つらつらとMAZDA

マツダに関する備忘録的ブログ。

マツダが2023年3月期 第2四半期決算を発表したので内容をチェック、ロシア事業からの撤退も発表された模様。

(画像 MAZDA UK)

本日11月10日、マツダが2022年3月期 通期決算を発表しました。

いつも通りプレゼンテーション資料が公開されているので中身をチェックしていきたいと思います。

 

 

マツダ公式HP 決算資料・プレゼンテーション資料専用ページ。

〇2023年3月期 第2四半期決算のプレゼンテーション資料(PDF形式)

https://www.mazda.com/globalassets/ja/assets/investors/library/result/files/presentation20221110_j.pdf

(画像 MAZDA)

 

 

まずは「2023年3月期 第2四半期のハイライト」から・・・。

(画像 MAZDA)

 

第1四半期(4月~6月)は上海のロックダウンによる部品不足の影響を大きく受けて生産・出荷台数が減少していましたが、第2四半期(7月~9月)は生産台数が前年を上回る水準に回復。

一方でグローバル販売台数を見ると日本以外はまだ対前年比を上回る事が出来ていませんが、これは資料に記載されている「輸送船の不足」が影響してる可能性が考えられますね・・・。

さらに原材料高騰の影響も出ていますが、販売費用の抑制やコスト改善、さらに円安もあって2023年3月期 上期(4月~9月)は前年比で増収・増益を達成。

これに合わせてマツダは2023年3月期 通期連結業績予想を上方修正しています。

 

 

続いては「地域別の販売状況」について。

〇日本

(画像 MAZDA)

日本は9月に発売開始された「CX-60」や昨年に大幅改良された「CX-5」を中心とするSUV商品群の販売が好調な事もあって久しぶりに対前年比プラスの実績を達成。

第1四半期決算発表でもCX-60の受注が想定以上と紹介されていましたが、実車を見れる機会が増えた事で変わらず人気を集めているようです。

(CX-60の国内販売に関しては後ほど紹介)

さらに「ロードスター」と「CX-3」も特別仕様車を中心に販売好調との事。

ロードスターは"990S"の効果だと思いますが、CX-3は"Super Edgy”でしょうか?

国内では秋に入ってから商品改良が連続しているのでこちらの反響も楽しみですね。

 

〇北米

(画像 MAZDA)

マツダにとって最重要地域の北米は第1四半期に続いて販売台数が対前年比で減少。

これは半導体・部品不足だけでなく先に触れた輸送船不足の影響も受けていると思われます。

一方で先月の販売台数は対前年比で29.7%プラスを達成しているので、回復傾向にあるかもしれません。

加えて北米向け専用SUV「CX-50」はアウトドア志向のユーザーを中心に人気を集めているようです(詳細は後ほど紹介)

 

〇欧州

(画像 MAZDA)

欧州も対前年比で販売台数減。

北米と同様に半導体・部品不足だけでなく輸送船不足の影響も受けていると思われます。

日本とほぼ同時期にCX-60(PHEV)の販売がスタートしていますが、計画を上回る受注を達成。

欧州はCX-30やCX-5など主力車種の2023年モデル(2022年商品改良モデル)がまだ正式発表されて無いので、これらのモデルによって巻き返す事に期待です。

 

〇中国

(画像 MAZDA)

中国も減産影響や販売活動の制限から対前年比減。

中国ではここ最近新型車の導入が無いので厳しい状況が続いています。

ただ、マツダは北米で販売された「CX-50」を中国にも導入する方針を固めたという報道が出たので正式発表が待たれますね・・・。

 

〇その他

(画像 MAZDA)

オーストラリアを中心とするその他の市場も全体では前年比減となっていますが、ASEAN地域は45%プラスという実績を達成。

これは前年に大規模なロックダウンが行われた反動による結果ですが、回復傾向なのは朗報ですね。

ちなみにオーストラリアではすでに「CX-60」導入が公表されていますが、インドネシアマツダも導入する方針を示しているのでASEANではこれ以外にも導入する地域が出てくるのか注目です。

 

 

次は「CX-50/CX-60の受注・販売状況」に関して。

(画像 MAZDA)

こちらの資料では「CX-50」「CX-60」のより詳しい受注・販売状況を紹介。

まず「CX-60」に関しては第1四半期の資料でも多くの受注を獲得している事が紹介されていましたが、今回の資料と比較してみると・・・・。

「左:第1四半期、右:第2四半期 (画像 MAZDA)」

日本・欧州共に3か月で受注台数を着実に増やしていますが、特に日本は7月末から倍以上に増えています。

これは8月末頃から全国の販売店を中心に実車を見れる機会が増えた効果が考えられますね(欧州は3月のワールドプレミア直後から先行展示イベントを実施)

そして購入価格分布図を見ると一部分だけ特に台数が多いですが、これはおそらくタン内装の「Premium Sports」だと思われます。

次にCX-50は約半年で16,000台を販売したようですが、米国新工場は部品だけでなく人手も不足している事から生産台数が中々増やせない状況・・・。

これまで実際に販売店へ届いているCX-50の実車は売れ筋のグレードやボディカラーが大半でしたが、ここ最近は種類も増えてきてる印象なのでどこまで巻き返す事が出来るのか注目ですね。

 

最後に複数のメディアによるとマツダは決算発表の場でロシア事業から撤退することも発表したようです。

元々ノックダウン生産のみではありましたが、昨今の状況を考えるとこの決定は納得ですね・・・。

 

 

2023年3月期 第2四半期決算で発表された内容は以上となりますが、今後登場が有力視されている「CX-90」や「発電用ロータリーエンジン」など新型車に関する情報は特に発表されませんでした。

ただ、月内に新しい中期経営計画を発表するという報道も出ているのでこちらで詳細が発表されるのが有力でしょうか・・・・?

月内という事は近日中に動きがある可能性もあるので引き続きマツダからの発表に注目しておきたいと思います。