つらつらとMAZDA

マツダに関する備忘録的ブログ。

欧州で導入予定の「マツダ版ヤリスハイブリッド」と思われる車両がスクープ、現時点ではMAZDA2との併売が有力か?

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(画像 NetCarShow.com)

 

昨年11月に発表されたマツダの2021年3月期・第2四半期決算で「欧州市場でトヨタ・ヤリスハイブリッド(HV)をOEM受給予定」と公表されていましたが、ついに欧州で実物と思われる車両がスクープされました。

 

複数の海外メディアがスクープされた車両を取り上げています。

〇CARSCOOPS

〇motor1.com

〇Automobile-Magazine.fr

一足先にTwitterでも取り上げましたが、まずは改めてスクープされた車両の画像から・・・。

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(画像 CARSCOOPS)

周辺に停まってる車両がマツダ車ばかりなので欧州マツダの関連施設でスクープされたようですが、画像を見る限りだと「ヤリスHVそのまま」です(笑)

ただ、リアハッチ部分をよく見ると気になるポイントが・・・・。

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(画像 CARSCOOPS)

赤い矢印部分を見るとマツダエンブレムの輪郭が確認できるのでこのモデルは「マツダ版ヤリスハイブリッド」でほぼ間違いないと思います。

青い矢印部分はおそらく車名エンブレムが装着されると思いますが、カモフラージュの幅がやや狭めに感じるのは気のせいでしょうか・・・?

トヨタハイブリッド車を表す右側のエンブレムがそのまま採用されてるのも注目点。

もちろん、実際に市販される車両にはマツダ独自のデザインが採用される可能性も考えられますが、赤い矢印部分にマツダエンブレムがすでに装着されてる事を考えるとこのまま市販される可能性のほうが高そうですね。

 

 

ここで一旦"マツダ版ヤリスHV"導入に関する話の流れをおさらい。

この話が初めて公表されたのは昨年11月に発表された「マツダ 2021年3月期・第2四半期決算」

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(画像 MAZDA)

トヨタとの協業強化の一つとして発表されましたが、中国新聞で発表直後に報じられたヤリスHVをOEM受給する主な理由がこちら。

理由①:CAFE規制による企業平均CO2排出量低減の必要性

マツダはすでに平均値を下げるのに有利なMX-30(EV)を欧州で発売していますが、今後さらに規制が厳しくなる方向が決まっているのでさらにもう一手が必要。

OEM受給予定のヤリスHVは世界でもTOPと言える燃費と環境性能を誇るので貢献度はかなり高いと言える。

理由②:ヤリスHVは欧州でも生産されているので為替変動に対する耐性が高い。

記事の中で「ヤリスのHVは競争力が高い。フランスで造られ(為替変動への)耐性もある」「最も小さい車で収益的にも日本から持っていくのは苦しい」という藤原副社長の証言が掲載されている。

マツダは値引き抑制などによって利益を大幅に改善しているにも関わらず為替差損の影響を非常に受ける状態が続いているのでその対策という意味もあると思われる。

さらにマツダは欧州圏内に生産工場を設けていないので為替に加えて関税の影響も受ける。

ただし日EU経済連携協定EPA)が発効されたので約6年後に自動車の関税はゼロになる予定。

一方で藤原副社長は日経新聞の取材で「ヤリスは比較的高価なHEVで、MAZDA2は相対的に安価なガソリン車となり価格帯が重ならないので両立も可能」と回答。

MAZDA2とヤリスHVのOEMモデルを併売する可能性も証言されています。

実際、欧州向けのMAZDA2は日本仕様の商品改良に続いて8月に2022年モデルが発表。

搭載エンジンであるSKYACTIV-G 1.5の圧縮比を"15"にまで高めるなかなか大きな改良を実施したのでもうしばらく現行モデルを販売する可能性が有力です。

今回取り上げたメディアはスクープされた車両を「次期MAZDA2」というニュアンスで報じていますが、先に触れた商品改良に加えて国内外にあるマツダの工場稼働率を維持する上でMAZDA2は重要度が高いモデル。

これらの点からこのように予想。

・ヤリスHVのOEM受給はマツダが公表した通り欧州圏内限定。

・欧州では当分の間「MAZDA2」と「ヤリスHVのOEMモデル」を併売。

・もし、将来的にヤリスHVを次期MAZDA2として扱う場合も生産工場が無い欧州圏内限定。

MAZDA2とヤリスHVの関係性については以前にもブログ上でいろいろ妄想をしているのでよろしければチェックしてみてください。

 

MAZDA2との関係性がどのようになるのかいろいろ気になるところですが、個人的には「車名はどうするのか?」という部分も気になります。

正式発表も近い可能性があるのでそのあたりも注目ですね。