今月5日に大幅商品改良モデルが日本で正式発表された「ロードスター」ですが、海外では今後の電動化に関する記事が出てきています。
2015年に発売開始されてから約8年が経過した現行ロードスターですが、以前から"現行モデル史上最も大きな変更"と予告されていた大幅商品改良モデルが日本で今月5日に正式発表。
さらに、10日にはジャパンモビリティショー2023で出品テーマを象徴するコンセプトモデルを世界初披露する事が予告されましたが、展示車両の大半がロードスターである事から「次期ロードスターに関するコンセプトカーなのでは?」と推測する声も多く出ている状況・・・。
今後に関して気になる話題が連続していますが、海外では将来の電動化についてマツダ関係者へ取材しているメディアが出てきています。
今回取り上げるのは海外大手自動車メディア「TopGear.com」が12日に掲載した記事。
ロードスター(MX-5)が今後電動化される可能性についてマツダのパワートレイン開発責任者の"Matsueさん(今年3月にパワートレイン開発本部長に就任された松江浩太さん?)"へ取材しています。
Q1:MX-5が将来電動化される可能性について。
・マツダは2030年までに全ラインナップを電動化(BEV・PHEV・HEV etc...)する方針を示しているのでスポーツカーも対象に含まれるが、現時点でロードスターにバッテリーを搭載する明確な時期は答えられない。
Q2:重いバッテリーを搭載する事はMX-5のコンセプトと相反すると思うが、マツダは今後バッテリーが大幅に進化する事を期待している?
2030年までの期間を考えると約7年という開発期間は短い。
今後バッテリーがより進化する事を期待しているが、現実的に考えるとエネルギー密度が現状より2倍・3倍になる可能性は低いと考えている(おそらく"2030年までに量産車へ使えるレベル"という意味)
私たちは車両重量が重いMX-5にしたく無い。
なので、仮に車両重量が1,500㎏程度になる車はMX-5では無い。
今言える事はMX-5がマツダのシンボルである事です。
もし、今後MX-5がBEVになるとしてもマツダが重要視している「人間中心」「人馬一体」の特徴を持つはずであり、そうなる事が私たちの願いなのです。
Q3:マツダは電動化に対する独自の選択肢としてロータリーエンジンを発電用として復活させましたが、このような取り組みは"RX-7"のようなモデルが復活する事に繋がるのでしょうか?
マツダは2021年6月に発表したサステイナブル“Zoom-Zoom”宣言2030の中で「2030年時点での生産における電動化比率100%」を公表しているので、ロードスターも2030年までに何らかの電動化技術を採用するのがほぼ確実です。
ただ、今回のインタビュー記事を見る限りだと2030年までにバッテリーのエネルギー密度が大幅に進化する可能性は低いと想定されてるようなので、これまでの"MX-5らしさ"を維持しながらBEV化するのは想像以上にハードルが高いように思いますね。
もちろん研究レベルでバッテリーのエネルギー密度はどんどん進化すると思いますが、量産車へ展開するには信頼性やコストも絡んでくるはずなので・・・・。
このような点から考えると、ジャパンモビリティショー2023でワールドプレミアされるコンセプトカーが次期ロードスター関連だとしても、BEV以外の選択肢が提案される可能性もありそうです。
どちらにしても大幅商品改良が実施された現行モデルはまだまだ販売継続されるのがほぼ確実でしょうね。
そして海外メディアのマツダ関連記事ではおなじみのロータリースポーツ復活の可能性に関する質問が今回も行われていますが、松江さん自身も登場を期待しているものの中期経営計画を完了する事がまず優先との事・・・。
個人的にはジャパンモビリティショー2023でワールドプレミアされるコンセプトカーはRX-7と同等クラスのスポーツカーである可能性も少し頭に浮かぶのですが・・・。
昨年画像だけ公開されたビジョンスタディモデルはクローズドボディでしたからね。
大幅商品改良ときっかけに様々な情報や噂が出てきていますが、今月下旬に開幕するジャパンモビリティショーでマツダからどのような発表があるのか注目ですね。