本日、マツダが「2022年3月期 第1四半期決算」を発表。
いつもと同様にプレゼン資料が公開されているのでチェックしていきます。
マツダ公式HP内・決算資料ページ。
プレゼンテーション資料(PDF方式)
まずは総括から。




昨年の同時期は新型コロナウイルス感染拡大の初期段階だった事もありますが、前年比で見ると販売費用(=値引き)等を抑制しつつ販売台数を大幅に改善しています。
特に注目すべきは新型コロナウイルス感染拡大前の2020年3月期(2019年度)と比較した場合でも営業利益や収益構造を改善させて損益分岐点台数低減が進んでいる点。
以前からブランド価値経営を目指しているマツダにとってなかなか大きな成果と言えるかもしれません。
続いては地域別の販売状況。
〇日本
販売台数は改善傾向ですが他メーカーから多くの競合車が登場した事もあって登録車シェアは減少。
CX-8を中心にSUVは販売好調なものの、モデル末期を迎えつつあるMAZDA2・CX-3あたりが課題でしょうか・・・。
MAZDA2は先日商品改良を実施したのでどこまで反響が出てくるのか注目。
〇北米
北米は第一四半期として95年以来最高の販売台数を記録。
しかも販売費用を抑制した上で達成しているが素晴らしいです。
CX-5やCX-30を中心とするSUVはもちろんの事、MX-5(ロードスター)も解放感を求める人が多いからなのか販売好調。
米国とカナダではMAZDA6が今年で販売終了する事が発表されていますが、次期型 or 後継モデルがどうなるのか気になるところですね・・・。
〇欧州
これまで販売実績の回復が緩やかだった欧州ですが、ロックダウンが解除され出した事による反動もあって前年比で大幅に販売台数を増やしました。
CO2排出規制が厳しい欧州では引き続きCX-30・MAZDA3のSKYACTIV-X搭載モデルやMX-30の販売が中心になりそうですが、今年後半には昨年公表されたヤリスハイブリッドのOEMモデルが登場する可能性があるのでこちらも注目ですね。
〇中国
昨年の同時期はちょうどCX-30が発売されたタイミングだった事もあって前年比では販売台数減となっています。
今年後半には中国市場専用のCX-30 EVモデルが発売予定ですが、気になるのは以前から浮上している一汽マツダの事業が長安マツダへ統合される噂の行方。
9月には統合されるという噂も出ているのでこちらの動向も気になるところですね。
〇その他の地域
こちらもマツダの販売シェアが高いオーストラリアを中心に大幅に販売台数が改善。
コロンビアではCX-30が2021年上半期・販売台数総合ランキングでTOPになっています。
今後の展開として新型コロナウイルス感染に加えて半導体不足の影響も気になりますが、マツダは生産・販売・在庫状況のチェック体制を強化して販売好調な市場への商品供給を優先。
北米で大幅に販売台数を増加させる事が出来たのはコレも要因の一つと言えそうですね。
一方で中国新聞の記事によるとタイ工場は半導体不足で8月2日~6日のあいだ操業停止するようです。
これらの影響はまだしばらく続くと思われるので引き続き各方面の舵取りが重要になってくると思われます。
今回の決算発表でラージ群モデルや北米向け新型SUVなど今後の商品に関する発表は無かったようですが、こちらも今年後半から情報発信がさらに活発化していく可能性が高いので楽しみにしたいところですね。