今週新たに公開されたマツダが出願中の特許。
アルミ製スペースフレームを採用したスポーツカー関係を特集した前編に続いて後編ではそれ以外に気になった内容を取り上げます。
前編の記事。
まず、後編最初は「車両のエンジンルーム構造」という題名の内容から。
特開2021-139324 | 知財ポータル「IP Force」
・左ハンドル車(左)と右ハンドル車(右)におけるバッテリー位置の違い。
〇資料に記載されている特許の目的。
この発明は、カバー部材を形成する複数の壁部材の分割部を利用することにより、実質的な貫通孔を形成することなく、切欠き形状部により複数の配索部材を貫通させる貫通部を容易に形成することができる車両のエンジンルーム構造の提供を目的とする。
こちらは縦置きFR車のエンジンルームに関する内容ですが、大きなエンジンカバーがあるのでラージ群モデルに関係する可能性がかなり高そうです。
一番下の説明図ではタワーバーも確認できます。
続いては「過給機付きエンジン」という題名の内容。
特開2021-134666 | 知財ポータル「IP Force」
〇資料に記載されている特許の目的
ここに開示する技術は、過給機付きエンジンにおいて、排気の浄化性能の向上と、過給レスポンスの向上とを両立させる。
こちらは「電動過給機を装備したディーゼルエンジン」に関する内容です。
電動過給機に関係するマツダの特許はこれまでにも複数出てきているのでラージ群モデルはもちろんの事、既存のFF用SKYACTIV-Dにもいずれ採用されるかもしれませんね。
次はちょっと珍しい領域の特許出願を3つ紹介。
〇「艶評価装置および該方法」
特開2021-139649 | 知財ポータル「IP Force」
〇資料に記載されている特許の目的
いわゆる艶の評価では、光学特性測定装置の測定結果と、人の感じる見え方とは必ずしも一致しないという事情がある。特に、木目や本杢目等の色やテクスチャを備える表面を被測定面とする場合、表面の光り方だけで無く、素材の有する色やテクスチャも前記見え方に影響するため、光学特性測定装置の測定結果と、人の感じる見え方とは一致し難い。
本発明の目的は、新たな評価指標で艶を評価する艶評価装置および艶評価方法を提供することである。
〇「照り評価装置および該方法」
特開2021-139650 | 知財ポータル「IP Force」
〇資料に記載されている特許の目的。
いわゆる照りの評価では、光学特性測定装置の測定結果と、人の感じる見え方とは必ずしも一致しないという事情がある。特に、木目や本杢目等の色やテクスチャを備える表面を被測定面とする場合、表面の光り方だけで無く、素材の有する色やテクスチャも前記見え方に影響するため、光学特性測定装置の測定結果と、人の感じる見え方とは一致し難い。
本発明は、上述の事情に鑑みて為された発明であり、その目的は、新たな評価指標で照りを評価する照り評価装置および照り評価方法を提供することである。
〇「表面凹凸感評価装置および該方法」
特開2021-139651 | 知財ポータル「IP Force」
〇資料に記載されている特許の目的
表面凹凸の見え方である表面凹凸感の評価では、光学特性測定装置の測定結果と、人の感じる表面凹凸感とは必ずしも一致しないという事情がある。特に、木目や本杢目等における例えば年輪や節等による凹凸を備える表面を被測定面とする場合、表面の光り方だけで無く、素材の有する凹凸も表面凹凸感に影響するため、光学特性測定装置の測定結果と、人の感じる表面凹凸感とは一致し難い。
本発明は、上述の事情に鑑みて為された発明であり、その目的は、新たな評価指標で表面凹凸感を評価する表面凹凸感評価装置および表面凹凸感評価方法を提供することである。
これら3つの特許出願はそれぞれ「木目や本杢目等の”艶” ”照り” ”表面の凹凸” を評価する装置と方法」に関する内容です。
木目や本杢目となればインテリアパネルですが、現在採用している主なマツダ車は「MAZDA6 L Package(本杢目”セン”)」「CX-5Exclusive Mode(本杢目)」「CX-8 L Package(メタルウッド)」
今回取り上げた特許出願の説明図には様々な素材が評価対象に挙げられているので、今後さらに違う木目・本杢目パネルがマツダ車に採用される事になるかもしれませんね。
今週気になった内容は以上となります。
来週以降も気になる内容を取り上げていきたいと思います。