つらつらとMAZDA

マツダに関する備忘録的ブログ。

マツダが「2022年3月期 第2四半期決算」を発表、今後の地域別SUV導入計画を中心に発表内容をチェック。

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(画像 MAZDA)

 

昨日11月10日、マツダが「2022年3月期 第2四半期決算」を発表。

いつもと同様にプレゼン資料が公開されているのでチェックしていきます。

 

マツダ公式HP・決算資料・プレゼンテーション資料公開ページ。

2022年3月期 第2四半期決算の資料(PDF形式)

https://www.mazda.com/globalassets/ja/assets/investors/library/result/files/presentation20211110_j.pdf

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(画像 MAZDA)

 

まずは2022年3月期の上期(2021年 4~9月)の総括から。

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(画像 MAZDA)

昨年から続くコロナ禍に加えて半導体不足の影響も受けている中、「継続的なコスト・固定費改善」や「グローバルで最も規模が大きい市場の米国へ生産車両を優先的に供給する」などの取り組みの効果もあって対前年比では大幅に優れた実績を達成。

特にコロナ禍が本格化する直前の2020年3月期(2019年度)との比較でも売上高が減少しているにも関わらず営業利益はプラスを達成してるのが大きなポイント。

これは「コスト・固定費」に加えてSKYACTIV導入時から特に重要視してきた「販売費用(主に車両の値引き費用)」も削減出来たのが効いてますね。

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(画像 MAZDA)

 

続いては2022年3月期・上期の販売状況を地域別に。

〇日本

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(画像 MAZDA)

半導体不足や緊急事態宣言、生産された車両が米国を中心とする海外へ優先的に供給された煽りを受けた事もあって対前年で販売台数を減らしています。

一方で秋に入ってから立て続けに商品改良モデルが正式発表されているのでこれからどこまで巻き返せるのか注目。

 

〇北米

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(画像 MAZDA)

生産車両が優先的に供給されている事もあって上期では95年以来最高の販売台数を記録。

CX-5を中心とするSUVモデルはもちろんですが、コロナ禍の中で解放感を求める人が多かったからなのかMX-5(ロードスター)の販売台数も増えていたのがかなり印象的でした。

北米はまもなく登場予定の新型SUV「CX-50」やラージ群SUVでさらに勢いが増しそうな予感・・・。

 

〇欧州

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(画像 MAZDA)

ロックダウン解除後の経済活動がようやく本格化してきた欧州は第1四半期に続いて前年比で大幅プラスを達成。

CX-5を中心にCX-30やMAZDA3のSKYACTIV-X搭載モデルが販売の中心になっているようです。

欧州ではCX-3がまもなく販売終了になる予定なのでCX-30はより重要な役割を担っていく事になりそうですね。

 

〇中国

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(画像 MAZDA)

新型車や商品改良モデルの発売開始がほとんど無かった事もあってなのか中国は対前年比減となっています。

マツダの中国事業はこれまであった一汽マツダ長安マツダが実質的に吸収合併して「(新)長安マツダ」が誕生。

9月末から長安汽車と共同開発した中国市場専用モデル「CX-30 EV」を発売開始したのに加えて、CX-5 2022年モデルも導入されそうなのでこれらのモデルを中心にどこまで巻き返せるのか注目。

 

〇その他の地域

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(画像 MAZDA)

オーストラリアはSUVモデルに加えて新型BT-50が高い人気を集めている事もあって大幅な台数増を達成。

一方のASEAN地域はロックダウンによって販売台数が急減しています。

ASEANのロックダウンは部品不足も引き起こしているので早い収束を望むばかりですね・・・。

 

そして、今回の決算発表では登場予定の新型車を中心に今後のSUV商品拡充計画が公表されました。

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(画像 MAZDA)

こちらは10月に発表された「2022年以降のクロスオーバーSUV商品群の拡充計画」と基本的に同じ内容ですが、いくつか注目点が・・・。

〇北米市場。

CX-3・CX-30・MX-30・CX-5」に加えて「CX-50・CX-70・CX-90」を導入予定。

=「CX-9」の記載無し。

こちらは米国マツダがすでに「CX-90はCX-9に替わる新型3列SUV」と公表しているのでCX-9は併売されない可能性がかなり高いです。

あと、CX-3は米国とカナダで販売終了しますが、メキシコでは引き続き販売する事が公表されています。

 

〇日本市場

CX-3・CX-30・MX-30・CX-5」に加えて「CX-60・CX-80」を導入予定。

=「CX-8」の記載無し。

公開された資料にはCX-8の記載が無いので北米と同じようにCX-80が実質的に後継モデル扱いになりそうですね・・・。

ただ、オーストラリアでは「ラージ商品群SUV導入後もCX-8は販売をしばらく継続する」という方針を示しているので日本も併売という可能性はあるかもしれません。

 

〇欧州市場

「CX-30・MX-30・CX-5」に加えて「CX-60・CX-80」を導入。

=「CX-3」の記載無し。

日本と同様にラージ商品群SUVは「CX-60・CX-80」を導入予定ですが、一方でまもなく販売終了する予定のCX-3は記載無し。

次期型や後継モデルがあるのか気になるところですが、Bセグメント車の需要が高い欧州で特に触れられていない事を考えると次期型や後継モデルが出る可能性はやや低いかもしれませんね・・・。

メキシコや日本では引き続き販売するようなのでまだ何とも言えませんが、MAZDA2と合わせて今後どうなるのか気になるところです。

 

そしてもう一つ気になる資料がこちら。

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(画像 MAZDA)

マルチソリューションの重要性を紹介しているページですが、赤色で囲った部分を見ると「ラージ商品群のSUVは5車種出る」と解釈する事が出来ます・・・。

(スモール商品群ベースのCX-50も含めた5車種という意味の可能性が高いですが(笑))

現時点で車名が公開されているラージ商品群SUVは2022年から2023年頃に導入が予定されている「CX-60・CX-70・CX-80・CX-90」の4車種ですが、2024年以降にもう1車種導入予定という事でしょうか?

個人的には2024年以降にラージ群ベースで"次期CX-5”が出てくるのでは?という予想もしていますが・・・。

あとはやはり「MAZDA6を中心とするSUV以外のモデル」の今後に関して特に説明が無いのは引っかかります。

VISION COUPEのエッセンスが加えられた流麗なセダン・クーペを期待してる方はかなり多いですからね・・・。

 

色々気になる部分がありますが2022年3月期 第2四半期決算で気になったポイントは以上となります。

ちなみに、決算発表の場で丸本社長は「11月15日(現地時間)に米国でスモール群ベースの北米向け新型SUV「CX-50」を発表する」と発言。

こちらはすでに米国とカナダのマツダが公式SNSなどを通じて予告開始されているので正式発表が楽しみですね!