つらつらとMAZDA

マツダに関する備忘録的ブログ。

マツダが「2021年3月期決算」「代表取締役および役員の異動」「組織改革と人事異動」を発表しました。

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(画像 MAZDA)

本日5月14日、マツダが「2021年3月期決算」「代表取締役および役員の異動」「組織改革と人事異動」を同時発表したのでチェックしたいと思います。

 

最初は「2021年3月期決算」から。

〇プレゼンテーション資料(PDF形式)

https://www.mazda.com/globalassets/ja/assets/investors/library/result/files/presentation20210514_j.pdf

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(画像 MAZDA)

まずは総括から。

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(画像 MAZDA)

2021年3月期(2020年度)は第一四半期(1Q)で新型コロナウイルス感染拡大の影響を大きく受けましたが、2Q以降は米国やオーストラリアにおける販売好調や為替や固定費の改善が功を奏して本業のもうけを示す営業損益が88億円の黒字となりました。

販売台数が改善したのはもちろんですが、販売費用(値引き)の抑制も両立したのが大きなポイントと言えそうです。

 

続いては地域別の販売状況。

〇日本

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(画像 MAZDA)

昨年度も各モデルで商品改良が実施されましたが、中でも新世代マツダコネクトと大型ディスプレイを採用したCX-5CX-8が販売好調だった模様。

これに対して市場シェアは減少していますが、台数が出る事に加えて競争が激しいコンパクトカークラスに属するMAZDA2がほとんど改良されなかった点も理由として考えられそうです。

 

〇北米

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(画像 MAZDA)

米国は国内全体の需要が低下する中で前年比プラスという素晴らしい実績を記録。

CX-30に加えて新世代マツダコネクトと大型ディスプレイを採用したCX-5CX-9が販売好調だったのはもちろんですが、2019年秋から新型コロナウイルス感染が拡大する直前(2020年春)までも販売は好調だったので販売改革が着実に実を結んでいるとも言えそうです。

 

〇欧州

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(画像 MAZDA)

欧州は再度実施されているロックダウンが長期化している影響から販売台数が大幅に減少、加えてCAFE規制の影響から最量販車種であるCX-5の販売台数を制限せざるを得ない点も影響してると想定されます。

ただ、その中でもMX-30やSKYACTIV-X搭載モデル(MAZDA3・CX-30)は安定した販売実績を記録しているという情報も出ています。

 

〇中国

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(画像 MAZDA)

販売台数は前年比プラスを達成しているものの市場シェアは僅かに減少。

中国では先日CX-30 EVモデルが発表されたのでそちらがどれだけ反響を得るのか注目ですね。

あと、一汽マツダの事業が長安マツダへ統合されるという噂もどうなるのか気になるところ・・・。

 

〇その他の地域

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(画像 MAZDA)

ます、マツダにとって重要度の高いオーストラリアの販売台数が改善したのは朗報。

先に触れたCX-5CX-8CX-9の商品改良モデルに加えて新型BT-50が発売開始されたのも改善ポイントと言えそうです。

ASEANではベトナムが前年比プラスの実績を記録。

ベトナムでは今年に入ってからMAZDA3がカーオブザイヤーを受賞、CX-3・CX-30が発売開始されたりと積極的な動きが出ているので今後の動向に注目です。

 

そして気になる今後に関してですが、今回は2022年3月期見通しのみ発表。

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(画像 MAZDA)

マツダに限らない話ですが、2022年3月期で気になるのはやはり半導体不足の影響がどれだけ出るのか?という部分。

すでに納期が通常より長くなってるという話もチラホラ聞こえてくるので気になるところですね・・・。

あと、ラージ群モデルやロータリーマルチxEVに関する新たな発表があれば嬉しかったところですが・・・。

 

そして今回は代表取締役および役員の移動」も発表されました。

個人的注目ポイント。

代表取締役会長が「小飼 雅道氏から菖蒲田 清孝氏」へ。

副社長の藤原 清志氏がイノベーションカーボンニュートラル・協業・新事業統括」担当へ。

北米マツダ会長兼CEOだった毛籠 勝弘氏が「コミュニケーション・広報・渉外・管理領域統括」担当へ。

 欧州マツダ社長兼CEOだった青山 裕大氏が「グローバルマーケティング・販売・カスタマーサービス統括」担当へ。

今後の自動車開発で重要度を増しているカーボンニュートラル領域を藤原副社長が担当されますが、これは以前「EV C.A. Spirit」で開発TOPを担当されていた事も要因かもしれません。

北米・欧州マツダの新社長はこちら。

北米マツダ新社長兼CEO:Jeffrey H. Guyton氏

欧州マツダ新社長兼CEO:Martijn den Brink氏

欧州マツダは公式Twitterを通じてMartijn den Brink氏を紹介しています。

個人的には北米マツダへ出向される前からモータースポーツに関する活動に積極的な印象がある毛籠 勝弘氏が再び日本へ戻られた事でどのような方針を示されるのか気になっています(笑)

 

さらに組織改革と人事異動」も同時発表。

個人的注目ポイント

・近藤 昌晴氏が欧州マツダ副社長に就任。

・別府 耕太氏がブランド戦略部長に加えてグローバル販売&マーケティング本部長も兼任へ。 

欧州マツダ副社長は現在のマツダ車開発でキーマンとも言える藤原 清志氏(2003~)や廣瀬 一郎氏(2012~)も担当されていた役職です。

そして現行MAZDA3開発主査を担当されていた別府氏もより販売・マーケティングの方向性を決める重要なポジションという事になりそうですね。

 

今回発表された主な内容は以上となります。

2021年3月期は新型コロナウイルス感染拡大の影響を大きく受ける形となり序盤はどうなるか心配でしたが、2Q以降の実績を振り返ると「よくここまで持ち直したなぁ・・・」というのが率直な感想です。

2022年3月期にさらなる成長が期待されますが、同時発表された役員・人事異動も大きなポイントとなりそうですね。

今回はラージ群モデルやロータリーマルチxEV等に関する新たな発表はありませんでしたが、今後どのタイミングで新展開があるのか注目しておきたいと思います。