今週新たに公開されたマツダが出願中の特許は14件。
その中から気になった内容を取り上げます。
まずは「駆動力伝達装置及び車両」という題名の内容。
特開2021-55793 | 知財ポータル「IP Force」
資料にはエンジンの駆動力は常時後輪に伝達されると記載されているので「FRベースの四輪駆動車(AWD)」に関する内容です。
「前輪はスリップが検知された場面等で駆動力が伝達される」と記載されていますが、マツダが現行車種(FFベース)に導入している「i-ACTIVE AWD」は後輪にも微小なトルクを常に配分する事でトルク配分の迅速性を上げています。
この点からラージ群モデルのAWD車でも同じ制御が採用されるのが有力そうですね。
〇資料に記載されている特許の目的
駆動力を前輪側及び後輪側に配分するトランスファ内にクラッチを備え、このクラッチを介して補助駆動輪側に駆動力を伝達するように構成された四輪駆動車のトランスファ内には、車両前後方向に延在する複数のシャフトが配置されている。
これらのシャフトを回転可能に支持する軸受は、トランスファケース内に収容された潤滑油によって潤滑される。軸受は、車両が水平状態である場合には少なくとも一部が潤滑油に浸かって回転するため、良好な潤滑状態が保たれるが坂道では軸受の全体が潤滑油の油面よりも上方に位置してしまう場合がある。
そこで、本発明は、車両が水平方向に対して傾斜した状態で走行する際にも、駆動力を伝達するシャフトを支持する軸受に潤滑油を供給することが可能な駆動力伝達装置、及びその駆動力伝達装置を備えた車両を提供することを目的とする。
続いては「車両のバックドア構造」という題名の内容。
特開2021-54141 | 知財ポータル「IP Force」
こちらは文字通りバックドアに関する内容です。
〇資料に記載されている特許の目的
インナパネルおよびヒンジレインの固定部周辺の車室側又は車室外側への突出量(オフセット量)を抑制しながらもバックドア閉時に、固定部にインナパネルから剥離する方向の荷重が入力された際、ヒンジレインの車室外側への曲げ変形、すなわち、ヒンジレインがインナパネルから剥離する変形を抑制できる車両のバックドア構造の提供を目的とする。
資料図を見る限りCX-30のバックドアに見えますがいかかでしょうか・・・?
我が娘はクルマに興味ゼロ、なのに感じた「クルマの味」:日経ビジネス電子版
リンク先では「マツダ 心を燃やす逆転の経営」著者でCX-30オーナーでもある日経BPの山中さんが開発主査だった佐賀さんにいろいろ聞いている記事が公開されています。
かなり中身が濃い記事となっているので気になる方は是非一度目を通してみてください。
今週気になった内容は以上となります。
来週以降も気になった内容があれば取り上げていきたいと思います。