つらつらとMAZDA

マツダに関する備忘録的ブログ。

マツダが「2024年3月期 第1四半期決算」を発表したので内容をチェック。

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2023年8月8日、マツダが2024年3月期 第1四半期決算を発表しました。

いつも通りプレゼンテーション資料が公開されているので中身をチェックしていきたいと思います。

 

 

マツダ公式HP・決算資料・プレゼンテーション資料専用ページ。

【MAZDA】決算資料・プレゼンテーション資料|IR資料

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まずは「第1四半期決算の総括」から・・・。

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中国とASEAN以外の地域では前年比で販売台数を増加させたことに加えて、米ドルとユーロが円安方向に振れた事から営業利益は300億円の黒字、経常利益も前年比で約3倍639億円を達成。

前年の同時期は上海のロックダウンによる影響で生産・販売台数を大きく減らしていた事も関係していますが、ラージ商品群の効果も相まって大幅に改善しています。

一方で、昨年から度々話が出ている物流制約(輸送船不足 etc...)はオーストラリアを中心にまだまだ続いているようですね・・・。

あと、営業利益変動要因の項目を見ると品質費用や人件費の高騰による固定費で利益が削られてるのもやや気になるところ・・・。

 

 

続いて「新型車の概況と今後の展開」について。

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昨年9月から日本と欧州で販売開始された「CX-60」は現在も安定した販売を継続しているようで、第1四半期(2023年4~6月)も約1万3,000台を販売したとの事。

今年に入ってからASEAN中南米などにも導入開始されていますが、マツダにとって特に重要度の高い市場の一つであるオーストラリアでも先月から販売開始されています。

4月から北米で販売開始された「CX-90」も米国では6月までに約7,000台を販売したとの事ですが、来月からはオーストリアリアでも販売開始される予定である事に加えてASEANや中国にも導入予定となっている事から、段階的に生産・販売台数が増えていくと思われます。

あと、アラバマ工場の人員不足などの影響から長らく供給に制限が出ていた「CX-50」ですが、ようやく先月から夜勤が開始されたのでこれから供給も安定してくると思われます。

「MX-30 R-EV」に関しては6月22日から欧州仕様の量産が開始されているので、秋口頃には現地で販売開始されるのが有力でしょうか・・・?

 

 

続いて「地域別の販売状況」について・・・。

 

〇日本

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日本市場はCX-60を中心とするクロスオーバーSUVの販売好調効果もあって前年比70%プラスの実績を達成。

7月28日に発表された2023年1月~6月の実績でもCX-60が国内販売台数TOPでしたが、価格帯が広い新型車とはいえ最高600万円クラスの車種が販売台数TOPになるのはなかなかインパクト大きいですね・・・。

MAZDA NEWSROOMマツダ、2023年6月および1~6月の生産・販売状況について|ニュースリリース

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今年後半にかけても複数の車種で商品改良が発表される見込みなので、CX-60と合わせて引き続き好調を維持して欲しいところです。

 

〇北米

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マツダが最も重要視している北米市場も主力のクロスオーバーSUVの効果もあって、米国では前年比約58%プラスの実績を達成。

CX-90の発売開始はもちろんですが、CX-50を生産しているアラバマ州の工場で2直化が開始されたのも朗報ですね。

北米に関してはCX-90に続くラージ商品群SUV「CX-70」の発表・発売が来年初頭に延期されてしまいましたが、まもなく登場予定の「CX-5・CX-30 2024年モデル」や年内発表が見込まれる「CX-50 ハイブリッドモデル」などが今後の販売の鍵になりそうです。

 

〇欧州

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欧州もCX-60やCX-5の効果から前年比約46%プラスの実績を達成。

現地メディアなどの情報を見る限りだとCX-60欧州仕様はPHEVが売れ筋のようですが、一方で直6ディーゼルエンジンモデルも一定の人気を得ており、6月にスペインで開催されたエコランイベントではクラス優勝も達成しています。

今年後半は「MX-30 R-EV」が発売予定ですが、6月22日から量産も開始されている事を考えるとそれほど遠くない時期に試乗レポートなども解禁されるかもしれませんね・・・。

 

〇中国

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他の地域と違って長らく課題となっている中国ですが、第1四半期も対前年比約17%マイナス。

ただし、中国では5月から「CX-50」の販売が開始されており今後ハイブリッドモデルも登場する見込みとなっています。

ハイブリッドモデルは今年後半に登場するのが有力ですが、ほぼ同時期に「CX-90」も導入される可能性が出ているので、この2車種が今後の鍵を握っているかもしれませんね。

 

〇その他

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マツダにとって特に重要なマーケットの一つであるオーストラリアに関しては、物流の影響を受けつつも前年比約25%プラスを達成。

一方でASEANは前年の同時期がロックダウン解除直後だった事に加えて各国政府の支援策も実施されていた反動から対前年比で約24%マイナスとなっています。

オーストラリアでは先月から「CX-60」の販売が開始されていますが、現地メディアの記事によると7月の国内販売台数は669台で、高価格帯のミドルSUV全体でも3位に入ったとの事。

オーストラリアでは来月から「CX-90」の販売も開始予定ですが、ASEANでもラージ商品群の導入が続々と始まっているので、日本や欧州と同様に販売台数へ貢献する事が期待されますね。

 

 

今回発表された主な内容は以上となりますが、今年後半に正式発表される可能性が高い「CX-80」などに関する情報は特にありませんでした。

さらに毛籠新社長は先日行われたメディアインタビューでモータースポーツ活動の強化などを目的とする新会社を速やかに設立する方針を明言されていましたが、こちらに関する続報も特に無かった様子・・・。

今年はジャパンモビリティショーなどのイベントが多く予定されているので、これらの内容が明らかになるのはもうしばらく先にでしょうか・・・?

 

まだまだ課題はありますが、今後グローバルでラージ商品群の販売が本格化するので更なる躍進に期待したいですね。