このブログでほぼ毎週水曜と木曜日に取り上げているマツダの特許関連情報。
再度チェックしたら面白い内容がもう一つあったので追記という形で取り上げます。
先週木曜日に取り上げたマツダが出願中の特許。
先週は合計14件新たに公開されていましたがその中にもう一つ気になる特許出願がありました。
それが「車両のルーフ構造」という内容。
特開2020-142631 | 知財ポータル「IP Force」
これは「樹脂製で”透過性のある”ルーフパネルを備えた構造」という内容で、透過性というキーワードから分かる通り「パノラマルーフ」に関する特許出願です。
ルーフの素材は透明なFRP製で遮熱用のフィルムや透過光によって所望の色や模様が浮かび上がるような特殊な処理をすることも念頭に置かれている様子。
マツダは現在乗用車のみ開発・製造していますが下の説明図ではバスに使用することまで考えられてます。
資料に書かれている特許の目的は・・・
近年、ルーフパネルに透光性をもたせるためやルーフレインを無くしてルーフの意匠性を向上するためなどの種々の要求により、ルーフレイン以外の手段で補強されたルーフ構造が求められている。
しかし、従来の車両のルーフ構造では、中空枠状フレームがルーフサイドレールに対して上下方向に溶接されているので、車両側突時にルーフサイドレールに大きな荷重がかかったときには中空枠状フレームとの溶接部分に大きなせん断力が作用して溶接部分が破壊され、中空枠状フレームへ荷重が伝達されなくなるおそれがある。
この場合、車両の側突性能を維持することが困難になる。
本発明は、上記の事情に鑑みてなされたものであってルーフレインを設けなくても車両の側突性能を維持することが可能な車両のルーフ構造を提供することを目的とする。
現行のマツダ車には通常サイズのサンルーフがほとんどの車種でオプション設定されていますが、他メーカーで採用例が多い大型サンルーフやガラスルーフはありません。
特にCX-5やCX-8のようなSUVにこのような装備が未だに無いのは個人的に気になっていたので、次世代ラージ群モデルあたりで採用されるのでは?という期待が高まります。