以前から2ドアクーペ・スポーツカーに関係すると思われる特許を多く出願しているマツダですが、海外でスポーツカー用のドアかも"しれない"特許が出願公開されていました。
今回取り上げるのは「米国特許商標庁（USPTO）」のデータベース。
データベースで検索すると4月6日付で自動車用ドアに関するマツダの特許出願が新たに公開されていました。
（米国：US 20230108393 A1）
As illustrated in FIG.
1 and FIG.2 , the door 1 includes the door outer panel (the exterior panel material) 10, a reinforcing member 11, a door impact bar 12, and a bracket (a joint intermediate section) 13. The door outer panel 10 has an outer surface 10a that partly constitutes external appearance of the vehicle. In this embodiment, the door outer panel 10 is formed of a light alloy (an aluminum alloy as an example). However, a resin material can also be adopted as a constituent material for the door outer panel 10.図1及び図2に示すように、ドア1は、ドアアウタパネル（外装パネル材）10と、補強部材11と、ドアインパクトバー12と、ブラケット（接合中間部）13と、を含む。ドアアウタパネル10は、車両の外観を一部構成する外面10aを有する。本実施形態では、ドアアウタパネル10は、軽合金（一例としてアルミニウム合金）により形成されている。しかし、ドアアウタパネル10の構成材料として、樹脂材料を採用することも可能である。
In the reinforcing member 11, a frame-shaped reinforcing outer peripheral edge 11a and a reinforcing surface 11b are formed integrally, and the reinforcing surface 11b is provided on an inner side of the reinforcing outer peripheral edge 11a. The reinforcing surface 11b of the reinforcing member 11 is formed in a substantially meshed pattern when the reinforcing surface is seen in a thickness direction of the door outer panel 10 in plan view. As illustrated in FIG.
2 , the reinforcing surface 11b of the reinforcing member 11 is formed along an entire inner surface 10b of the door outer panel 10 except for a portion in which a door handle is disposed. In this embodiment, the reinforcing member 11 is formed of the resin material.補強部材11では、枠状の補強外周縁11aと補強面11bとが一体的に形成されており、補強外周縁11aの内面側に補強面11bが設けられている。補強部材11の補強面11bは、平面視でドアアウタパネル10の厚み方向に見たときに、実質的に網目状に形成されている。図2に示すように、補強部材11の補強面11bは、ドアハンドルが配置される部分を除くドアアウタパネル10の内面10bの全体に沿って形成されている。本実施形態では、補強部材11は、樹脂材料で形成されている。
〇資料に記載されている特許の目的
Weight reduction has continuously been requested for a vehicle such as a passenger vehicle. As a measure thereof, an exterior panel material of the vehicle is thinned. Weight of the vehicle can be reduced by thinning the exterior panel material. However, when a user washes or waxes the vehicle, the exterior panel material is possibly dented, which is undesirable from a perspective of external appearance quality.
The present disclosure has been made to solve the problem described above and therefore has a purpose of providing an exterior panel structure for a vehicle capable of preventing unevenness of an outer surface of an exterior panel material caused by joining of a reinforcing member to the exterior panel material, while enabling joining the reinforcing member to the exterior panel material such that support rigidity therefor is maintained and dents in the exterior panel material are kept small, even when a user presses the exterior panel material during waxing of the vehicle, and the like.
乗用車などの車両は、従来から軽量化が求められている。その対策として、車両の外装パネル材を薄肉化することが行われている。外装パネル材を薄くすることで、車両の重量を軽減することが可能だが、ユーザーが洗車やワックス掛けをした際に、外装パネル材が凹む可能性があり、外観品質の観点から好ましくない。
本発明は、補強部材を外装パネル材に接合することに起因する外装パネル材の外表面の凹凸を防止しつつ、車両のワックス掛け時等にユーザが外装パネル材を押圧してもその支持剛性が維持されて外装パネル材の凹みを小さく抑えるように補強部材を外装パネル材に接合できる車両用外装パネル構造物を提供することを目的とする。
こちらは軽量化を意識した自動車用のドアに関する特許出願ですが、外装パネル材を薄くしたことによって洗車やワックス掛けを行うときにパネルが凹むのを抑える事に触れているのが中々面白いですね。
外装パネルにアルミ合金材、補強部材に樹脂を使用する事から軽量化をかなり意識していると思われます。
そして今回の特許説明図を見るとドアのサイズが横長でハンドルも格納式に見えますね・・・。
さらにドア自体もサッシュレスのようなので、この特許出願は2ドアクーペやスポーツカーを意識した内容の可能性が考えられます。
ちなみに、マツダはすでに2ドアクーペやスポーツカー用と思われるドアや格納式ドアハンドルに関する特許を複数出願しており、今回の特許出願と比較しても使用する素材や形状が似ている気が・・・。
ただ、マツダの関連特許で網目状の補強部材が出てきたのは初めてだったはずなので、水面下ではさらに研究開発が進んでいるのかもしれません。
いつも通り"あくまで特許"ではありますが、このような特許を採用したスポーツカーやクーペが登場して、洗車やワックス掛けを楽しめる日が早く来る事を願っています。
