昨年末に初のアップグレードが実施され魅力度が増したSKYACTIV-Xですが、欧州・オランダでは絶大な人気を得ているという記事が出ています。
今回取り上げるのはオランダの自動車メディア「AutoWeek」の記事。
最大出力が186psにアップグレードされた仕様が欧州で発表されたのを機にオランダにおけるMAZDA3・CX-30のエンジン別販売割合を取り上げています。
〇MAZDA3購入者が選んだパワートレインの割合(ここ最近6か月の実績)
・SKYACTIV-X 2.0(改良前)・・・・約85.5%
・SKYACTIV-G 2.0 M-HV(122ps)・・・・約14.5%
〇CX-30購入者が選んだパワートレインの割合(2020年)
・SKYACTIV-X 2.0(改良前)・・・・約94%
・SKYACTIV-G 2.0 M-HV(122ps)・・・・約6%
CX-30はオランダで最も売れてるマツダ車で2020年は2,212台販売、その内2,086台がSKYACTIV-X搭載モデルとの事。
(※M-HV・・・M-ハイブリッド)
欧州でSKYACTIV-X搭載モデルが高い人気を得ている事はこのブログでも度々触れていますが、オランダでは特に高い人気を獲得する事が出来ている模様。
オランダでこれだけ高い人気を得ている理由として挙げられているのが以下の部分。
・「SKYACTIV-X」と「SKYACTIV-G M-HV(122ps仕様)」の価格差が約1,100~1,250ユーロ(日本円換算で約14~16万円)でそれほど大きくない。
・SKYACTIV-XはCO2排出量が少ないので税金が少なくて価格差がより少なくなる。
これらは欧州全域でも享受出来るメリットですが、オランダ向け独自のポイントと思われるのがこちら・・・。
・欧州各地で設定されている「SKYACTIV-G 2.0 M-HV(150ps仕様)」がオランダではこれまで設定無し。
これによって少ない追加コストで大幅に優れた走りと環境性能を得る事が出来るのでSKYACTIV-Xが絶大な人気を得ている理由と考えられます。
あと、今回取り上げた記事に寄せられてる読者の投稿によると、同等の環境性能基準を満たした車で180psを越えてるモデルはほとんど無いとの事。
このあたりもマツダが提唱している「走りと環境性能の両立」を実現している証と言えるかもしれません。
ちなみに、オランダでは2019年まで「圧縮点火車」という区分け方法でディーゼル車により高い課税をかけて規制してましたが、その方法のままではガソリンエンジンのSKYACTIV-Xまで対象になってしまうので法律が改正されたというエピソードがあります。
マツダがSKY-Xを市場導入する事でオランダ政府が法律を改正するそうです。
— taku2 (@taku2_4885) 2019年9月18日
これまで「圧縮点火車」という区分け方法でディーゼル車により高い課税をかけて規制してましたが、今のままだとガソリンを使用するSKY-Xまで対象になってしまうので改正するとの事😅https://t.co/scUDfgtarM
世界で初めて火花点火制御圧縮着火(SPCCI)を成し遂げたエンジンならではの出来事ですね。
環境規制がより厳しさを増している欧州ですが、まだまだ伸びしろが見込めるSKYACTIV-Xで着実にユーザーを獲得していって欲しいところです。