つらつらとMAZDA

マツダに関する備忘録的ブログ。

マツダが2020年3月期決算を発表しました。

本日、マツダが2020年3月期の決算を発表しました。

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(画像 MAZDA)

プレゼンテーション資料も公開されたので簡単にチェックしていきます。

 

 

マツダ公式IRページ・2020年3月期決算プレゼンテーション資料。

https://www.mazda.com/globalassets/ja/assets/investors/library/result/files/pre200514_j.pd

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(画像 MAZDA)

今回は決算と新型コロナウイルス関係の内容が大半になっています。

 

まずは全体の総括。

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(画像 MAZDA)

新型コロナウイルスの影響が年度末に出た事もあって厳しい数字です。

各地域に関する影響や動きは後ほど・・・。

 

2021年3月期の業績予想は新型コロナウイルスの影響がまだ不透明なので今回は未公表となっています。

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(画像 MAZDA)

 

次に地域別の販売台数を。

 

〇日本

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(画像 MAZDA)

MAZDA3・CX-30が好調な販売を継続しているものの、CX-5CX-8が商品改良に備えて一定期間受注制限をしていた事やMAZDA2の販売台数もあって台数減。

日本での今後の巻き返しへ特に重要になりそうな車種は

SUV系各車(CX-3 SKYACTIV-G 1.5搭載車は6月から発売開始予定)

・MAZDA3(セダンにSKYACTIV-G 1.5がまもなく追加予定)

・MAZDA2 

 このあたりでしょうか?

 

 

 〇北米

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(画像 MAZDA)

北米も台数減。

ただし、SUV車種の販売台数は復調傾向で、昨年10月から今年2月まで北米マツダ全体の販売台数は前年比増加の実績を継続していました。

今年1月に発売開始したCX-30も好調だっただけに新型コロナウイルスによる影響は不運としか言いようがありません・・・。

売店の営業再開後はCX-30を加えたSUVラインナップを中心にどれだけ巻き返せるか。

 

 

〇欧州

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(画像 MAZDA)

欧州も販売台数減。

2019年は安定した販売台数増を達成していたものの、2020年に入ってからは新たなCO2規制による罰金対策のためにCO2排出量が多めの車種を中心に販売台数を制限したのが原因と考えられます。

これに関してはCX-5の2020年モデル(商品改良車)の欧州発売に関する昨日のブログでも触れています。

大半の国で販売店の営業が再開された欧州で今後の巻き返しの鍵になるのは

・MAZDA3・CX-30(特にSKYACTIV-X搭載モデル)

・MX-30(夏ごろから発売開始予定)

・M-ハイブリッドが追加予定のCX-3商品改良車(夏ごろ発売開始予定)

CX-5 2020年モデル

このあたりでしょうか?

 

 

〇中国

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(画像 MAZDA)

新型コロナウイルスの発生源なので最も影響を受けています。

ただ、中国では4月に早くも市場が回復傾向でマツダも前年比増の販売台数まで回復。

いろんな意味でまだまだ予断を許さない中国ですが、今後の巻き返しの鍵になるのは

・MAZDA3(中国カーオブザイヤーを受賞、今年後半にSKYACTIV-X搭載車も導入予定)

・CX-30(今月末から発売開始予定)

CX-9(今年後半に発売開始という情報が出ています)

 このあたりでしょうか?

 

 

〇その他

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(画像 MAZDA)

こちらも新型コロナウイルスの影響もあって台数減。

オーストラリアは森林火災の影響もあって販売台数は減少が続いています。

豪ドルによる為替損失もマツダにとって影響が大きいので悩みの種だと思われますね・・・。

 

 

最後に営業利益変動要因。

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(画像 MAZDA)

左が2020年3月期(2019年度)通期、右が2020年3月期 第4四半期(2020年1~3月)

やはり第4四半期は新型コロナウイルスによる影響で台数・構成なども大幅に減少。

通期では販売費用(インセンティブ)の抑制・単価改善やコスト改善は進んだもののやはり為替が大きく影響してる状況。

 

マツダは元々欧州やオーストラリアの販売比率やシェアが高い事もあって、ユーロや豪ドルによる為替の影響を受けやすい立場です。

これに関しては池田直渡さんが藤原副社長へ取材した記事の中で触れられているので一度チェックしてみてください。

 

 

今回の主な内容は以上になります。

 

 

今回の決算の感想として、通期では販売費用の抑制や単価改善が着実に進んでいた事や課題と言われていた北米市場も販売台数が昨年10月から好調に転じたといういい流れがあったので新型コロナウイルスによる影響は本当に無念という気持ちです・・・。

 

ただ、電話会議による決算説明会に出席された古賀専務からはこのような言葉が。

おそらくコロナが終わった後には世界が変わっていくと思う。

クルマに求める価値、あるいはクルマの使い方、使われ方、CASEといわれたものに対する位置付けも変わってくると思う。

となると研究開発活動、あるいは設備投資の活動も縮小、遅れさせるというよりも、むしろ変化を先取りし、機敏に方向を変えるために強化していく必要があると逆に考えている。

そのためには現状よりももっともっと研究活動、投資活動の効率化を進めて、浮かせたリソーセスをそうした変化の先取りの領域に充当していきたい(一部引用)

「ピンチはチャンス」という言葉を思い浮かぶような前向きな発言がありました。

 

マツダは今後、ロータリーレンジエクステンダーや次世代ラージ群モデルという重要な車種の登場も予定されています。

まだまだ大変な状況は続くと思われますが、耐えて乗り越えた先にいい結果が出ている事を期待しましょう♪