マツダは2022年にロータリーエンジンを使ったマルチxEVモデルを導入予定と公表していますが、欧州ではドイツのキャンピングカー専門メーカーが発電用ロータリーエンジンを採用したコンセプトカーを発表したようです。
今回見つけた記事は海外大手自動車メディア「motor.1」のスペイン版。
海外のライフスタイルWEBメディア「New Atlas」
そして、今回取り上げる車はドイツのキャンピングカー・トレーラー専門メーカー”Knaus Tabbert”が発表したコンセプトカー「E.POWER DRIVE」
Knaus Tabbert | Hersteller von Reisemobilen, Caravans und Kastenwagen
フィアットの商用車「Ducato」をベースにしたキャンピングカーで、パワートレインはベース車両のディーゼルエンジン+6MTから最大出力241hp（180 kW）を発揮するモーターに載せ替えられているとの事。
これに合わせてボタン式シフトに替わっています。
そしてこのコンセプトカーで注目なのは「発電用ロータリーエンジンを搭載している事」
エンジンのメーカーやスペックに関する詳細は未公開のようですが、唯一”3ローター”である事が発表されているようです。
右側の写真の赤色で囲った部分を見るとプラグコードらしき物が3つ並んでいるので、これが3ローターエンジンの証と言えそうですね。
今では「ロータリーエンジン=マツダ」のイメージがかなり強いですが、自動車用以外も含めると複数のメーカーが開発・製造してきた歴史があります。
マツダ以外で比較的有名なのはアウディが2010年に発表したコンセプトカー「A1 e-tron」でしょうか・・・。
排気量254CCの発電用1ローターエンジンをリアに搭載したプラグインシリーズハイブリッドというコンセプトカーでした（当時、市販化は近いと言われていたものの結局発売はされていません・・・）
ロータリーエンジンは元々アウディの前身である西ドイツのNSU社とWankel社が開発を成功させた歴史があるので、ドイツはマツダに負けないくらいロータリーエンジン採用の動きが活発なのかもしれませんね。
このコンセプトカーのEVユニット単体での航続距離は90kmとかなり短い事に加えて充電時間も約3時間掛かる事から発電用エンジンは必須システム。
その中でロータリーエンジンが採用された理由は「コンパクトで部品点数が少ない事に加えてスムースで静かな回転フィールを持つ」事が理由のようです。
この発電用ロータリーエンジンは航続距離延長だけでなく、車内に備わってる家電や照明、さらにインバーターを使用した上での外部給電対応も視野に入れてる様子。
まだコンセプトカーなので発売時期などは公表されていませんが、キャンプやアウトドアでもかなり役立つ装備と言えそうですね。
マツダも2022年に発電用ロータリーエンジンを採用したマルチxEVモデルを導入予定ですが、採用理由として主に「コンパクト・回転時の静粛性・あらゆる燃料に対応可能」という点を挙げているので今回取り上げたキャンピングカーと目的はかなり似ています。
スポーツカー用エンジンとしての復活も期待していますが、日常生活やアウトドアなどでもどのように役立っていくのか楽しみですね。
