関や合成燃料の進化が重要という事に変わりはありません。

電動化対応はもちろんですが、引き続き内燃機関のさらなる進化を期待したいと思います。