本日7月31日、マツダが2021年3月期 第1四半期決算を発表しました。
新型コロナウイルスによる影響で厳しい内容となっていますが分かる範囲でチェックしていきたいと思います。
マツダ公式HP、決算資料ページ。
プレゼンテーション資料(PDF)
https://www.mazda.com/globalassets/ja/assets/investors/library/result/files/pre20200731_j.pdf
まずは総括から。




言わずもがな新型コロナウイルスによる影響で厳しい数字がならんでいます。
続いては地域別の販売状況。
〇日本
4~6月の多くが緊急事態宣言の対象期間に当てはまるので5月を中心に厳しい数字です。
ただ、緊急事態宣言解除後の6月は改善傾向なので第2四半期である7~9月でどれだけ改善出来るか気になるところ。
MX-30も秋に発売される事が発表されたので起爆剤になると嬉しいですね。
〇北米
北米は5月から改善傾向で6月には前年比増の実績を達成。
マツダにとって最重要地域である北米は長年苦労を重ねていましたが、昨年10月から今年2月までSUV系車種の販売好調もあって前年比増の実績を積み重ねていました。
その中で新型コロナウイルスによる影響を受けたのは不運としかいいようがありませんが、今年後半はMAZDA3ターボモデルやCX-5やCX-9の2021年モデルも登場予定なので改善傾向の流れを加速させて巻き返して欲しいところ。
〇欧州
欧州市場は回復が緩やかな事もあって厳しい数字が並んでいます。
ただ、回復が緩やかな原因として欧州各国では今月頃から電動デバイス搭載車等の環境性能が高い車向けの優遇税制・購入インセンティブ・助成金制度が実施されるようになったのでそれを見越して5~6月は買い控えが起きたという情報もあります。
欧州向けのマツダ車には複数の車種にM-HYBRID搭載モデルが設定されている事に加えてMX-30もまもなく発売開始となるのでここからどれだけ巻き返せるか注目ですね。
〇中国
第一四半期はすべての月で前年比増の実績を達成。
感染収束が事実なのかはひとまず置いといて好調な実績が続いているのでCX-30やMAZDA3 SKYACTIV-X搭載モデルがどれだけ販売を押し上げるのか気になるところ。
あと、中国向け専用のEVはいつ披露されるのだろう・・・?
〇その他の地域
こちらも厳しい数字が並んでいますが、6月は回復傾向が明確に。
この流れに乗って着実に回復して行って欲しいところですが、あとは豪ドルによる為替損失が少しでも減る事を祈ります。
次に中期経営計画見直しの方向性も掲載されています。




その中で気になった内容がこちら・・・・
開発投資で「長期的要素技術開発の支出を2年間凍結: MBR/MBD*化」という記載があります。
要素技術開発自体を止める意味では無く、マツダがすでに強みとしているMBR(モデルベースリサーチ)・MBD(モデルベース開発)をフル活用していくという事だと思われますが少し不安にもなりますね・・・・。
そして設備投資では「段階的な効率投資を計画(Large商品など)」という記載があります。
この内容だと多くの人が注目しているFR・直6エンジンが含まれるラージ群モデル開発は着実に進行していると見て間違い無さそうです。
固定販促費の欄に「マスメディアからデジタルへ」という記載もありますが、昨今はSNS等で自ら情報発信できる時代にもなったので遅かれ早かれ実施される流れだった気もします。
さらにマツダは新型コロナウイルスによる影響を考慮してオンライン販売強化も検討しているのでその流れの一環かもしれませんね。
個人的にはマツダがすでに実施している登録会員向けのニュースレターをもっと活用してもイイのでは?と思ったりもします。
意外とマツダのニュースレターの存在を知らない人が多い印象なので・・・。
今回の決算資料で気になった内容は以上となります。
第1四半期は新型コロナウイルスによる各国の緊急事態宣言の影響が思いっきり現れる時期なのでさすがにどうしようもないというのが正直な感想でしょうか・・・・。
ただ、6月頃から各国で市場の動きが回復してきている事を示す数字も出ています。
とりあえず第2四半期でどれだけ改善するのか、あとはあえてシンプルに今後登場予定のMX-30日本仕様や各種商品改良車の内容がどうなるのか楽しみたいと思います。